ソロー語録

  • 文遊社
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本棚登録 : 115
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784892570605

作品紹介・あらすじ

『森の生活』で知られるソローの言葉は、自然保護運動や市民運動の先駆けとして、ガンディー、キング牧師、マンデラ、ジョン・F・ケネディ、レイチェル・カーソン、ターシャ・テューダー、アーネスト・シートン、ジョン・ミューア、ゲーリー・スナイダー、トルストイ、オルコット、フランク・ロイド・ライトなど、分野を超えたさまざまな人々に強い影響を与えた。日本でも自然保護運動や市民運動に携わる人たち、アウトドア愛好家などに信奉者が多い。本書では、膨大な日記や著作から、現代に通じるメッセージを厳選し、多くの人々に多大な影響を与えたソローの思想をハンディーな一冊に凝縮した。

感想・レビュー・書評

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  • ひとりなら、人はいつでも出発できるが、誰かと連れ立っていると、そのもうひとりの準備ができるまで待たなければならなくなり、出発までにかなりの時間を要してしまうものだ。

  • 白百合女子大学の教授、岩政伸治 先生が編訳された本です。
    『森の生活』で知られるソローの言葉は、自然保護運動や市民運動の先駆けとして、ガンディー、キング牧師、マンデラ、ジョン・F・ケネディ、レイチェル・カーソン、ターシャ・テューダー、アーネスト・シートン、ジョン・ミューア、ゲーリー・スナイダー、トルストイ、オルコット、フランク・ロイド・ライトなど、分野を超えたさまざまな人々に強い影響を与えた。日本でも自然保護運動や市民運動に携わる人たち、アウトドア愛好家などに信奉者が多い。本書では、膨大な日記や著作から、現代に通じるメッセージを厳選し、多くの人々に多大な影響を与えたソローの思想をハンディーな一冊に凝縮した。

  • ソローに興味を持ち読んでみた。名言集はサクッと読めていいのだけど、サッカーのゴールシーン集をみているようで、プロセスや文脈を楽しむ僕には味気なかった。しかし森の生活からの文書は、かなりグッとくるものがあったので近日中に読みます。

  • もともとは何かの雑誌で「森の生活」が取り上げられており、書店で見つけて手に取るも、自分には読みにくく感じられました。そこで手に取ったのが本書です。目次を見ると概ね4部から成り、最初の1部は自然や野生に関する記載が並びます。ここは自分の関心とは少しズレるので、読みにくく感じました。しかし、後3部はそれぞれ「社会」、「生きる」、「人間」を始めとする4-5章から成り、ここには自分のまさに求めている珠玉の言葉が数多く見つかりました。以下、その数例を紹介します。
    「人が成功とみなし賞賛する人生はそのほんの一例でしかない。他の生き方を犠牲にしてまでその一例にこだわる必要などあるだろうか。」(森の生活)
    「シンプルに、シンプルに、生きよう。すべきことは百や千ではなく、二つか三つででいいのだ。」(森の生活)
    「自分自身についてどう考えるかが、自分の運命を決めたり、あるいは進むべき道を示唆したりするのだ。」(森の生活)
    「人にとって、急がないという決断ほど有益なものはない。」(日記)
    日常、仕事だけでなく、家庭においても、何かに追われるように過ごし、自分を見失いがちな時に読むことをおすすめします。 ただし、具体的な解決策のようなものは記載されていません。考え方を変えるキッカケを与えてくれるものです。
    「何も変わりはしない、変わるのは僕らだ。」(森の生活)

  •  言葉を大切に、一つ一つの言葉をゆっくりと紡ぎ出してきた作者。
    「森に生きる」が有名だが、彼の語録として改めて見てみると、含蓄のある、時に強烈で時に優しいメッセージが多いことに驚いた。
     「自分のものより優れた資質を他人に見出すことは、僕らを無限に豊かにする。
     シンプルに生きよう。すべきことは百や千ではなく、二つか三つでいいのだ。
     人によってそれぞれ歩むペースが違うのは、みんな違った太鼓のリズムを聴いているからだ。自分の耳に響く行進のリズムに合わせて進もう。それがどんな拍子であっても、どんなに遠くとも。」
    これは、素敵な言葉だなと思う。自然の中で、ゆっくりと耳を澄ませていると、きっとわかるのだろうな。みんな違う、そして複雑に考えないでいい。相手の事を考えて、ゆっくり進めばいいじゃない。社会や環境が人を動かすけれど、あせらず自分と自分の中のリズムで進もう。忙しい自分にとっても、すかっと晴れた青空のようにすっと落ちてくる言葉だった。1800年代の人の言葉が今も人に影響を与えている。凄い人です。

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著者プロフィール

(Henry David Thoreau)1817年、アメリカ・マサチューセッツ州ボストン近郊のコンコードに生まれる。詩人、作家、思想家、ナチュラリストなど多彩な顔をもつ。ハーバード大学の学生時代から、古代ギリシャ、ローマ、中世ヨーロッパの文学を深く愛し、また東洋思想にも興味をいだく。大学卒業後、『自然』の著者で超絶主義者のエマソンらと親交を結ぶ。自らの実践と観察、思索から生みだされた『森の生活』、『メインの森』、『一市民の反抗』、『生き方の原則』、『ウォーキング』など数多くの著作のほか、アメリカ先住民や考古学、民俗学、博物学、生態学への関心を深め、最晩年まで続く膨大な日記に書き記す。1862年没。

「2009年 『ソロー語録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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