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- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887832978
感想・レビュー・書評
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モナリザの顔に髭。ダ・ヴィンチのパロディ…ではなく、まじめな芸術作品だけれど、その滑稽さには思わず頬が緩む。
マルセル・デュシャンの手によるこの“作品”に潜む古典美をせせら笑うような態度…それこそ、芸術の本質として当時まで盲目的に信仰されていた美からの脱却を促す新しい芸術運動『ダダイズム』の特徴の一つだ。
「芸術とは何か?」
これは今を生きる芸術家のすべてが直面する不回避な問題だ。
果たして何をもって“それ(芸術家によって作られたもの)”を芸術と認めえるのか。それを考えることで、作品そのものに鑑賞者が主体的にかかわっていくメタ芸術の出発点となったダダイズム。
現代人からしてみれば芸術家を気取る人間のギャグまがいの悪戯にすらみえる作品の数々は、芸術という概念の根底を覆す挑発的な試みだった。
でも、考えてみれば、デュシャンは歴史の教科書に落書きする子供とあんまり変わらないかも…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
それなりの多さの図説とまあまあ分量の文章。
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