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- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784891767631
作品紹介・あらすじ
1980年代後半に再発見され、一躍世界的評価を得た写真家・作家・思想家クロード・カーアン。先駆的な作品によってジェンダー・アイデンティティを問い、クィア的視点からもアプローチされている、特異なシュルレアリストの虚像・実像に迫る。女ではなく男でもなく…偽装するセルフポートレート。『ヒロインたち』等からの文学的テキストも収録。
感想・レビュー・書評
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大学の講義で見た彼女の写真に強く惹かれ、レポートの題材に選んだため、自然、手に取った本でした。
彼女に関する、日本語で読める研究文献は非常に少ないので、とても貴重な一冊です。
(筆致も軽やかで、研究書のうちではかなり読みやすいと思います)
カーアンの生い立ちを概観しつつ論じているので、この本から彼女を知ったとしても十分、彼女の不可思議な魅力を味わえると思います。
中性であることを、女性性への反発というよりも性「別」そのものへの反抗をもって望み、女性を生涯のパートナーとした作家。
写真家として紹介されることが多いとのことですが、巻末に抄訳として掲載された彼女の作品はとてもユニークで、読み応えがあります。
彼女の全著作集はまだ日本語に翻訳されていないので、
私のようにフランス語のできない人にとっては、彼女の作品を読むことのできる数少ない媒体としての役割も担ってくれます。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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