日本原発小説集

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制作 : 柿谷 浩一 
  • 水声社 (2011年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891768522

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日本原発小説集の感想・レビュー・書評

  • <閲覧スタッフより>
    戦後日本文学にとってのひとつの大きなテーマ「核」。それは原爆であり、同時に安心なクリーンエネルギーとしての原子力であった。3.11の震災以降その存在は広く世に問われることになった。賛否を問わず、まずその存在を考えるヒントとして、先人たちの「核」文学を読んでみよう。

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    所在記号:913.68||ニホ
    資料番号:10225398
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  • 野坂昭如の乱離骨灰鬼胎草が風刺的で面白かった。

  • 原発を題材にした短・中編五編。
    1984-1994の作品です。

    「小説集」とあるように反原発をストレートに訴えた読み物ではありません。
    作品の発表された当時にこれらの小説を読んでいたとしても
    ふんふんと、他人事のように読み流していただろうと思います。
    3.11後であるからこそ読んで迫るものがあると思うのは
    のほほんと暮らしてきた私の率直な感想です。

    作品の切り口はそれぞれです。
    強烈な風刺。
    発表当時はSF的と捉えられたであろうが今となっては笑えないもの。
    目には見えない放射能という悪魔により、肉体と精神を蝕まれながら生きる人生。
    蝕まれながらも原発を簡単には切り捨てられない人々。
    悪魔との契約を反故にするにはそれなりの代償が必要なのです。

    私たちは悪魔との契約を既に交わしてしまっているのですね。
    何十年に渡り私たちを蝕んできた甘美な契約を破棄することはできるのか。
    浸潤は深く、抜くには相当の血を流し身を切らなければならないだろうと
    暗澹たる気持ちで読み終えました。

    読む価値のある短編集です。

  • ボクは、原発推進派ではありませんが、
    原発のある県で生まれ育った人間として、
    今の脱原発論議には、違和感を持っています。

    もちろん、今回の大震災をきっかけに、
    原発問題に関心を持ったということは、
    とても大切なことだと思います。

    しかし、今の脱原発論議は、あまりにも感情的で短絡的です。

    京都議定書はどうなったの? CO2削減はどうなったの?
    原発と共に生きる地元の人々の生活のことを考えているの?
    今、足りない電力はどうするの? 日本の景気回復はどうするの?

    某有名人やデモもしかりですが、本屋の平台に積まれた
    脱原発関連の本を見る度に、何を今更感がふつふつと。
    ジャーナリズムと言いつつ、単に便乗しているだけじゃないかと。

    それに近いことが、本書の最後でも、脱原発派の文芸評論家によって、
    国民総意のような立場で、「解説」の中で原発文学を歪曲しており、
    勝手に代弁するなという気持ちでしたが、それが‘今’なのでしょう。

    しかし、本書の本編は、今の脱原発論議とは一線を画しています。

    執筆当時は、誰の目にも止まらなかったであろう
    原発を題材とした小説(短編、中編)を拾い集め、
    小説集としてまとめています。

    各小説が書かれた時代は、一編を除いてバブル以前のもの。

    原発に対する賛否両論それぞれを題材としており、
    時代背景も古めかしく、批評的にはB級評価かもしれませんが、
    ビックリするほど辛辣で、今なら大変な物議となりそうな内容も…。

    しかし、四半世紀を経て、
    時代は、ようやくこれらの小説に追いついたのかもしれません。

    来年には、
    原発問題を題材とした小説も、たくさん刊行されることでしょうが、
    本書に掲載された小説以上の小説は、なかなか出てこないでしょう。

    巷にあふれている脱原発本などよりは、本書の方をオススメですね。

  • 原発に賛成反対うんぬんではなく、純粋に読み物として読んだ。

    最も印象深いのは、西海原子力発電所(井上光晴)。
    原発(通常稼働中)の反対派、賛成派の混在する、不穏な空気が流れていた地域で、反対派の女性と賛成派の男性が火事で同時に、同じ場所で死亡した。その真相を追う一種のサスペンスなのだが、長崎の原爆の被爆者なども相まって、登場人物らの立ち位置、エゴが、何とも言えぬ読了感を与える。

    ちなみに、カバー写真の提供は東京電力だそうな。

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日本原発小説集の作品紹介

推進/反対の立場を超えて集成された、日本初の原発文学アンソロジー。現在では入手困難な傑作五篇を収録。

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