ジャック・ルーボーの極私的東京案内

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制作 : Jacques Roubaud  田中 淳一 
  • 水声社 (2011年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (105ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891768386

ジャック・ルーボーの極私的東京案内の感想・レビュー・書評

  • 多色刷りで楽しい。作者が延々とノリツッコミするみたいな構造で楽しい。これは「実験的」のカテゴリーに入る作品なのだろうけれど、「すごいですね」ではなく楽しく読めてよかった。

    旅先での、あのとっさに判断できなくて「...」と棚上げにする感覚が思い出されて、自分まで旅行した気分になった。

  • TOTOのくだりもであるが、「シグノの帝国」「飲料棚」もね。

  • 数学者にして詩人のジャック・ルーボーのエッセイ。新古今和歌集などにも造詣があるようです。作風も、本の構成も、変わった本。写真や訳注が多数あり。

  • ルーボーは眼鏡をかけていないラリー・デイヴィッドにちょっと似ていて、最初は彼が東京で見聞する出来事に、勝手に“Curb Your Enthusiasm”的KYコメディを連想していたのだけれど、それとはまったく、ぜんぜん、違うとはいえ、数学者的かつウリポ(=ルーボーが所属する実験的な文学集団。メンバーは『地下鉄のザジ』のレーモン・クノー、『家出の道筋』『煙滅』のジョルジュ・ペレック、マルセル・デュシャンも故人ながら在籍中)的マイルールに則って山手線内をめぐる様子を想像すると、なぜか微笑ましくてしかたないのです。新宿御苑だとかDUGだとかTOTOのショールームだとか新橋の彫刻だとかおなじみの場所が出てくるとニヤリとせずにはいられないし、なにより(考えかたによっては)、よくそんなしょうもないことを微に入り細を穿って観察したということに感嘆する・・・のですよね。でもって、なんでそんなルール?とかおもったりもするわけですが、遊びはなんらかのルールが伴うことによって初めて“ゲーム”として成立し、普遍性がうまれるんですね。つまり、ルールがあることで、多くのひとが楽しめる遊びになっていく。

    A5サイズだし微妙に薄くてこの書名なので、うっかり旅行ガイドと勘違いしそうですが、そういう目的にはほぼ役に立たないかも。でもこれ読んで、ルーボー的山手線めぐり創作ゲームをしてみるというのはアリかな。途中で脱線して捜索ゲームにならぬよう。

    もっともわたくしは山手線沿線よりルーボーのアタマのなかを観察したい感じです。フランス語はもうすっかり怪しいけど、これは原書を片手に解読すると、むしろ日本、あるいは日本語再発見てなことになりそうな気がしますです。

  • ポップな表紙で薄いわりに結構な価格がするので、さすがにちょっと考えましたが、「『麗しのオルタンス』のルーボーだし」と、思い切って買いました。

    ざっくりまとめると、「おかしなフランス人じいさまが山手線を乗り降りして、心をよぎったことをだらだらつぶやく本」です(笑)。自販機で売られる商品を延々紹介したり、現地の人にはごく普通に感じる、ショウルームの商品紹介に釘付けになったりって、日本人も海外で結構やるけど…藤原定家に思いをはせ、ソネットを作り…自由だなあ。

    文学的にいえば、ルーボーは「ウリポ」というフランスのけったいな文芸運動のメンバーなので、理解できないことも多いです。意外と読みやすい論文調のレイアウトに、「メトロ詩」って?「クノー数」って?と、真剣に悩みだしたらきりがない(笑)。まあでも、そういうマイルールにのっとって東京をさまようルーボーさんというのが妙に楽しそうで、無性に山手線に乗りたくなってしまいました。ルーボーさんは数学者で詩人でもあるので、数学的考察も出てくるのですが、こういう遊びをみていると、「数学も言葉も、結局は遊びのツールなんだよな」と思ってしまいます。

    適当に本を開いて、ぶち当たったページや、気になったフレーズのあるページから読んだりするので、読み終わっているんだかどうだか今ひとつはっきりしません(笑)。ページレイアウトやポップな色使い、くそ真面目な脚注など、いろいろ「ようわからんけど、なんかおもろい」本です。山手線沿線に住んでたり、土地勘のある人は楽しさ倍増(かもしれない)なので、うらやましい!

    -----[2011.8.10 未読リストアップ時のコメント]-----

    ただいま読み中です。もっと難解かと思ったら、意外と読みやすくて楽しいかも…。

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ジャック・ルーボーの極私的東京案内の作品紹介

新ジャンル、メトロ詩とは?富士山は日本に存在しない?レーモン・クノー的「街路の読み方」とは?英語のthの発音は、フォアグラによって生まれた?作家/ウリピアン/数学者ルーボーが、山手線で試作/詩作/思索する、ディープな東京案内。

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