絶対学力: 9歳の壁をどう突破していくか?

著者 :
  • 文春ネスコ
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784890361755

感想・レビュー・書評

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  • 完全に読む順番を間違えてしまった。どんぐり倶楽部の「良質の算数文章題」を検討している方は、この本から読むべきです。

    そもそも「どんぐり倶楽部」は「遊びを通して子どもたちの健全な成長をサポートする」ということで作られた遊びサークルだったそうです。そう考えると、すべての主張が、納得の行くものでした。


    【この本のターゲットは?】

    ・効率良く子どもに「がんがえる力」をつけさせたい親。

    【この本から学びたいこと】

    ・年長&小学校から高校受験までの指導で注意すべき点。

    【この本から学んだこと】

    ・「問題集をする→答え合わせをする→復習する」
     出終わってはダメ。「記録しておく」が必要。
    ・1日に大量に勉強する圧縮学習はダメ。
     少ない量でいいから、毎日丁寧に学習する。
    ・質問しない習慣ほど危険な習慣は無い。簡単なことでもできるだけ親が教えず、ノートを使って先生に質問する習慣をつける。
    ・「右脳教育」・・・脳は両方で使うためにある
    ・子育てのスーパーキーワードは「情緒の安定」

    <年齢別子育てキーワード>
    ・0〜3歳:ワガママの言える子、成長している。
    ・4〜6歳:ゆっくり、じっくり、丁寧に
    ・7〜9歳:見て見て聞いてを大切に
    ・10〜12歳:理屈っぽいのが成長している
    ・13〜15歳:生意気な小さな大人になっている

    <学年別学習方法>
    ・小1:楽しく正しい学習習慣を身につける
    ・小2:遊ぼと勉強が区別され始める。ここでしっかり正しい学習習慣を身につけさせる。
    ・小3:暗記と計算だけでは対応できなくなる。言葉をきちんとイメージ化できているか、家庭で確認を。
    ・小4:抽象的な事柄の理解を求められる。この学年でそれまでの学習方法が試される。
    ・小5:ここで表面的な学習をすると、中学でのやり直しは難しくなる。
    ・小6:中学への準備期間です。質・量・スピードを付ける学習方法に変えていく。
    ・中1:質・量・スピードに対応できる学習方法を確率。教科別に学習方法を取得。先行学習に移る。理科・社会は完璧消化を目指す。
    ・中2:先行学習を続ける。理科・社会は完璧消化を目指す。
    ・中3:英語・数学は中3の終わりまでの範囲を夏までに済ませる。9月からは入試レベルの問題(過去問を含む)を解き、11月までに理科・社会を終わらせて、12月から受験までは入試の制限時間に合わせて解答手順を決めていく。

    ・学校とは社会性を身につける場
    ・学校とは学習すべき内容を知らせてくれる場(習得させてはくれない)

    ・親の役目は教えることではなく、質問の方法を一緒に考えること。
    ・伸びる子どもには共通点があります。それは「考える力」と「先生に質問する力」があるということです。処理能力の速さや知識量は伸びる力とはほとんど関係ありません。

    <分からん帳の作り方>
    ・ケアレスミスも含めて、間違った問題・分からない問題を切り取って貼り、どこがどう分からないかを書き添えます。無駄な時間がかかるだけなので、問題を書き写すことは避けて下さい。それを先生に提出し、添削してもらいます。これを繰り返していきます。すると結果として「自分の弱点がすべて書いてある、世界で唯一の自分だけの問題集+参考書」が自動的に出来上がります。
    (1)間違った問題を切り抜いてノートに貼り付ける。必ず正解をつけておく。解説があれば解説も貼っておく。
    2度めに解いて正解になったり、ヒントをもらって正解になったりしたものも含める。ケアレスミスも間違いは間違い。すべて入れる。
    (2)自分が解いたところまでをキチンと書いておき、その上でどこがどう分からなかったかを記号や言葉で書き込む。
    (3)先生に提出して添削を受ける。
    (4)添削が帰ってきたら、内容を確認して、読んでもわからない部分を又質問する。再提出!
    (5)再添削!
    (6)再提出!
    (7)本当にわかったらOKマークを付ける。「本当に分かるまで再提出する」

    ・良い塾・悪い塾の見分け方:通塾している子供のノートを見せてもらう。ノートが添削されていれば合格。

    ・公立高校のランクは頭の善し悪しで決まるのではなく、受験生の努力と工夫のランクだと認識すべきです。
    ・頭を鍛えるにも最適な時期なので、中1から高校受験を意識して勉強するのは理にかなっています。

    【新たな疑問、学びたいこと】

    ・これで、本当に大丈夫?おそらく低学年では、学力が低下するのでは?授業についていけなくなる可能性もあるのでは?

    【今後読みたい本】

    ・花まる学習会の高濱正伸の本も読んでおきたい。

    【この本を読んで次のアクションは?】

    ・良質の算数文章題を週1程度で、やらせていきたい。
    ・親として叱らないように、余裕をもって対応していきたい。

  • [墨田区図書館]

    「良質な算数の文章題」で有名な「どんぐり倶楽部」主催者の著書で、後継図書の、「新・絶対学力」と一緒に借りてきた。但し章立てはかなり違い、旧いこちらは既存学習法への批判とともに幾つかの画期的?な学習法の紹介がされていて、後継書では、その良質な算数の文章題の例題と、英語の学習法に対するフォローが◎。

    ■第1章 「考える力」を育てる
    後継書の作りとは違って、この書ではまず従来の学習法の批判と、それに対して提唱する学習法の例がこの章に集中している。

    ■第2章 子育てと家庭学習のヒント
    ■第3章 学校と家庭の新しい関係
    ■第4章 受験対策
    ■第5章 基本の基本

  • どんぐり学習の糸山先生の本。
    ドリルの反復学習が子どもの考える力を奪っている。
    体験に裏付けられた言葉の獲得。
    ゆっくりじっくり丁寧に取り組む文章問題。

    目先の成績ではなくて、どんな子どもに育ってほしいか親が大事にしたいことを見失わないことが大切なのかな。

    子どもは機械じゃないもんね。


    ・幼児期にすべきことは、体験に裏付けされた豊かな言葉を習得させ、「考える力」を付けてあげること。この力が育たないと、具象思考から抽象思考へと劇的に思考形成が変化する「9歳の壁」を突破することはできない。
    ・子育ても家庭学習もキーワードは「言葉」です。
    ・計算を速くするように命令を受けている頭は考えることができない。
    ・飛躍できない子どもたちの存在を見えなくしてしまっている原因は、「分かっていなくても、できるようにさせられてしまっている」ことにある。
    ・作業と思考は反比例する。
    ・考える力は言葉のイメージ化を通して作られる。
    ・豊かな言葉を学ぶためには子どもの側に受け入れる体制ができているか、つまり情緒が安定しているかどうかが問題になってきます。
    ・今も昔も「心のこもった暖かい言葉に勝る教育はない」のです。
    ・読み聞かせは5歳前後から9歳前後が一番大事なのです。
    ・0~6歳が心の6年間、6歳~12歳が体の6年間、12~18歳が体の6年間。
    ・学校には集団指導に適したことを求め、家庭では集団指導でできないことをする。
    ・学校は社会性を身に付ける場であり、個人の能力を伸ばすには適していない。
    ・伸びる子どもには共通点があります。それは「考える力」と「先生に質問する力」があることです。

  • こどもの想像力を育てたい
    文章題が苦手なのは致命的。

  • 「12歳までに絶対学力を育てる学習法」よりも、系統だって説明してあってよりわかりやすい

  • 宮本先生と同じく、子どもの教育について考える時、大変参考にさせて頂いている方。

  • 9歳の娘の為にとても参考になった。わからないノートは、早速作って実戦している。なかなか奥が深く、面白かった。

  • 9歳というのは、シュタイナーで言うところの7歳説みたいなもので、○歳まではこのような勉強法、△歳まではこのように、というように書かれてます。独自の勉強法です。
    100ます計算や公文を批判してるので、そういうの苦手な方はだめかも。

  • 読んじゃぁ悩み
    悩んではやらせ急ぎ
    ドツボにはまる・・・

  • 学校の授業をきちんと受けて基礎を理解できているのなら、どんぐり倶楽部の文章問題に取り組んで考える力をつけましょう。HP「どんぐり倶楽部」を運営されている糸山泰造先生の著書。

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