幻滅―メディア戦記〈下〉 (バルザック「人間喜劇」セレクション)

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  • 藤原書店 (2000年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894341975

幻滅―メディア戦記〈下〉 (バルザック「人間喜劇」セレクション)の感想・レビュー・書評

  • 「ペール・ゴリオ(ゴリオ爺さん)」もそうだったのですが。読みたかった本なのだけど、いかんせんハードカバーの実書籍。日常の電車通勤に持ち運ぶのは、重くて大きくて面倒です。(そうです、体力無しの面倒くさがりです。ごめんなさい)
    という訳で、8月に取得できた超ド級の長期休暇の愉しみにとってありました。

    あとあと、忘れたときの備忘にメモっておきたいことは、普段ではなかなか行けないジャズ喫茶で「ゴリオ」も「幻滅」も読んだこと。四谷「いーぐる」、神保町「オリンパス」、高田馬場「マイルストーン」、新宿「DUG」など。嬉しい休暇でした。どこも煙草も吸えるし(笑)。

    (マニアぢゃなくても入り易くて居心地も良かったのは、「いーぐる」がいちばんだったか。どうしても本を読むには照明が暗いところが多いのですが、その点も、いーぐるは良かった)

    (更に備忘メモ。ジャズ喫茶ぢゃない、普通の喫茶店も、神保町「さぼうる」「ラドリオ」「チャボ」、渋谷「青山壹番館渋谷店」などなど、いろいろついでがあってゆっくり読書もさせてもらいました)

    年々、ハードカバーのちゃんとした本は、喫茶店でゆっくりしながらぢゃないと読む気が盛り上がらない気がします。贅沢な話ですが(笑)。と、言いながら実は「座席に座れた場合の電車の中」っていうのは、昔から変わらず至福の読書空間であり続けています。あれはいったいなんなんでしょう。不思議なものです...。



    「幻滅 ― メディア戦記 上、下 (バルザック「人間喜劇」セレクション <第4巻、第5巻>) 」。藤原書店、出版2000年。野崎歓+青木真紀子訳。

    「ペール・ゴリオ」に引き続き、藤原書店さんのバルザック。

    別の作品の登場人物がほぼ必ず再登場する「キャラクター・リサイクル方式」とでも言うべきバルザックの世界。「ペール・ゴリオ」からどうやら15年~20年くらい過ぎた時代のお話です。舞台は相変わらずのパリ、そして田舎町アングレームです。

    といっても、アングレームと言うのがどういう街だったのか、さっぱり見当がつきません。
    日本に置き換えれば、「埼玉北部」くらいのイメージなのか、それとも岐阜くらいなのか、金沢くらいなのか...。



    「バルザック小説世界のイケメンNO.1」であるらしいのが、「幻滅」主人公のリュパンブレ青年。
    彼がまずは、故郷アングレームで苦悩する。
    詩文の才能があって「ビッグになりたい」のだけど、大まかに言うと貧乏な労働者に過ぎない。どうしよう。いろいろあって。
    才能に惚れてくれた、20歳くらい年上?の、地元貴族の奥様と駆け落ち同然にパリへ。

    パリに討ち入りしたリュパンブレ青年。びっくりおどおど、びくびくうかうか、心ふるわせ期待と絶望の大波に翻弄される様が、大爆笑であり、身につまされます。パリの中でも「社交界、つまり上流階級のはしくれ」に参加しようとしたからです。

    どんな服を着て、どんな愛想笑いをして、どんな挨拶をして、誰とご飯を食べて、誰に相談して、どこで暇をつぶして...そういう一切が、まったく見当がつかない。自分以外はみんな、誰しもが「ルール」を判っている気がするのだけれど、誰も教えてくれない。その上そんなことを自分が判っていない、ということを知られるのが一番つらいから、「判ってないので教えてください」という一言が言えない。だからやっぱり誰も教えてくれない...。

    無論、レベルの大小はありますが、転校したり入学したり就職したり転勤したり異動したりすれば、誰しも多少は感じる気持ちです。

    そんなこんなでおろおろしていると、恋人の様子が変わってくる。
    そもそも、実はリュパンブレ青年の側も。「パリの貴婦人たち」を背景にすると、何だか恋人が以... 続きを読む

  • <閲覧スタッフより>
    約100篇もの小説に2000人を超える人物が登場する『人間喜劇(La Comédie humaine)』。何人もの登場人物が複数の物語間を縦横無尽に動き回る「人物再出法」と言う手法が特徴的です。『人間喜劇』は、バルザックの射程の広さを実感するオムニバス劇場です。
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    所在記号:953.6||ハオ||5
    資料番号:10131796
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  • ヴォートラン!!
    上下巻あわせたら1800頁はくだらない中で、ヴォートラン三部作と言われながら、出番は下巻のラスト、しかも相変わらずの長広舌ながら50頁も出てないでしょう。
    神父なんかに化けちゃってさ、ラスティニャックの邸を意味ありげに眺めてたって、あの悪人が華麗に神父に転身じゃあわからないよー
    リュシアンとはもうつきあわなくってもいいんだけど、『娼婦繁盛記』はリュシアンのパリ復活の話か……これ読まないとヴォートランが楽しめない。

    田舎から詩人目指してパリへ出て、どこでも出版を断られていたのが、うまいことジャーナリズムにもぐりこんで。
    崇高な使命なんてどこへやら、賭博にのめりこみ贅沢生活に放蕩三昧で、でっちあげの才能でもって売文で荒稼ぎ。
    どっこい、失敗したら、その場限りの本気で後悔の涙を流しながら、田舎の義弟の金まで使い込むような、意志薄弱な美声年、リュシアン。
    天使のように美しいらしいから、そりゃあ、悲しみに打ちひしがれたリュシアンを、ヴォートランが気に入るのも納得。

    売文と嫉妬と金儲けで出来上がってるメディアというものを、バルザックが口を極めて罵るがごとき皮肉の嵐が満載でおもしろし。
    そうだよねえ、新聞は慈善事業じゃない。マスコミの使命と腐敗は、同じ釜で煮られるのさ。

  • リュシアン成長しないやらヤツは突然出てくるやら(笑)

    対談は、5回も同じ調子のものが続いたので、なんかもう食傷気味かも。
    (だって、趣味が似たり寄ったりの人の対談ばかり5回も読まされてもなぁ…なんで全員「ヤツ」が好きなのか?わからん・・・)

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