「婚活」時代 (ディスカヴァー携書)

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887596238

感想・レビュー・書評

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  • 自由化が起これば思い通りにならなくなる、というパラドクス。
    この一行に本書の全ては宿る。

    未婚男性25~34歳のうち年収600万円以上は、わずか3.5%。
    それに対して日本の女性は皆、上方婚志向。

    選択肢が多すぎるのも少なすぎるのも、ムツカシイ。。。

  • 就職と結婚の共通点についてあらためて気づかされた。
    当事者としても、社会学の視点で見るのも面白い。
    これから何年かかけて考えていきたいテーマの1つ。

  • アラサーの私。なんとなく肌感覚で思っていたことを、この本が論理的に説明してくれました。規制緩和によって自由を得たがゆえの苦しみ、というのが印象的かつ納得。結婚への道のりは、みなの想像以上に厳しいようです。

  • ブームの中心を読んでみた。
    テレビで話題のブーム以上に、深刻な日本の姿が浮かび上がる。

    従来の結婚に至るシステムが、たまたまうまくいってたに過ぎないというところは印象的に感じた。

  • 時はバブル
    男も女も
    いかにもてるか落とせるか
    恋に愛に溺れてた

    メッシー、アッシー
    高収入、高身長、高学生の3高
    運命の出会い、自由な恋愛を求めて
    恋愛がすべての20代を過ごしてた

    自由な“恋愛”と思っていたのに
    どうやら社会の見合いのしくみに
    どっぷりはまっていたみたい

    たいした就活もせずに入った職場は、
    集団見合い出会いの場

    合コンで出会う相手は、
    腕利き幹事によるグループ見合いの場

    そんなしくみにはまっていたとは・・・
    でも、楽しかったからしくみに感謝

    時代は変わって
    今は、就職も結婚も
    目的を達成するために
    自ら活動が必要な時代

    希望の会社に入るために
    会社のことを知り
    面接官に気に入られるように
    会社に求められる女になる

    それと同じで

    理想の男と結婚するために
    男のことを知り
    男に求められる“女”に近づくために
    結婚活動 - 婚活に時間とお金をかける

    今の男は受身らしい
    よく言えば柔軟性をもった男

    そんな男たちと結婚するために
    しっかり稼いで
    包容力をもって
    依存せずに自立して
    夫も子どもも育てることが出来る
    そんなしっかりした女が求められているみたい

    きれいに着飾って
    男に声をかけてもらうのを
    待っていた頃とは違うけど
    いつの時代も

    結局、強いのは女かな

    最近では、
    独身証明なるものが
    役所で出してくれるらしい、ってことは

    既に社会のしくみのひとつになっている!?-婚活

    今や将来の職業選択のために、
    中学生にだって、小学生にだって

    キャリアカウンセルがある時代
    ブライダルカウンセルが始まるのも
    遠くないのかも!?

    社会学的に勉強になった1冊でした

  • 主論は、
    未婚女子は頑張っているbut未婚男子は頑張っていない
    だから未婚女子は積極的に未婚男子を狩りに出ろということ。

    ただ、主論部分は同じことを何度も繰り返してる感があって退屈。
    どちらかというと、読みどころは、
    その前段階に書いてある統計データからの分析パート。
    さまざまな事柄から制限がなくなり、
    自由に選択できるようになったがゆえに、
    選択できない、されない人が出てきてしまったとする論理は
    納得する部分もあり面白いと感じた。

  • 確かにいい男ははやくに狩られていると思った。
    スキルを上げて振り向いてもらえる男になれるよう努力しなければいけない。

  • 話題の「婚活」についてをまとめた新書。一度少しだけ立ち読みして購入はしなかったのですが、結局購入してしっかり読んでみると、内容が本当に面白くて驚きました。
    「なぜ現代では婚活が必要なのか」という疑問を、日本の社会がどう変化してきたかを土台にしながら分析していくので、結婚に留まらず日本社会の仕組みまで探る奥深さを感じました。
    国際結婚についての言及もあり、日本人と特徴もよく見えてきます。もちろん、男と女の違いというのも本当によく書かれています。
    「婚活」という現象を知る話題の1冊としての読み方もでき、社会を学ぶ1冊としても読め、コミュニケーション論としても取れる。
    現代的なテーマの、すごく興味深い新書だと思います。

  • 婚活を 就職活動(就活)になぞらえて分析、解説した本。とても分かりやすく、アラサーの自分には当事者意識をまざまざと意識させられる内容だった。

    P19 社会的経済状況が変化しているにも関わらず、意識そのものは昔とそれほど変わっていない。
    男→自分は仕事だけして、子育て家事などの生活面は妻に任せたい。
    女→経済的に依存したい、依存できるほどの力のある人と結婚したい。

    P35 男女対等を目指す夫婦ほど、葛藤が増える。
    対等でなくても夫婦が上手くいくコツは、男性が女性の「話をよく聞く、ほめる、買い物時に荷物を持つ」など、ごく些細な日常的なこと。

    P39 婚活に参加しても受け身な男性たち。
    その理由は傷付くのが怖い。ガラスのハートを持つ繊細な男性が多い。
    ただ、彼らは受け身な一方、妙に頑固なところもある。「頑固不断」頑固で優柔不断。
    頑固で自分のライフスタイルを変える気は無いが、男らしく相手を引っ張っていく訳でもない。ズルズルと結論を先延ばしにする。→頑固不断。

    P79 現実社会の女性たちに断られ、2次元に逃げ込む男性たち。
    現実の理想の女性と付き合うハードルの高さに怖気ついてしまう。
    しかし女性の場合、腐女子やオタク女子は実は恋人や夫がいるケースが多い。
    男女格差が存在する。


    P104 男性の間にも魅力格差が存在する。
    経済格差とコミュニケーション格差。

    昔は若くても真面目に働けば収入が増えていったから、みんな結婚できた。
    今は非正規社員が多く、収入が増えない正社員男性も多い。
    →結婚したくてもできない人が増えている。

    コミュニケーション能力のある(恋愛経験の多く、手馴れている)人がモテる。経験のない人は益々モテなくなる。
    女性には交際以外でもコミュニケーション能力を鍛える場は多いが、男性は女性と付き合わなければなかなか鍛えられる場がない。
    対等な男女関係の中で、相手が何をして欲しいのか、何がしたいのかを察知することは、恋愛経験のない男性にはとても難しい。

    P107 女性の中の格差
    結婚相手に対する要求水準が高くなりすぎている。
    プライドが高く、水準を落としてまで結婚する必然性が感じられない。「できちゃった」以外に、結婚する切羽詰まった必要性が感じられない。

    もはや運。
    男性は趣味の幅が広く、また女性のタイプも広いため、どんな女性でも外見上だれかの結婚相手のターゲットに入る。
    とにかく男性と会う機会を増やすことが重要。

    P133 合コンは婚活に向いていない。
    元々ある程度の出会いに恵まれた人のためのもの。
    →参加者の目的がバラバラ。
    →また能力、魅力を発揮する人のタイプが限られる。短時間で相手のニーズを掴み、自分をアピールすることに長けた人が有利になる。
    じっくり喋らないと魅力を発揮できないタイプの人には不利。


    P158 男性は会話を鍛える。
    女性が沈黙すると、黙ったままになる人が多く、7割が相手の目を見て話せない。
    男性は自分の興味のあることしか興味がない。
    「スタートと割り込みとチェンジが多い」←男性の会話の特徴。

    自分から喋りたがり、相手の話しを遮り、話題を自分から変えてしまう。
    今は聞き上手なヒトがモテる。

    P162
    男の婚活のミソ。
    流される勇気を持つこと。
    女性から迫ってきたら、そのまま流される。逆らわない。
    プライドを捨てて声をかける勇気。

    P170
    日本人の男は女性の年齢に異常にこだわる。
    日本の男は若いほど、性的に興奮するように刷り込まれている。

    P174 アラフォー以降はバツイチなど結婚歴のある男性がモテる。
    この歳まで結婚したことの無い男より、少なくとも誰かに結婚したいと思われた人がいい。と女性は感じる。
    →生涯に1度も結婚しない人と何度も結婚する人との格差。


    P182
    たとえ少額でも「自分の稼いだお金はあなたのために使いますよ」と言ってくれるオトコに女性は
    ときめく。
    →問題は金額ではなく、男の気概。

    P187
    いいなと思った人と付き合うコツは、囲い込み漁。
    無理やりでも関わりを持つ。サークル。
    なんでもいいから会う理由を作る。
    あいのり番組。吊り橋理論。

  • 結婚観を養うのにいい。

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著者プロフィール

大阪府出身。京都大学法学部卒。華々しい英雄伝が好きですが、裏話的なテーマも、人物の個性をあぶり出してくれるので、割と嗜みます。著書に『世界ナンバー2列伝』(社会評論社)など。

「2016年 『童貞の世界史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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