冥途

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  • パロル舎 (2002年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (91ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894192508

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冥途の感想・レビュー・書評

  • 購入にあたり再読。今はなき大好きだったパロル舎の絶版本。長崎出版より再版されました。イメージするのは、誰そ彼時、逢魔が時。現実から道一本隔てたすぐそばにある異界。悪びれない男の情欲、気づけば窮地。『花火』『尽頭子』が今回は心に響きました。金井田さんの版画が内田百閒ワールドに強く誘い、読者をなかなか現実世界に戻してくれません。30分もあれば読めるので、折に触れ再読し、身と心に染み込ませたい、そんな1冊です。

  • 昼と夜の交わる黄昏刻は人ならざる者が混じる逢魔ヶ刻。此岸と彼岸を隔てる土手を越え、夢の迷路の案内人がやってくる。
    夢は白昼の光に曝されると色褪せて空中分解してしまうので、夢が始まる時間というのは曖昧な夕闇に沈む時間帯がもっとも適しているのかもしれない。始終、心がざわざわした。身の内に潜む魔がうねり、不意に顔を覗かせたのを見てしまったような。その顔は影で黒く塗り潰されているのでよくわからない。けれども、知らないようで知っている。ひどく懐かしい。目覚めるとうすぼんやりした不可解さと物悲しさが冷たく漂っていた。

  • 挿絵が入るとまた印象が変わります。

    最後の『冥途』が怪しくも
    悲しい感じで好きです。

  • 金井田さんの版画が主役の、百閒のちょっと怖い話集。版画のほうははっきり怖い。それでいて「件」のとぼけたオチと表紙の百閒先生が絶妙にマッチしていて、うまいなあと思った。

  • どこかぞっとする幻想的な作品に、物怖ろしいような版画の雰囲気が合っていて、素晴らしい。
    突然置いていかれるみたいに幕切れて、少し落ち着かない。これ以上は見てはいけない、そんな気持ちになる。
    「件」と「柳藻」が特に好き。

  • パロル舎から発行されてる金井田英津子さんの版画の挿絵が入ったシリーズの中の1冊。他にも萩原朔太郎の『猫町』や夏目漱石の『夢十夜』など、文豪の幻想的な短編を選んで絵本風に仕上げた、たいへんお気に入りのシリーズです。不条理な夢の世界特有の独特の陰鬱さと 不安感、浮遊感、それなのに「すべてわかっている」あの感じがして、非現実的な空気に浸れます。

  • ★★★★☆
    6つの短編。
    金井田英津子さんの版画と構成で独特の作品に。
    「尽頭子」と「件」が特に面白かった。
    悪夢の中をさまようようなお話です。
    (まっきー)

  • 不気味な表紙にひかれ、図書館で借りて読んだ

    悪夢をみて夜中にうなされて起きると、汗びっしょり…みたいな短編集
    でも怖いだけじゃない

    『冥途』はとても良かった

    金井田 英津子さんの版画も素晴らしく、話の雰囲気にマッチしている

  • 「件」と「冥途」が好き。
    読んでいる間は、夢の中にいるような感じがした。

  • これを持って冥途に行かねば

  • 向こうから夜がやってくる。
    日が暮れると、妙なことが起こるのだ。

    この手前にいる人…芥川君にしか見えないんだけど…

  • ひんやりとした肌触り。

    子供の頃に感じた闇への恐怖や、夕暮れの心細さ。

    夢と異世界。

  • 夏目漱石の「夢十夜」のような・・・

  • 2008/5/14:近代の名作文学を挿絵つきで新解釈★ みたいなコンセプトのシリーズのようです。文学絵草子。長編とかだったらだるー、となっていたかも知れないが、この百?先生には合いますね……! 大体、夜寝る前に読むと変な夢みそうな話ばっかりでしょ、百?先生って。まぁそこが良いんだが。で、オチがわからん……というか無い……? そういう曖昧さを上手くカバーしてるような気がするのね。雰囲気も良い。装丁勝ち! って感じ。花火、尽頭子、烏、件、柳藻、冥途の6篇仕立て。初心者向け……いや、二回か三回目くらいにどうぞ?

  • 超怖い本。挿絵が版画なんだけどこれもすごいです。夢に出そう。(桐切)

  • 版画の挿し絵と物語とが相まって不気味な幽玄の世界

  • こりゃすげぇなぁ
    土手がいいよね

    挿絵は神。
    安部公房みたい。

  • 変な本だった。もちろん、すてきな意味で。

  • 子どもの頃に読んだら、トラウマになりそう。でも読ませたい。

  • 百ケン先生。変ですよ。オカシイです。困りますよ、お偉い大人がこんなにお子ちゃまでは。でも、それが許されてしまうのが先生のご人徳なのですね。身内じゃなくて良かったです。

  • このシリーズは全部お薦めですが、個人的趣味でこれ。
    表記が旧仮名だったらもっと良かったんですが、独特の雰囲気の挿絵が凄く良いです。

  • 百鬼園先生デビュー作の、これは決定版でしょう。後の軽妙な随筆からは想像もつかない、漱石の面影を残した夢見の悪い逸品。
    デビュー作にこんだけ縁起の悪いタイトルを付けるなんて、悪意ありあり。

  • 内田百鬼園先生が夢の話をその類稀な文章能力で
    練り上げ再現した小説。
    私はこの作家の文章は日本有数だと思います。
    もう、なんというか、子供の頃知っていた異世界への扉を開かれる感じ。
    また、この本は金井田 英津子さんの版画を見るだけでも買う価値ありです。

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