奇跡の船「宗谷」

著者 :
  • 並木書房
4.13
  • (2)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 20
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784890632060

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初代南極観測船宗谷はソ連が発注した船だった。
    次に軍艦として長い間働き、戦後に南極観測船として。

    すごい歴史、知らなかった歴史が山盛り。

    船の名前も何回も変わっている。

    素晴らしい取材、変に熱くならない語り口。

    読了35分

  • 南極物語のタロとジロでも有名な南極観測船「宗谷」。
    という知識しかなかった…興味がないものは深く知ろうとしない、という言い訳はさておき、今更ながら軍艦や巡視船だった時もある、日本が戦争に突き進み敗戦国となりそこから経済大国へと発展していく昭和の時代をなぞるように姿を変え働きの場を変え、今も船籍を有している正に「奇跡の船」という姿を初めて知った。
    そこに関わった時々の人々の意志や思いがあるからこそ現代も船の科学館で公開されながら海の上に浮いているのだと思う。
    動くことなく賑やかなお台場に居ながら宗谷は今の日本をどう見ているのだろうか…無機質な船だが現代の日本を支える色々なものがつまっているように感じて、そんなことを考えてしまう。
    小さく足の遅い、しかし必死に目的を達する船「宗谷」は正に日本人そのものにしか思えない。
    今の日本を歯を食いしばりながら作り上げた人たちを思わせてくれた。
    最後の章、宗谷の産みの親、川南豊作について書かれているところもさらに考えさせられる。
    いつか宗谷を見に行きたいなあ。

  • 産経の書籍紹介欄で紹介されていて元女子アナが執筆者ということであまり期待せず-失礼!-にアマゾンで買って読んでみたら意外や意外。
    グイグイ引き込まれて、息継ぎもせず一気に読みきってしまいました。

    一般的に知られている宗谷の話は省いてあって“知られざる宗谷”と“宗谷を愛した人々”の話が内容的に重くもなく、かといって軽くもなく軽快に書かれています。
    時々宗谷に纏わる人々の話を入れてスイスイ読める久々の良書でした。

    宗谷が実は三姉妹だって知ってましたか?

    「え?」と思った人はこの本を読んで下さい。
    あなたの知らない宗谷がそこにきっといます。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

桜林美佐(さくらばやし みさ)防衛問題研究科
昭和45年生まれ。東京都出身、日本大学芸術学部卒。防衛・安全保障問題を研究・執筆。2013年防衛研究所特別課程修了。防衛省「防衛生産・技術基盤研究会」、内閣府「災害時多目的船に関する検討会」委員、防衛省「防衛問題を語る懇談会」メンバー等歴任。安全保障懇話会理事。国家基本問題研究所客員研究員。防衛整備基盤協会評議員。著書に『日本に自衛隊にいてよかった ─自衛隊の東日本大震災』(産経新聞出版)、『ありがとう、金剛丸~星になった小さな自衛隊員~』(小社刊)、『自衛隊と防衛産業』(並木書房)、『危機迫る日本の防衛産業』(産経NF文庫)など多数。趣味は朗読、歌。

「2022年 『陸・海・空 究極のブリーフィング - 宇露戦争、台湾、ウサデン、防衛費、安全保障の行方 -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桜林美佐の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×