想起の空間―文化的記憶の形態と変遷

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制作 : 安川 晴基 
  • 水声社 (2007年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (575ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891766511

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想起の空間―文化的記憶の形態と変遷の感想・レビュー・書評

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  • 〇以下引用

    ノラが、記憶という言葉で意味しているのは、記憶術におけるが学習記憶ではなく、むしろ一般的に文化的伝統、つまりそれを介して個人が特定の国あるいは地域に結び付けられる教養の記憶のことかもしれない。

    何らかの共通の知識の基盤が失われてしまえば、異なる時代や世代の間のコミュニケーションは途切れる。

    ノラは記憶の危機を、現在と過去との分離として説明する。

    時代の証人たちの経験記憶が将来失われてしまうことを防ぐためには、それは後世の文化的記憶へと移し変えられなくてはならないからだ。

    わたしは過去の精神を、将来の救済のために安置したい

    彼らは書物やアーカイブといった蓄積装置を、芸術的造形の形式として新たに発見し、自分たちの芸術を一種の、、、

    ★社会が記憶を失いかけている、あるいはそれを拭い去ろうと望んでいるまさにそのときに、芸術が記憶の役割をこれまで以上に引き受け始めている

    今日、記憶の危機を自らのテーマとして発見し、文化における想起と忘却のダイナミズムを具象化するための新たな形式の数々を見出しているのは、何よりも芸術なのだ

    わたしは死者と会話をしたいという願いから始めた

    彼らは基本的に、過去の霊や先祖との会話を絶やすことなく続けるシャーマン

    芸術が、記憶の重荷を棄ててしまったような世界で、記憶の最後の卓越したメディアになる

    それらの遺物は、この物語の存在を照明するだけで、それについて語ることはない。この場合に脈絡が失われており、意味が不明瞭なままであるとすれば、それはキーファーの場合とは違って、秘境とは関係ない。

    観察者は、記録資料のこのような性格を通じて、われわれが歴史と呼んでいる抽象的で集合的な次元が、個人の思い出と人生の来歴のプリズムによって屈折する様を見る

    この芸術家は,伝記上の痕跡の遺産管理をただ自認しているだけではない。彼女は自らの想起の作業の結晶を感染させ、想起の衝撃を観察者に伝えようとする

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想起の空間―文化的記憶の形態と変遷の作品紹介

記憶術をはじめ、ニーチェ、アルヴァックス、ノラらの研究、シェイクスピア、ワーズワース、プルースト、ヴォネガットらの文学作品、キーファー、ボルタンスキー、カバコフらの現代芸術などを手がかりに、記憶研究におけるドイツの第一級の知性が、古代からデジタル時代に至る想起の文化史を概観し、想起の空間の多彩なパノラマを提示する。

想起の空間―文化的記憶の形態と変遷はこんな本です

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