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- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894343276
作品紹介・あらすじ
舞台は食の殿堂パリの中央市場。ガラスと鉄で作られたこの近代建築のなかは、活気あふれる喧騒に満ち、肉、魚、野菜、果物、チーズと、いたるところ食物の山、山、山。飽食と肥満が美徳のこの世界に、骨と皮ばかりにやせ細ったひとりの若者が入り込む。この男フロランは、一八五一年のルイ・ナポレオンのクーデターの折に無実の罪で南米ギアナに流され、苦しみぬいた末に脱走を果たして、ひそかにパリに戻ってきたのだった。市場で働く人々は、この哀れな男を初めは暖かく迎えるが、やがてうさんくさい異分子の匂いを嗅ぎつけ、彼の行動を監視して隙あらば追い出そうとする。正義と友愛を夢見ているフロランは、安楽な生活を守ろうとする彼らのひそかな敵意に苦しみ、ついには政治的陰謀に加担して第二帝政そのものの転覆をくわだてるのだが、さて、その結末は…。
感想・レビュー・書評
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中央市場のありとあらゆる匂いが漂ってくるよう。動物の皮、肉、血、臓器、腐った野菜、発酵したチーズ。食と人間に圧倒されながら一気読み。
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あざやかな市場の描写
パリが灰色の街の分、食べ物の色彩が引き立っていた -
ひいっ読了!
★5が満点なら、★6コくらい必要だろコレ。
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匂いって時には凶器(狂気?)。或る時は夢を見させて呉れたり(媚薬?)、生きている証のようなモノですね。...
匂いって時には凶器(狂気?)。或る時は夢を見させて呉れたり(媚薬?)、生きている証のようなモノですね。。。