吉田茂の自問 〔敗戦、そして報告書「日本外交の過誤」〕

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  • 藤原書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894343528

感想・レビュー・書評

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  • 日本外交の拙さにただただ呆れるだけだし、リアリズムもアイデアリズムも中途半端なのがこの国の特徴だと思う。

  • この国の政治はアメリカ追従でいいのか、アジアに目を向けて、自立した国として理念を持って行動すべしと訴えている。

    • なおみさん
      再び戦争に向かおうとしている今、改めて学ぶべき教訓多し。日本の目指す方向、構想を描けているか、脱亜入欧を続けていいのか、国際社会で寄って立つ...
      再び戦争に向かおうとしている今、改めて学ぶべき教訓多し。日本の目指す方向、構想を描けているか、脱亜入欧を続けていいのか、国際社会で寄って立つ理念があるか。
      2023/02/03
  • なぜ日本は、負けたのか、なぜ、ここまで徹底的な敗北を被るまで、戦い続けたのか等、を振り返る外務省(戦後)の本であります。現職の総理大臣としての自問というのが、重いというか、今更何を、というべきか。重光葵が、それなら、事実を公正に語る、という切り口が、良いですね、重光大臣に☆四つであります。

  • 満州事変から終戦に至るまでの日本外交を戦後の独立回復直後に当事者へのインタビューをもとに振り返った貴重な記録である。こういった試みを行った吉田茂はやはり大した人物であったのではないか。

  • 外務省が吉田首相の元で作った外交の過誤の記録をもとに筆者の考えを書いている。
    反共はファシズムに対してもものであり、民主主義に対してのものではない。
    軍縮条約はアメリカ、イギリスの軍事力を縛るものという観点を欠いていた。また、シビリアンコントロールがない中では、国内の軍を抑える効果を持つ。
    軍部があそこまでやれたのは外国に兵を置いたから。
    外交の理念がなかった。

  • 最近の国際情勢を見ると、きちんと近代の歴史を認識する必要がああるな。と、思っていたら、そんな本がありました。本の内容としては、吉田茂首相が外務省の若手に「日本の外交の過誤」をまとめる指示を出した、その報告書の解説といった内容になっています。
    中国や韓国は戦時は「被害者」という意識が強いでしょうし、それもあって近代の歴史教育は力が入っています(内容が正しいかどうかはともかく)。そう考えると、自分も含め、日本人は近代の歴史をしらなさすぎかもしれません。敗戦したものの、驚異的に戦後復興を遂げたこともあるのかもしれませんが、あらためて学ぶと、過去の日本の外交というもののまずさが見えてきます。今の政治家に読んで欲しい本ですね。

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著者プロフィール

青山学院大学特別招聘教授、元フランス大使
1938年生まれ。東京大学法学部、英国ケンブリッジ大学経済学部卒業。1962年外務省入省。文化交流部長、経済局長、外務審議官、駐ベトナム大使、駐韓国大使、駐フランス大使などを歴任。2003年10月から 11年9月まで独立行政法人国際交流基金理事長を務める。東京2020オリンピック・パラオリンピック招致委員会評議会事務総長

「2017年 『朝鮮半島 地政学クライシス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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