85点の言葉―知的で口べたなあなたに (萬流コピー塾)

著者 :
  • 文春ネスコ
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784890367665

感想・レビュー・書評

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  • 言わずと知れた糸井重里氏が主催するコピー塾。
    テーマに沿ったコピーを塾生が考え、
    その中で面白かったものを掲載しています(糸井氏のコメント付き)。
    では、僕の金線に触れたコピーを抜粋しましょう!


    〈受験生を励ます〉
    『陽はまた昇るため一応沈む』
    『目標を達成した君は素晴らしい。ひとに道を譲った君は美しい。』

    〈弁当〉
    『お百姓さんありがとう。知らないおばさんいただきます』
    『やっぱり母ちゃんが買ってきた弁当はうめえや』
    『粗大ゴミ亭主の弁当箱に、ゆうべ残った生ゴミを捨てる』

    〈サイコロ〉
    『うんころがし』
    『これを机の上に置いて、あまり偉くならないようにしなさい』
    『結婚前夜、「いつかきっと、あなたの役に立つことがあるでしょう」
    と言って母は、いかさまサイコロを握らせた』
    『筋金入りの受験生は7つめ以降の選択肢など無視しても当てる』
    『正しい結婚相手の見つけ方(やけくそ編)』

    〈手品〉
    『妻は気付かなかったのに』
    『父の手品は、にくめないけど腹が立つ』

    〈地図帳〉
    『直線距離では会社より実家のほうが近いとは』
    『あなたのお宅お入れします-三省堂』
    『地球侵略を狙う宇宙人のバイブル』
    『あれはここだったのか』

    〈使いすてカイロ〉
    『マッチ売りの少女にもたせたい』
    『わたしにどこをあっためといて欲しい?』
    『なまはげのために、増量しました』
    『又、課長の「今日は懐が暖かい」が始まった。
    オチを知りつつ笑うのも大変だ』
    『判決。持久力で缶コーヒーの負け!』
    『キオスクの前で生まれ、家の中で死んでゆく』

    〈成人する君に贈るコトバ〉
    『時が加速を始める』
    『君は既に棺桶に膝まで入っている』
    『社会は君を必要としていない。つまり君は自由である』
    『はしごを降りるのは、登るよりも怖い』
    『細木数子のヌードを直視出来る強い大人になれ』

    〈学生服〉
    『冠婚葬祭もコレ一着』
    『何かあったら大使館へ飛び込むか、学生服を着るかしなさい』
    『処かまわずTPOをわきまえる』
    『ミッキーマウス帽子がマッチする修学旅行帰り』
    『セーラー服を見て、「かわいいなあ」は許されるが、
    「たまんねえなあ」は反則である』
    『やぁね、脱げばただのオンナよ』

    〈ブランコ〉
    『人事異動が決まった日、パパの手のひらに錆のにおいがした』
    『真夜中、一人ゆれながら「みんないなくなっちゃえばいいんだ」
    とつぶやく父を見た』
    『じかにすわれなくなったわたしがいた』
    『大人は夜にのる』

  • 古いのです、本が。リアルタイムなら爆笑、教科書としては劇薬過ぎて使えない。いまが、どちらにもいけない、中途半端な時期なんでしょうか?

    糸井さんの視線を学ぶ上では最高の本です。読んで楽しいことは間違いない。でも、ヴィンテージでもなくただ古いのです。いまの時期は。

  • 毎週テーマを決めて、読者からコピー(コピーライターが書く方の)を募集して、
    糸井重里が批評するという、週刊文春の連載の精選。連載時期は1986~1988。

    テーマを見ると、時代がわかる。
    「貸しビデオ」とか「ハイレグ水着」とか「土井たかこ」とか。
    昭和の野暮ったくて下世話で暑苦しいにおいがする。

    でも、案外、内容は、そこまで古くないもんなんだなと思う。
    ビートルズの回の「オレは嫌いだったから、三枚しかレコードを持っていない」とか、
    カエルの回の「「君」と呼びかけると田んぼの中へ消えた」とか、
    今初めて読んでも好きな雰囲気。

    ともかくエネルギーのある時代だったんだな、と、感慨深くなった。
    VOWとか、NHKの深夜にやってる大喜利と同じ系統かも。

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著者プロフィール

1948年群馬県生まれ。株式会社ほぼ日代表取締役社長。71年にコピーライターとしてデビュー。「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などの広告で一躍有名に。また、作詞、文筆、ゲーム制作など幅広い分野で活躍。98年にウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてからは、同サイトでの活動に全力を傾けている。近著に『かならず先に好きになるどうぶつ。』『みっつめのボールのようなことば。』『他人だったのに。』(ほぼ日)などがある。聞き手・川島蓉子さんによる『すいません、ほぼ日の経営。』(日経BP)では「ほぼ日」の経営について明かしている。

「2020年 『いつか来る死』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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