- Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
- / ISBN・EAN: 9784891946821
感想・レビュー・書評
-
文学賞あるある。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まず、今までそれほど意識してなかった、文学賞がこんなにも沢山あるのかと驚いた。マイナーなものまでいれると500くらいあるだそうだ…。
本書の「ROUND4」『選考委員と選評を斬る!』には、文学賞の選考会、選考委員の先生方の裏話が実にたまらなく面白く紹介されていて、笑ったのはいいが、どうにか私が知っている芥川、直木賞もこんなものなのかと考えこんでしまった。
たとえば、
『芥川賞は、目利きじゃない。村上春樹も島田雅彦も高橋源一郎も逃している。』だの『直木賞は賞を与えるタイミングを間違えている。』
に、ぼんやりと思っていたことが当たっていて、ふーんそうなのかと。
が、まあ、読むべき興味は、『はじめに』で大森望さんが
『あくまでも、三度のメシより小説が好きな男女が語る、「小説好きによる小説好きのための小説賞ガイド」だと思ってください。』
と書いていらっしゃるように、文学賞にまつわる、主な賞のなりたち、どんな本が賞になったか、裏話、ひいては文学におけるジャンルの話、(純文学、ミステリー、SF,ライトノベル、エンタテインメント、等々)外国の賞の話と盛り沢山ある。
文学、本、小説の話題の嵐である。文学賞を語りながら、文学を深く語っている、しかも活きのいい現代のものを。著者の大森望さん、豊崎由美さんが本をよく、たくさん読んでいらっしゃること!ほんとの本好きだ。
私にとって印象深かったのは(猫のゆりかごさんも書いてらっしゃるが)ジャンル・クロスオーバー傍流(スリップストリーム)小説のこと。純文学でもない、ミステリでもホラーでもない小説のことをいうらしい。これにファンタジーを加えて、それがこの頃の文学の主流ではないかと密かに思うのだが。
ああ、やっとがわかりかけてきた……現代本事情のことが…。
ほんとに、勉強になった。これは私にとっていい本だ。
メモが厖大になり、真っ黒になってしまい、図書館で借りた本なのでやっぱり買わずばなるまい。(笑)
かって私にとって、本の読み方のバイブルは二つの「文学入門」だった。伊東整氏と桑原武夫氏のもの。(ちょっと古いが 笑)今やとって代るかも知れない「文学賞メッタ斬り!」に。
しかし桑原氏のお説、本を読む楽しさは「インタレスト(興味、おもしろさ)がなければならない。」は変わらないと思うよ。 -
2004年3月18日、初、並、帯付
2016年7月13日、伊勢BF -
帯の○○賞受賞作!!という文字に釣られて読んでみたものの、うーん、自分にはいまいち…なんてことがよくあるけれど、これを読んでなんか納得。でも、文学賞の多いこと多いこと!主なものには、ちょっとした解説があるので、これからは、この賞は注目しようかなというものがいくつかできました。
個人的には、泉鏡花賞と山本周五郎賞の作品は結構好きなものが多いです。
面白いのは何と言っても、審査する先生方についての章!
読んだことがなくても名前は知ってるような大先生方が、ツモちゃん、ジュンちゃん(下半身担当)、テルちゃん(とにかく読まない、読めない?)ですから。これからは、選評欄も絶対読もうと思った。 -
候補作をほとんど読んでいなくても楽しめる
-
ツモちゃん(津本陽)半端ないっ
山田詠美ちゃんのエッセイを読みたくなった。
好きな作家が評価されたり貶されてたり。
結論として芥川と直木賞は信用ならないということか。 -
2007/8/16
L-T
2007/8/17
2007/8/28 -
2007/5/28購入
-
2007年5月22日(火)、読了。
-
舞城王太郎 煙か土か食い物 阿修羅ガール
四日間の奇跡 浅倉卓弥
逃亡作法 東山彰良
鉄塔 武蔵野線 銀林みのる
島田雅彦 彗星の住人、美しい魂、エトロフの恋
姉飼 遠藤 徹
太陽の塔 森見登美彦
野尻抱介 太陽の簒奪者
古川 日出男 アラビアの夜の種族 SF
ハルビンカフェ 打海文三
堀江敏幸
イギリス ブッカー賞 フランス ゴンクール賞
小川勝己 葬列
垣根涼介 ワイルドソウル