猫路地

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制作 : 東 雅夫 
  • 日本出版社 (2006年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784890489558

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猫路地の感想・レビュー・書評

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  • 加門七海、谷山浩子、菊地秀行、梶尾真治、別役実など、20人の錚々たる作家さんに
    辞書にはない、架空の猫熟語を創り、それにちなんだ物語を書き下ろしてもらったという
    猫好きにはたまらない、不思議な味わいのアンソロジー♪

    猫好きなら誰しも悩まされる、冬場のナデナデにもれなくついてくる静電気を
    美しい火花にして夜空に舞いあがらせてしまう、加門七海の『猫火花』

    憂鬱に苛まれる人間を、あっというまに晴れ晴れとした気分にしてくれる
    猫のお医者さんに処方された猫目線になれる眼鏡がうらやましい、
    谷山浩子の『猫眼鏡』

    魔女に仕える魔女猫ジェンナーロと
    ご主人渾身の力作、水まき自動人形の弥三郎のペーソスあふれる会話が楽しい
    井辻朱美の『魔女猫』

    ざぶん、と打ち寄せてみゃおんと鳴く猫波が見られる島で
    いなくなってしまった猫と出会える一日を温かく描く、霜島ケイ『猫波』

    これもまた、猫好きならお馴染みの、何もない空間を
    もの言いたげにじっと見る猫の視線に振り回される家族の顛末が楽しい
    梶尾真治の『猫視(ねこみ)』 などなど

    短いけれど魅力的なお話がいっぱいです。

    レトロな雰囲気の表紙や
    著者紹介の頁に添えられた
    「しょっちゅう外猫と浮気をするため、自宅の猫の視線はかなり冷たい」
    などのコメントも楽しい、猫好き作家による、猫好き読者のための本です♪

  • 以前から図書館で目にしてずっと気になっていた本をようやく借りて来た。

    ―――現代日本の幻想文学や怪奇・伝記小説を代表する書き手たちが、あたかも「猫町」の衣鉢を継ぐがごとく、猫と異界をめぐる幻想に心遊ばせ、思うさま紡ぎあげた書き下ろし作品二十篇を収録した競作集である。

    猫に纏わる不思議な話。「猫」を使った造語をタイトルに使っているのが面白い。
    やはり猫はどこかミステリアスで、こういった話がよく似合う。町を歩いている猫を見ると、異世界と行き来しているんじゃなかろうかと思うし、人の言葉を完全に理解し猫同士で噂し合ってるだろう姿もよく見かける。実は猫が一番有能ではないかと思う今日この頃…。
    私は、霜島ケイ「猫波」化野燐「猫魂」が特に気に入った。猫好きさん必読の一冊です。

  • 猫みたいな人もいれば、人みたいな猫もいるけれど、
    一見普通の人と一見普通の猫が出てきて、
    不思議な世界に大真面目に住んでいる。

    あまりに普通に大真面目に住んでいるものだから、
    こっちのいる世界の方が変なのかもしれないと思ってしまうくらい。

    行ってみたいのは、「猫書店」。

    詩歌と幻想的な文学作品ばかり置いているらしいから、
    障害当事者の自伝ばかり私の本棚の中身とは明らかに違う世界だけど。

    もしかすると、紋切り型ではないこだわりを持った選書をしている書店も
    何回か行っているうちに気に入りそうな本を見繕ってくれ、
    なじみのお客にはそっと開店の由来を話してしまう店主も
    昔は不思議でもなんでもなかったのかもしれないけど。

    今は、不思議の世界の住民として
    あまりにぴったりなキャラクターになってしまったのだ。

    もう一箇所行ってみたいのは、「猫波の島」。

    カレンダーには載っていない1日多い日を私もふっと見つけて、
    出かけてみたい。

    魂を半分だけ外に飛ばして遊んでいる猫たちや
    波になっている猫たちもいる。

    たくさんの猫たちが幸せに暮らす島。

    「一緒にいた猫のことを忘れる人間はいないよ。
    どんなに忙しくたって、
    いつかは区切りがついたり疲れた立ち止まる時がくる。
    その時に昔一緒に暮らした猫のことを思い出して、
    みんな必ずここへやって来る」。(p.144.)

    やっとチューニングの合ったピンポイントを
    追いかけすぎてしまう性格の私には、
    「僕」と「セイさん」の距離感は、切ない。

    でも、お互いを静かに思いやる2人の関係はすごくステキだ。

    感情移入をしてしまったのは、「猫魂」。

    家族とも親戚ともどことなくなじめない「自分」。

    魂の何処かが壊れているから、
    泣くことも笑うこともひどく下手だと感じている。

    昔から人交わりが下手で友達ができなかった。

    「君は不自然な人だね。まるで喜んでいる人の真似をしているみたいだ」。
    (p.174.)

    私自身にも聞き覚えのある言葉だ。

    「自分」は、この世界に強い違和感を覚えつつも誰にも馴染めぬまま育つ。

    この「自分」という一人称自体が、性を感じさせない。

    「自分」が人から言われたセリフから
    なんとなく女性なのかなと思わせるのだけれど、
    でも、それはたぶんどちらでもいいのだ。

    伯父が口にした「ねこだま」という言葉がキーワードなり、
    「自分」は秘密を知ることになる。

    「最初の驚きが去った後、自分は意外に平静だった。
    それどころか、どこか安堵さえしていた。」(p.180.)

    これはどこか、大人になってから自分の診断名を
    受け入れるときの心境に似ていると思った。

    自分はどこか変だと思いながらずっと答えが見つからなかったけれど、
    そうだったのかと腑に落ちるのだ。

    これからも自分はここで生きていかねばならない。

    ここは自分にとっての「異界」で、
    あちらこそ本当の居場所なのだと思っていても。

    鈴の音に呼ばれているような気がしても、
    山の中に誘われているような気がしても、
    きっとそこには行けない。

    行ったとしても、そこでもまた、
    姿が違うばかりに完全になじむことはできないであろう。

    狭間の者として生きるのは大変だけれど、
    それでも、ここで生きていかなくてはならない。

    「自分のような者でも心安らかに上手く生きていける場所」に、
    そっと思いをはせながら、
    今日も、リアルで生きていくしかないんだ。

    私は、ファンタジーを読むときでさえ、
    自分を完全には捨てられない大人になってしまった。

    「猫路地を散歩した私」は、「ファンタージエンを旅した私」とは、
    もう違う。

    でも、「ファンタージエン」や「猫路地」は、
    どこかにあると思い続けていたい。

  • 加門七海先生→なんかほんわかしてたな・・・
    長島槇子先生→言葉がモダンだ・・・
    谷山浩子先生→川上弘美的なうその世界感あったな
    秋里光彦先生→ある意味異類婚姻譚
    寮美千子先生→モダンホラー・・・嫌いじゃないな~
    倉阪鬼一郎先生→田舎の幻想小説?っていうのか??
    佐藤弓生先生→野性味ある好色さと百合!!?百合なの!!?
    片桐京介先生→人間×猫異種姦に全部もってかれたわ
    井辻朱美先生→わりかしファンタジー
    菊地秀行先生→オチ怖ええええけどすきだな
    片岡まみこ先生→エッセイぽいのかな?
    霜島ケイ先生→ハートフルゆるホモ・・・
    吉田知子先生→ホラーじゃないけど、雰囲気そんな感じ
    天沼春樹先生→多分結局お前もかーいオチ
    化野燐先生→雰囲気すきだったな~ちょっとホラー?なのかな??
    梶尾真治先生→平和なゴーストバスターズ
    森真沙子先生→孤高の猫と少女の思い出
    別役実先生→淡々としてて読みやすかったな
    皆川博子先生→うううん雰囲気たっぷりの幻想小説だ・・・
    花輪莞爾先生→犬派猫派理論めちゃんこ面白かった・・・

  • ねこの幻想的なアンソロジー!
    作家によるけど、魅惑的なにゃんこがいっぱいいました。
    最近は動画サイトなんかでドジであほでふつーにかわいいにゃんこが多くなってて忘れがちやけども、ねこってこーゆー一面もあるのよね。
    異界感もすてきやった。

  • 猫好き作家20名による猫ファンタジー競作集。辞書には存在しない架空の猫熟語をタイトルにした猫短編が並んでいます。ファンタジーというより幻想小説と呼びたくなるようなものも多く、これも猫の魔力なのかも。
    こちら側からあちら側へ、ひょいとまたいでしまいそうな猫たちのしなやかさが作品の怪しさを際立たせます。
    お気に入りは「猫眼鏡」(谷山浩子)「猫書店」(秋里光彦)「魔女猫」(井辻朱美)「猫波」(霜島ケイ)など。作家陣もバラエティに富んでいます。

  • 2012年11月2日〜月日

  • 加門七海「猫火花」
    長島槇子「猫ノ湯」
    谷山浩子「猫眼鏡」
    秋里光彦「猫書店」
    寮美千子「花喰い猫」
    倉阪鬼一郎「猫坂」
    佐藤弓生「猫寺物語」
    片桐京介「妙猫」
    井辻朱美「魔女猫」
    菊地秀行「猫のサーカス」
    片岡まみこ「失猫症候群」
    霜島ケイ「猫波」
    吉田知子「猫闇」
    天沼春樹「猫女房」
    化野燐「猫魂」
    梶尾真治「猫視」
    森真沙子「四方猫」
    別役実「とりかわりねこ」
    皆川博子「蜜猫」
    花輪莞爾「猫鏡」

  • 表紙がセンス良くって、手に取った1冊でしたが
    ネコ、、、観るのは好きだけど
    心から好きってわけじゃないので
    なんだか同調できず、終了となりました。

    ネコ好きな作家さんのアンソロジー的な本だったので
    今まで読んだことのない作家さんの文章に触れられた事はプラスでもあり、
    また、自分の好みを強く感じてしまって、受付ないなーと
    スルーしちゃう自分もいたり、、。

    同調できないまま読み終えたのですが
    そんな中でも読みやすかったのは「猫火花」

    もう少し気持ちに余裕のある時に
    挑んでみたいです。

  • 各分野の猫好きの方々による猫にまつわる短編が収められています。猫の魅力にとりつかれた人たちがたくさん出てきます。
    読み終われば自分もとりつかれていました。にゃー。

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