絵本はいかに描かれるか―表現の秘密

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著者 : 藤本朝巳
  • 日本エディタースクール出版部 (1999年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784888882941

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絵本はいかに描かれるか―表現の秘密の感想・レビュー・書評

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  • 請求記号・909.3/Fu
    資料ID・100035798

  • 絵本研究の面白さを堪能した。主にテキストよりも絵に力点を置いた研究だが、なぜ絵本に心が動くのかその秘密が分かったような気がした。講演を元にしているからか、叙述も堅くならず、大変に読みやすい。にもかかわらず、学術的な水準も保っている「絵本学」の基本書である。

    個人的には、構図、視点の動きが良かった。

  • 横浜フェリス女学院大学のオープンカレッジの連続講座「絵本入門ー絵本を楽しむ」をまとめたもの。1998.10~1999.1
    著者の藤本朝巳(ふじもとともみ)さんは、同大学の文学部教授
    http://mi-te.jp/contents/cafe/1-9-1586/

    1)だれが語るか、だれが描くか
    だれが聴くか、だれが観るか
    『なみにきをつけて、シャリー』
    一冊に二つの物語、描かれていない物語が進行している

    2)何を語るか、何を表現できるか
    『おじいちゃん』
    絵の読みとり
    おじいちゃんの言葉の読みとり

    Fishing
    One sumer day, two fathers and two sons went fishing in the river. They talked and fished all morning.They went home at noon because each of them caught one fish for dinner. One fish, two fish, three fish. There were only three fish. But the two fathers and two sons were happy because each had a fish for his flying pan. SANASEIDO

    3)いかに語るか
    『ロージーのおさんぽ』
    絵本の中の進行方向
    絵で示される隠れ主人公 ロージーの場合のきつね

    4)一冊の絵本を形成する要素
    『おおきなかぶ』
    民話とその構造
    最小限のものを描く
    動と静のくりかえし
    はみだし(ページからはみ出す絵)
    枠~=限界 ~かいじゅうたちのいるところ 
    ウソの表現~手をグローブのように書く力太郎
    足や手を小さく書く浮世絵  科学的ではないウソの表現でより~的にみえる

    5)絵本の構図
    オールズバーグの世界
    安定と不安定
    落ち着いた空間
    動きと会報の空間

    P91現実世界から解放されるためにファンタジー世界に足を踏み入れる必要があります。
    ファンタジー世界は空想の世界であり、恐ろしさを感じても、最後には夢と希望を味わうことのできる世界です
    その不思議な世界で、子供は今の境遇では知りえない驚きを体験し、お今の境遇では理解しにくい他者への思いやりを知ることができる
    ファンタジー作家は現実世界のゆがみや矛盾をも認識させてくれる
    ファンタジーは現実のゆがみ、ねじれをあらわに示す力があるから。
    間違った現実のありようにきづかせ、その間違った現実を乗り越えていく力を与えるのがファンタジー

    『名前のない人』~異世界の住人がやってくる来訪型
    『魔術師ガザージ氏の庭で』~主人公が不可解な経験をしてもどってくる出発・帰還型
    『ジュマンジ』~上のふたつが複雑に入り組んでいる

    6)絵本の視点の動き
    遠近法による
    鳥の眼の視点
    見上げる、見下ろす
    高さの強調 『くいしんぼうのあり』
    平衡感覚~揺れる
    『月夜のみみずく』
    『かもさんおとおり』
    『すばらしいとき』
    『大あらし』

    7)絵本の構成要素 点の世界
    『あおくんときいろちゃん』
    『アルド』
    点の位置、色彩、大きさ

    8)絵本の構成要素 線の世界
    『ぼくはおこった』

    線は動く点の軌跡、したがって点の所産である。線は、運動から生まれる。しかも、点そのものが内臓している完全な生死を破戒することによって。そこには静的なのものから動的なものへの飛躍gある。点は、ただひとつの緊張を内蔵するのみで、方向をもつことはありえない。ところが、線は無条件に緊張、方向、そのいずれの分け前にもあずかっている~カンディンスキー

    横の線、縦の線、斜めの線、交差する線 直線、曲線、波線、水平線
    リズムを生む線

    『しあわせなふくろう』

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    絵本は構成も構図も一定の文法やコード(記号)に従って描かれていますので、それが理解できればより深く内容が読み取れるようになります。本書は『おおきなかぶ』やバーニンガム、オールズバーグ等の絵本を素材に、絵本表現の秘密をわかりやすく説明します。フェリス女学院大学のオープンカレッジでの講義をまとめました。

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