絵本を読みあうということ: 読書療法の向こう側とこちら側

著者 :
  • ぶどう社
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  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784892401305

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  • 心にじんじん響く言葉が伝わってきます。お年寄りの介護施設にて。「差し迫ってやりこなさなければならないことにとり囲まれて、余裕のもてない人間と、差し迫るものが何ひとつなく、つかまえるものも手だてもない人間が、いつもいつも〈世話をする人と世話をされる人〉というかたちで向きあうのは、互いに、とても辛いことです。」〈ものがたりの時間〉は、逃避でも慰めでもなく(もちろんそうであってもいいのだけれど)、現実に新しいまなざしを提供する時間。心にズシンとおさまります。絵本は悩みに効く薬でも、治療道具でもテクニックでもない、友人のようなもの。この付き合い方をよりよいものにするために、私も精進できればいいな。

  •  卒論のために。一人で読書をする読書療法そのものっていうよりも、「読みあい」を基本としている。

著者プロフィール

ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科教授
児童文学作家・児童文学者
保育園・幼稚園・図書館・児童養護施設・老人保健施設・刑務所など様々な場所で絵本の読みあいを続ける。
『チャーシューの月』(小峰書店)で,日本児童文学者協会賞。
「長期入院児のための絵本の読みあい」(西隆太朗と共同研究)で,日本絵本研究賞。
『あららのはたけ』(偕成社)で, 坪田譲治文学賞。『こくん』(童心社)でJBBY賞。
主な著書に、『感じあう 伝えあう ワークで学ぶ児童文化』『「こどもの本」の創作講座』(以上、金子書房)、『保育をゆたかに絵本でコミュニケーション』(かもがわ出版)、『幼児理解と保育援助』共著(建帛社)など。

「2024年 『立ちあう保育 だから「こぐま」にいる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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