本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784890137091
作品紹介・あらすじ
“わたし”は帰りつかない夢ばかりみている。
大学教師のかたわら小説を書きつづけている“わたし”は、ある日たまさかに出会った女から思いもよらない相談を持ちかけられる。どうしても開けてほしい手文庫があるというのだ。おりしも、森は邪悪な空気に包まれていた――。
時が重なり、はまっていくピースの数々。仕掛けに満ちた、めくるめく幻想譚。
感想・レビュー・書評
-
以前から気になっている天沼春樹さん。絵本や読みものも手にとりましたが、作品の実体をなんとなく掴み損ねてばかりでした。
大人の読み物ものは初めて。これがヒットでした。己のうちにある靄のようなものがボンヤリと表現されていて、その曖昧さが自分の見ている夢とも重なるようで心地よかったです。
泉鏡花に傾倒されておられるのでしょうね。生憎、私にその素養がないので、機会を見つけて読んでみたいと思いますが…『高野聖』かぁ(^^;;エグそうですね★
内田百閒のような雰囲気も醸し出していましたが、最後の手文庫3篇は迦楼羅まで出てきちゃって、象も出てきたりで、遠くインド?まで世界観が拡がってしまいました。
タイトルも整合性がないようで、目次が繰り返されたりイタリア語?が追加されたり…やっぱり、天沼さん作品は掴みどころがありません。
でも、読んでいてとても心地よかったです。
タイトルも詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示