教育3.0-誰が教育を再生するのか? (ディスカヴァー携書)

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887595767

作品紹介・あらすじ

一般公立学校の学力低下が叫ばれる中、次々に設立される公立中高一貫校、本格的少子化時代の中で、その存在意義を問われる多くの大学、そして、私利私欲に走る学歴エリートたち。国家百年の計たる教育はいったいどこに行くのか? 
「ゆとり教育は個人主義社会をめざすものだった、そして、それはまだ終わっていない」と語る、ゆとり教育反対の嵐の中で「民」へとその立場を変えた、かつての「ミスター文部省」寺脇研。「教育とは言語であり、今起こっていることは明治以来の学校言語のメディア言語に対する敗北であり、今必要なのは、新しい言語のビジョンである」と語る表現教育の鬼才・宮川俊彦。8時間にも及ぶこの対談では、ゆとり教育の見直し、教育基本法の改正、学力低下、いじめ自殺、教育格差、家庭崩壊、世界史未履修問題と大学・財界の問題、メディアの学校批判の問題など、教育の今と未来を語る者が、決して避けることのできないすべての論点が俎上に上がった。教育関係者はもとより、すべての子を持つ親、必見の書。

感想・レビュー・書評

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  • 国語塾経営者と元文部官僚との対談。ゆとり教育を中心に話が進んでいく。宮川氏の主張を見ると、学生に要求するレベルが高く、大半の小中高校生はついていけまい。しかも、「リアルには学校は福祉の場だ」と宮川氏は気づいていないようだが、公立学校の現場を知らなさ過ぎよう。他方、ゆとり教育(特に総合学習)を現場に落とし込むことは不可能と寺脇氏は自認しているように思える。真面目な教師が総合学習に混乱している例を寺脇氏があげているからだ。ただし、本書で問題提起する内在律の問題は根深い。二人の意見は何の解答にもなってないが…。

  • 対談方式で、「官」出身の寺脇さんと「民」出身の宮川俊彦氏が教育をざっくばらんに語る本。
    まあ、読みやすかったし思うことを様々に喚起してくれた点では面白かったけど、恐ろしく新しい視点とかは無かったかなあ…

    教育について休憩がてらちょろっと考えてみたかったり、話すネタ作り程度にはオススメ。

  • 前に足跡いただいた「とっちゃんまん」の本。
    ゆとり教育の目指したかったものを振り返り、いまの先祖帰り詰め込み訓練礼賛の陳腐な「教育再生」論議を憂う。
    親は自分の責任をもっと自覚すべし、先生は「忙しい」って、本当ですか?(世間と感覚ズレてませんか?効率悪すぎたりしません?)と問題提起されてます。

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著者プロフィール

1954年 長野に生まれる。表現教育者・国語作文教育研究所所長。34年間にわたり作文・表現教育を実践。200万人を越す指導・分析を土台に、言語・表現をフィルターとした人間社会の骨格還元読解や根底洞察に向かう。大学の教授・副学長・政府関係委員など歴任。元NHKテレビラジオのコラムを担当の後、テレビキャスターを経て、評論家・寓話作家としても知られている。著作は、『壊れる子どもの事件簿』『北風は太陽に負けない』(角川書店)『「戦略」としての教育』(山手書房新社)『親のぶんまで愛してやる』(サンマーク出版)『10分作文らくらくプリント』(小学館)など100冊を超え、海外でも翻訳されている。
なお、国語作文教育研究所では、小1から中高大生、一般までを対象に、文章教室を開催。通常クラスのほか、春夏冬の集中講義、通信講座、出張講座も。

「2007年 『教育3.0 誰が教育を再生するのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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