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- / ISBN・EAN: 9784894192409
感想・レビュー・書評
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背中で錆びついている羽音が、遠い眠りの空で剥がれ落ちるような気配を感じた。
少年だけが持つことのできる翼。闇が裏返る晩には、月は磨きあげられた一枚の鏡になる。額縁の中に収まっているのは、春の日の「少年たち」。一つの宇宙を創造し、破壊する者。月光の匂いがする手紙を置いて、姿をくらました片割れの行方について思いめぐらすことは、夢の重さと永遠の重さとの誤差を計ることと同じくらい詮無い。逡巡は常に懐疑の貌をさしだすが、その裏面には冀望がある。視線の軌道が交わるように、太陽光を三稜鏡で屈折させて奇跡のすきまを探すのさ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルからしてそうだけれど、宮沢賢治的な世界観。とにかく七戸優の少年のイラストがいい。
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まず絵がどツボである。
人間または動物の何処かに少しずれがあり違和感をおぼえる。それはあからさまによりも、微妙なずれの方が奇怪で尚魅力的だ。
この本で言うなら、掌よりも明らかにでかい頭とか、頭の角度とか。
文は詩的で何を言ってるのかその実意味不明なのだが、僕は「大人になりゆくぼく、を見つめる今のぼく」だと思うことにした。
それにしても、好き過ぎる絵である。
表紙の坊やなんて美川憲一の髪型だし、頭から蓄音機生やしてるカラスも撫でたい位愛しく可愛い。 -
不可思議ワールド再び!!
細かい描写とシュールな世界観であなたもきっと目がそらせなくなります!!!