日本経済 このままでは預金封鎖になってしまう

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著者 : 小宮一慶
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010年10月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887598522

日本経済 このままでは預金封鎖になってしまうの感想・レビュー・書評

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  • 状況がよくわかっていなかった10年ほど前は、「預金封鎖が起きた場合に何が起きるか」という本に書かれている内容を鵜呑みにして、「銀行預金は危ない」と思って怖がっていたものでした。

    しかし、最近多くの人が指摘しているように、日本国民が国債を持っている現状では国家破綻は起きないし、預金というものは所詮、「余ったお金」という性格もあり、それほど恐れる必要はないと思っています。

    もっとも私にはこれからおカネのかかる娘が二人いるので、今ためている貯金が封鎖されてしまうとすれば困ってしまいますが。たまには日本経済破綻本も読んでみて新しい考え方が示されているかと期待したのですが、期待外れに終わったようです。

    もしくは私の理解不足かもしれませんが、そのために、この種の本も定期的に読み続けるつもりです。

    以下は気になったポイントです。

    ・プライマリーバランスとは、企業で言えば「営業利益」のこと、それに国債金利支払いを加えたものが「経常利益」、税収が「売上高」に相当する(p47)

    ・名目GDPの6割以上が一旦は家計に分配されることから、GDP比較で政府負債を見るのは現実的ではなく、税収比較で見るべき(p50)

    ・平成22年度3月末には、銀行貸出金は69.1兆円と、1年前から4兆円以上も減少していて、銀行に対する資金需要が減っている(p62)

    ・ゆうちょ銀行は貸し出しをしていないので、ゆうちょが資産を増やしても、お金が世の中に回ることはなく、国債を購入することに使われる(p68)

    ・1932年のグラススティーガル法は、銀行と証券を分離することと、もう1つの特徴は、州をまたいだ業務(州際業務)は禁止であったが、1999年に廃止された(p73)

    ・1994年の金利自由化により、公定歩合で金利を操作する代わりに、短期金融市場の金利を政策金利として操作している(p84)

    ・75歳以上の一人当たりの年間医療費は約83万円で現役世代の21万円よりも多い、そのために後期高齢者医療制度が導入されたが民主党により廃止された(p124)

    ・今後は、いかに労働人口を減らさずに伸ばすか(少子化対策、女性の職場復帰、移民)と、一人の生産性向上(技術革新と教育)をすべき(p133)

    ・中国政府は、1ドル=6.8人民元になるように、毎日為替介入をしている(p139)
    ・中国は輸出の20%がEU向け、日本向けは10%なので、中国の欧州依存度は相当高い(p144)

    ・所得税が問題なのは、課税最低限の所得制限が、家族4人の場合には、334.5万円であること、所得を自分で申告する人は、全部申告していないという問題もあり(p167)

    ・ニートで行き場のない学生を大学や専門職大学院で抱え込むことは「馬鹿を余計馬鹿にしているだけ」(p191)

    ・2008年の世帯所得の中央値は、448万円、その半分の年収の家庭(日本の貧困率の定義)は15.7%であり、メキシコ、トルコ、アメリカについで4番目の高さ(p194)

    ・デンマークは550万人で、九州くらいの国土(小さな国)なので、政府主導の国造りが成功した、日本は大きくなりすぎてしまった(p215)

    2010/12/31作成

  • 10月から出版ラッシュが続く小宮さんの一冊。

    前半部分の日本の財政の悪さについては、他の小宮さんの本であったり、他の経済評論家の方なども書いている内容がほとんどです。

    この本で新鮮なのは、小宮さんが日本経済の処方箋を書いていることです。

    移民の受け入れ、消費税増税など他でも見られる行けんもありますが、ここで注目すべきは防衛力の強化を挙げている事。
    経済の視点で防衛力強化の提案は私は初めて目にして、とても興味深く読むことができました。

  • 新聞やニュースでは学ぶことができない、日本の経済について
    著者がかなり詳しく分析し、分かりやすくグラフや表を掲載しつつ解説してくれる。分析結果だけでなく、そこから予測されるリスクや世界各国の経済情勢まで説明してくれる。

    内容は恐らく難しい話のはずが、分かりやすく説明しているので、
    経済が苦手な人にも恐らく内容が理解できるはず。

    これはおもしろい。

  • 「養成講座」シリーズでおなじみ小宮氏が、超分かりやすく日本の経済の実態を教えてくれる本。タイトルは過激だが、政治がこのままだと正直、あり得るシナリオだと思う。以下が良くわかる。

    ・世界最大規模に膨らんだ日本の財政赤字
    ・預貯金が国内の銀行、特にゆうちょ銀行を通じて国債を買い支えている実態
    ・それもあと数年で支えられなくなる現状
    ・インフレターゲットから預金封鎖に繋がる一連のシナリオ
    ・日本の貯蓄率が減少している事実とその理由
    ・人民元の切り上げによる中国成長鈍化と、日本への悪影響

    単なるホラーストーリーで終わらせるのではなく、小宮氏の考える5つの処方箋もついてくるが、この中にはかなり過激なものもあるので賛否両論分かれるところだろう。個人的には賛成。

    消費税増税を議論する前に、前提知識として知っておきたい内容。

  • 危機感は分かるが内容はトンデモ本。金利が2%上がると利払いが20兆増えるって残存期間の概念が無いんですけど。全部短期債?どっちかというとマイルドなインフレで国債を減価させていく方が一般的な考えでは?
    処方箋で自衛隊を増強で米軍海兵隊に準じる兵力を持つ?それで雇用増加ってどれだけ兵力増強する積もり?
    と読み進むと頭の中に疑問符が沢山出てくる本。

  • 要再読

    ・厳しい現実の理解に役立つ

    ・それでも、全体のボリューム感を理解した上での抜本的な対策、その具体的な方策を示すことの難しさを再確認

  • (2010/11/13読了)タイトルは釣りっぽいけど、中身はまっとうです。ていうか、今のままで財政オッケー!とかありえないだろ、って思うのが正常だよねえ(笑)そうなってない日本の政治の現状って一体なんだろうか。

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