翔太と猫のインサイトの夏休み―哲学的諸問題へのいざない

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著者 : 永井均
  • ナカニシヤ出版 (1995年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784888482899

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翔太と猫のインサイトの夏休み―哲学的諸問題へのいざないの感想・レビュー・書評

  • 哲学紹介というと、どうしても誰それがこういうことを言った、のように「思想の紹介」になってしまいがちである。
    「結果がこれこれである」ということと、「結果がこれこれになってしまう」ということは全く別である。池田某と同じで、永井さんも哲学をしてみせてくれる。本を閉じて、歴史のこと、愛のこと、宇宙のこと、考えてしまう。
    哲学は思想ではない。生きた考えであり、動きである。大事なことを一度つかんでしまえば、決して惑わされない。それが、ことばであり、存在なのである。
    偶然にしろ、必然にしろ、そのように言えてしまうのだ。「ない」ということばが「ある」。「偶然」と言ってしまう「必然」がある。おおよそ、ひとは何かをしてしまう。この意味という網の目から逃げ出すことができない。とりあえず、そういうことに「なってしまって」いるのだ。理由が問えない。「信じ込まなきゃいけない」というのはそういうこと。
    世界は「在る」より他ない。そして、あちらではなくてこちらに「わたし」がいてしまう。宇宙の果てを調べれば生命がわかると言うけれど、どんなにあがいても、「わたし」が「わたし」であることは物質からわかるはずがない。科学は物質による神話であることがわかる。では、どうして、この存在を「信じて」その中で「生きて」しまうのか。
    疑問がつきなくて、とてもじゃないが夏休みでは足りない。4日だろうと40日だろうと、ひとはずっと考え続けている。ひとつの精神の中で気付きを得るために。インサイトの魂は不滅の中で、いつだってよみがえり話しかけてくる。

  • 翔太が見た夢、それについてとことん考えて考えて考えていく翔太と、猫のインサイト。
    例えば、今この現実が夢でないと何で言えるのか、何故あることが正しいと言えるのか、などなど。

    基本的に翔太とインサイトの問いかけと応答で成り立つ本書。「これはどう?」「こう考えてみたらどうだろう?」それぞれに対して、彼らは自分なりに考えた答えを出していくのだが、その流れがスピーディーでついて行けないことも多々。

    そこで「ちょっと待てよ」と目を閉じて、頭の中で疑問や論点を反芻し、整理する。そういう営みをしていかないと読めないし、読者も考えて欲しいというのが著者の考えだし。

    頭に汗を書くには良い本です。
    章ごとにテーマや論点というものがありますので、興味があるのを今後深めてみるってものいいですよ。
    例えば三章「さまざまな可能性のなかでこれが正しいといえる根拠はあるか」に興味を持ったら、『倫理とは何か』(産業図書)に進むとか。

    まず自分で考えること。それが第一歩/入門と言うのなら、グレイトな入門書かと思います。

  • 配置場所:摂枚フマニオ
    請求記号:104||N
    資料ID:59602205

  • 中高生向けに書かれた文章なので読みやすいですが、内容はなかなか奥深いです。著者の勧めるように、途中途中で自分で考えながら読み進めるとなかなか読み応えがあります。

  • 素直に面白がるには宙に浮いた余計な知識を自分が大分持ってしまった感はある。しかし、やっぱりどうして、考えることは面白い!それをまさに味あわせてくれた。そしてきちんと(まじめに)味わえたならば、この本自体を面白がることに何の意味もないことがわかる。真からわかる。怠けちゃいけない。問題は自分の問題であって、他人が与えてくれるものではない。自分が地に足つけて考えたこと以外はわかり得ない。ここが哲学の厳しいところでもあり、もっとも面白いとこでもあるはずだ。問いの前で茫然とするには、まだまだ自分は若すぎる。
    (お薦め本レビュー応募作品2012★熱いで賞/理工学群4年)

    ▼附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=695926&lang=ja&charset=utf8

  • 読んでいるうちに考え込んでしまう本。
    何度もきっと読み返してしまう本。
    昔こんな事思ってたなーという事を思い出させてくれる本。
    ん?これはちょっと...という疑問さえ作者の思うつぼなところが悔しい。
    僕が言っても説得力がないが
    どんな角度から光を当ててみても、
    隙なく完成度がすごく高いなーと
    思わせられる一冊。
    永井均さんの本は、初めての人にも分かりやすい気がする。

  • 初めて読んだ哲学書。
    哲学とは、多くの学者の言葉を反芻するんでなく、世の中の問に答えを出すのでなく、自分の中にある謎や疑問を考え続ける姿勢なのだ。
    と教えてくれる。
    この本に書かれてる疑問は、誰もが通過するだろう、自分の存在について、他人について、世界についての事ばかり。
    考えることが楽しくなる。

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