秘められた生 (フィクションの楽しみ)

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制作 : 小川美登里 
  • 水声社 (2013年11月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891769963

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秘められた生 (フィクションの楽しみ)の感想・レビュー・書評

  • 私には難しい個所が沢山あったので、理解できた(と思われる)範囲のことしか言えないが、それでもとてもとても面白かった!題名と、始めの方読んだ感触から、世阿弥の風姿花伝を思い浮かべていたら、途中本当に世阿弥が出てきた。言葉以前の沈黙の中に、真の愛の姿、芸術の姿を探っていく。誕生と死がイコールなら、時間は未来へ流れても、生は過去へと向かうんだなぁ。次は何が書いてあるんだろう、とドキドキして夢中で読んだ。今年のマイベスト。

  • かつての秘密の恋人との日々から、どんどん古今東西の古典や文学、詩、音楽、哲学、宗教、ラテン語と広く教養豊かな話になっていく。流れるように美しい詩のような文章。そしてそこから飛躍的に考察が続き、わずか数行でもゆっくりと時間をかけて咀嚼するように読んだ。出生児のトラウマや胎児の記憶から死者への愛。別離。ありとあらゆる愛の全てを網羅し取り上げ徹底的に吟味する。午前11時の光を求めて始まった作者渾身の自らの物語は、不可視の手により触れ、捕らえ、何もかも通り抜け昇華されていく。読んでも読んでも読み尽くせない本であった。

  • 人生に別れを告げようとする者だけが許された視点。沈黙すること。読むこと。愛すること。思索すること。愛すること。/深い思索が、深過ぎて、振り落とされないようにというより、最初から振り落とされてた。そのままずるずると...引きずられるように...なるほどわからん。なのにページを捲る手が止まらず、夢中で読んだ。手放したくない、不思議な吸引力。
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秘められた生 (フィクションの楽しみ)の作品紹介

「目を閉じること」で愛がはじまる。"かつての愛"から、ことばと沈黙、秘事、異郷を求めてセクシュアリティの蠱惑から自己、外部へと人間の官能と"再生"に迫る"出立"する愛の物語。

秘められた生 (フィクションの楽しみ)はこんな本です

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