「対話」の文化―言語・宗教・文明

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  • 藤原書店 (2006年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894345003

「対話」の文化―言語・宗教・文明の感想・レビュー・書評

  • 服部先生からいただいた本。いつも彼が話していることを凝縮したような本だった。

    鶴見和子さんと服部先生の「対話」という形にはなっているけど、実際には服部先生が講義的に話し、鶴見和子さんが相槌を打っているという感じ、
    鶴見さんの話では、鶴見俊輔がやっていたベ平連のときのエピソード、アメリカ人はみな『ローマ帝国衰亡史』を読むべきだ、とかそういうのが面白かった。

    一方で曼荼羅の話なんかは、かなりの背景知識がないと理解できない。インドネシアのボロブドゥールは真言の寺であるとか、南方曼荼羅は絵伝の園やパラダイスと違って結界ではない、という指摘も非常に面白いし理解したいと思うけれど、編集側がもう少し註をつけてくれればよかった。

    インドネシアをはじめとするアジアにあるのは寛容なイスラーム、祈りのイスラームであり、戦うイスラームはパキスタン・アフガンと中東諸国くらい、であるとか、言語差があると連帯感を持ちえない、だとか、いくつか疑問をもつ部分も多かった。
    言語・宗教などそれぞれのテーマで、専門性を持った人を集めてきて対談形式にすれば、一方的ではなくもう少し深みのある議論ができたと思うので、その点だけが残念。

  • クウェートで出会った、ユネスコ・パリに勤務していた著者からいただいた本。

    曼荼羅の話、フランス語を習得することの重要性の話、哲学、歴史など幅広く、
    基礎知識がないと読むのはかなりきつい。。。。

    印象的だった言葉

    「歴史は、たとえそのいってる部分が正しくても、その他の陰の部分を省略することによって、全体像をゆがめる」デカルト

    「一神教と言われているほうがむしろ多神教であって、多神教といわれているほうの宗教は、案外、一神教的である」
    多神教といわれる神仏などの考えは、祈る対象はすべて仮象であり、それを通して一者=一神を透視している:一神教
    一神教といわれるユダヤなどは、「汝は他の神を拝むべからず。」ということで、他の神の存在を前提としている:多神教

    「国際人の絶対に必要な要件として、自らの文化を身につけていること、それから自らの言語をマスターしていることということがありますね。それから外国の言語を複数履修して、マスターする。一番大事なのは、他文化に出会った時にそれを受け入れるオープン・マインディッドを持っているということが必要だと思います。日本の文化について何も語れない人。これは国際人ではない。もし、英語だけできて、日本の文化は身につけていない人が行ったら、ユネスコのような国際機関だったら、はじめからアメリカ人かイギリス人を採用知ったほうがいいわけです。自分の文化を身につけているかどうか、それが国際機関で評価の対象の一つになるんです。」

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「対話」の文化―言語・宗教・文明はこんな本です

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