- Amazon.co.jp ・本 (142ページ)
- / ISBN・EAN: 9784892401794
感想・レビュー・書評
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あたたかかったです。
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素晴らしい。村中さんの文章が心に素直に染み込んできます。絵本に魂が宿る感覚。こんなに絵本と人を繋ぐ架け橋を大切にする人、初めてです。本当、見習わなければ…と思いつつ、今日も広く浅い読み漁りをしている私σ(^-^;) 読み合いとはほど遠いな(^^;;
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これまでのシリーズの中で、「読みあい」に関する論点や特質は出そろっている感があるが、それらをさらに裏付けるエピソードとして本書は読める。
・「そりゃあんた、おっぱいに似とるもんは、みんな好きじゃろう」
・「たった三両の車両」というどうしようもない自分の小ささへの哀しみ
・ところが小説を読み聞かせていると、なんだか私が朗読者として奉仕に徹しなければならないような心持ちに、不思議となってゆきます。(絵本の道具としての活動ではない)
・「たかが」の対局にあるのが、「絵本でなんとかしよう」という気負い。思春期の特に養護施設で私が出会った子どもたちは、そういう気配にとっても敏感でした。
・その試しに対して、まるごとの「わたし」の深さをどこまでさらせるか、が実は問われているのだと思います。思春期の子どもたちがつきつけてくる問題は、人として何を積み上げてきたかでなく、人として自分をどう掘り下げ続けてきたか、という私の問題でもある。
・みる、ということにハンデがない場合、無意識に視野に入ってくる情報を取捨選択しているということに気づきました。「みえる」ということのなかで、「みる」ことを選べるのです。
・読みあいシートは照れ隠しのお手伝いぐらいに考えていたが、「ことばを記す」ということには、それだけではすまない、大切なものが潜んでいた。
・あまりに「ものがたりとひとが結びつく」ということの中味がの検討がなおざりにされている。(「なに」がと、「誰」が、の双方が大切)