一倉定の経営心得

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著者 : 一倉定
  • 日本経営合理化協会出版局 (1999年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891010065

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一倉定の経営心得の感想・レビュー・書評

  • 小宮一慶さんの本で紹介されていた。
    かつて中小企業の社長たちに絶大の人気があり、2日間で78000円のセミナーには1000人もの社長たちが押しかけた。それを年に6回、30年間続けていた伝説のコンサルタント。そのエッセンス。手帳みたいな作りで、全集などからの抜粋。227ページの本で、定価3300円に驚愕した。とても示唆的で面白かったけど。

    ・企業の持っている資源(人・物・金・時間)は有限である。それにひきかえ、お客様の要求は無限である。だから、どんなマンモス企業であろうとも、お客様の要求をすべてみたすことは、初めからできない相談である。お客様の全ての要求を満たそうとすると、全ての要求が満たせなくなってしまうのである。
    とすると、有限の資源しか持っていない企業のあり方は自然に決まってくる。それは、
    ”お客様の要求の特定の部分に限定し、その中でお客様の多様な要求を満たす。”ということである。これが集中の原理である。

    ・ワンマン経営とは、社長が全てのことに権力をふるって勝手なことをすることではなくて、社長ただ一人が事業経営の全ての責任を負う事である。ワンマン経営のないところ、真の経営など有り得ないのである。会社がつぶれたときの責任は明らかに「社長ただ一人」にある。このことを知っていれば、心無い人々が「あの人はワンマン社長だ」などという言葉がいかに誤っているか分かるはずである。社長の決定は、すべて外部への対応であり、未来志向である。それは、社員の知らない世界のことであり、社員に意見を求めても意味の無い事が多い。このことを、平素から社員に話をして理解させておかなければならない。

    ・任せるのは「実施」であって、「決定」ではない。

    ・社長の決定で最も難しいのは、「捨て去る」という決定である。
    (そう!耶律楚材の「一事を生(ふ)やすは一事をへらすにしかず」)

    ・目標はその通りいかないから役に立たないのではなく、その通りいかないからこそ役に立つのである。

    ・赤字会社の共通点は、「無方針」「放任」である。
    商品というものは、どんな店においても売れるものなのである。ある雑貨店に座卓が陳列してあるので、きいてみたら「でも売れるのですよ」という売り場の担当者の返事である。社長に聞いてみると、そんなものまで仕入れろとは言っていないという。当然だ、雑貨店だからである。この会社は大きな赤字を背負っていたのである。

    ・在庫が危険なのではない。在庫に対する考え方が無いのが危険なのである。

    ・社長の表敬訪問は、実は「建前」なのであって、その建前だけでも絶大な効果があるのに、それに加えて「本音」の方にさらに大きなメリットがあるのだ。
    そのメリットとは、まず第一に顧客の要求とその変化を的確につかめることである。社長が訪問すれば、先方でも偉い人が応対する。偉い人ほど、雑談の中でさえ、事業経営に関する次元の高いことが話題になるからである。
    第二に、わが社のサービス不足やクレームを知ることができる。第三には、競合他社の動きに関する情報も入る。

    ・下請け会社の社長は、申し合わせたように「自社商品」を持ちたいという。下請け加工の低収益から脱したいからだ。それであれこれ新商品を工夫する。しかし絶対に自ら売ろうとはしない。下請け加工と言うのは、事業経営で最も大切で、最も難しく最も苦しく、最も根気強く推進しなければ成功しない「販売」という活動をしなくてもすむ。
    一番苦しいことを避けているのだから、低収益は当たり前であり、その難しくて苦しい販売をやっている親会社をうらみに思うのは明らかに間違っている。下請けの低収益から脱したければ、販売という「難行苦行」に耐えなければならないことを知ってもらいたい。販売の苦労はご免こうむりたいが、高収益だけは手に入るような新商品は、世の中にないのである。
    (クライアント系のコールセンターも然りだ)

    ・社長は、無理を承知で社員に頼め。
    社員というものは、何か頼むと二言目には「できません」と言う人種である。社員が「ムリですよ」と言うのは、できなかった時の予防線なのである。それを「ムリでない」と言えば、これは「できて当たり前、できなければボンクラだ」と言っているのに等しいのである。これでは、社員はたまったものではない。だから、「そうだ、社長もムリと思う」と言えばよい。それを認め、「ムリを承知で頼む」と言えば、出来たら手柄になるのである。

    ・奨励金制度なるものは、それがどのようなものであれ、事業経営においては絶対に取り入れてはならない。社員はそれぞれの考えをめぐらして、奨励金がもっともたくさんとれると思われる行動を取る。各人の勝手な行動によって、会社の中はバラバラになってしまい、会社の力を一つに結集することなど思いも及ばなくなる。奨励金というものは、「各人は自分勝手な行動をとってもよい」という意思表示に他ならないのであり、これは、まさに経営権の放棄であり、いささかオーバーではあるが、それは社長の社会的責任を自覚しないことである。

    ・お客様を忘れた自己本位の考え方を「天動説」という。天動説を取っている会社では、根本的に誤った二つの信念を持っている。それは、「流通業者は我が社に忠誠を誓っている」「消費者は我が社の商品に絶大な支援を惜しまない」というものである。この二つの誤った信念がいたるところに顔をだし、販売を阻害している姿を、私は、うんざりするほど見せつけられてきているのである。
    人間というものは、これほどまでに自己中心でしか物を考えられない動物なのだろうか、とつくづく思う。だから、天動説を捨て相手の立場に立って、物を考え行動すると恐ろしく目立つ。

  • 会社の同期が、前職の先輩より勧められたという一倉定について興味を持ち、Amazonで購入。一倉氏の著作からキーフレーズを抽出し、関連する部分を抜粋している。よく聞かれるものばかりでなく、これはと思う考えもあり、読んでいて良い刺激になったが、深掘りを求めようとすると一冊1万5千円くらいする本を複数冊買わなければならないと思うと、この辺で諦めるか、とも思ってしまう。そこへの強い誘引力を思うと、3,000円するカタログとも思えなくもない。

  • 伝説の経営コンサルタントの「社長学」からの重要ワード要約版です。
    これを読むだけでも「経営学」とはなんぞやを教えてもらえます。
    オススメです。

  • ■経営者の心得

    A.会社の真の支配者は、お客様である

    B.事業経営とは、変転する市場と顧客の要求を見極め、これに合わせてわが社をつくりかえることである

    C.わが社の赤字は、お客様を忘れたのが原因である

    D.ワンマン決定は権力の現れではない。責任の現れなのである

    E.経営計画は社長の決意を表明したものであり、定期的な達成度チェックは、社長の執念の現れである

  • 恐ろしく簡潔で、わかりやすく書かれている経営書。いままで読んだビジネス書の中では最も理解しやすかった。面白く感じる部分が多くあり、痛快ですらある。筋がびしーっと通っているので、全く疑う余地はない。

    理解できても、真に行動するのは一筋縄ではいかないはずで、忘れないためにも携帯できるサイズ感まで心得られてられているのがニクイ。

  • ・会社の真の支配者は、お客様である。
    ・会社の業績が振るわない原因は、必ず社長がお客様の要求を無視しているから
    ・社長の定位置は社長室ではなく、お客様のところである。
    ・お客様の要求の特定の部分に事業を絞り、これにわが社の資源と努力を集中すること。これが集中の原理
    ・環境整備には、いかなる社員教育も、どんな道徳教育も足下にも及ばない。
    ・決定で大切なのはタイミング。優柔不断は誤った決定よりなお悪い
    ・決定は社長、実施は社員の役割
    ・社長の決定で一番むずかしいのは「捨て去る」という決定
    ・社員を動機つけるものは、社長自らの決意と責任から生まれる会社の未来像であり、その中に示された目標
    ・目標不達成の原因追求よりも、どうしたら目標を達成できるか、常に考える
    ・値段を値切られるのは、値切られるほうが悪い
    ・営業日報はお客様の外部情報に限定せよ
    ・費用は「管理的費用」「販売促進費」「未来事業費」にわけ、大抵「管理的費用」「販売促進費」が大半になってしまっている
    ・低収益商品を捨てる場合、それに代わる高収益商品がなければ、それによって得られた付加価値分だけ、会社の収益が減ることになる
    ・社長は、企業の将来に手を打つ人である
    ・新商品は、それを誰が買うのか、一番先に考えよ
    ・新たな収益をあげる最も確実な道は、今ある商品の欠陥を見つけ出し、これを直すところにある
    ・社長は、無理を承知で社員に頼め
    ・社員の第二の人生まで心をくばる社長は「名社長」である

  • 表現は若干古く感じるところがあるものの、本当に一本の強い軸を感じる一冊!


    当たり障りのないように書かれているようなものではなく、本音であり本質なんだと思わされる一冊です。

    手元に置いておきたい素敵な一冊です☆

  • 「社長は何をなすべきか」を明示した、経営のバイブル。
    すぐに何度でも読み返せる手元にいつも置いておきたい本の一つです。

  • <a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4891010061?ie=UTF8&tag=c0e88-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4891010061">私の座右の書であり、経営者なら必携・必読の書です!!“電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任である(本文から抜粋)。”という内容には、思いっきりハンマーで頭を殴られたかのような衝撃を覚えたのが今となっては懐かしいです。時代を超えて読み継がれるべき経営哲学の本です。</a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=c0e88-22&l=as2&o=9&a=4891010061" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />

  • 20/2/20
    25/5/10
    「目標はその通りいかないから役にたたないのではなく、その通りいかないからこそ役に立つのである。>客観情勢をどれだけみそこなっていたかの度合いを表しているものなのである。

    客観情勢の見方でアホかどうか分かってしまうから目標立てるの嫌だな-。

  • この本は、私が事務所に入所した時に、ある会社の社長様から贈っていただいた本です。



    この一倉定氏は、「事業経営の成否は、社長で決まる」



    という信念から、社長だけを対象に情熱的に指導した異色の経営コンサルタントのようで、内容は空理空論ではなく、



    「お客様第一主義」



    「経営計画の重要性」



    を徹底して説いている感じです。



    中小企業の経営者様が、経営について考える時、悩んだ時などに、きっと参考になる1冊だと思います。

  • バックにしのばせています。個人事業主ゆえ、まだ経営者、とは言えないけど。がむばろう。

  • ボロ会社に限って、立派な社長室がある

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