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この作品に関連する談話室の質問
みんなの感想・レビュー・書評
一般的にはイスラムを描いた政治小説ということになっているようだけど、それ以上に恋愛小説でもあり、雪によって交通が閉ざされた辺境の都市という設定はミステリー的でもある。政治小説だと思わずに読んだほうが面白いのではないだろうか。 主人公Kaは本来は詩人。トルコ辺境の町カルスには、取材のためにやってきた。イスラムの戒律で髪の毛をスカーフで覆う少女が、学校から授業に出るためには髪の毛を出さなければい... 続きを読む »
ノーベル文学賞受賞のトルコの作家の作品。宗教的・政治的クーデターに巻き込まれた一人の作家の視点で語られるが、彼は昔の恋人に夢中で、周囲の各グループと距離を持ちながら突き放したように眺めている。
訳文が最初ぎこちなくて読みにくかったが、慣れてくると、平和と暴動の狭間という異常な日常にマッチしているように思えた。
注目の作家。
二十歳の時に読んで多大すぎる影響を受けた一冊。完璧すぎる政治小説であり、恋愛小説であり、ミステリーであり、芸術論であり、歴史の予言。ノーベル賞受賞も大納得だぁ。(あぁなのに!なのに何なのこの日本語訳は!?ニュアンスとか以前に日本語としておかしい文多々あり。読書の流れが滞る。できるなら訳者を変えてほしい。)オルハン先生、一生師匠と呼ばせて下さい。
亡命先のドイツから数年ぶりにトルコに戻り、不穏な動きが続く国境の町カルスを訪れた詩人Ka。降り続く雪に閉ざされた町ではクーデターが発生する・・・。 表紙によれば、「9.11以降のイスラム過激派をめぐる情勢を見事に予見したとして、アメリカをはじめ各国でベストセラーになった」そうですが、そんなつまらない読み方をする人がいることの方にびっくりします。(しかも要約まちがってるし。ほんとに読んで書いたの?... 続きを読む »
トルコ---それはケバブしかイメージの湧かない東西世界の中間に位置する国である。宗教に固執するイスラム原理主義者と先進派の争い。このような宗教観の相違による争いを耳にすると、宗教は悪徳であるようにしか考えられない。Atheismが富国への扉。
ここ数年の中では最高によかった、というか後を引きずる小説。孤独なKaの気持ち、男なら分かる。細密画のように描かれた人々の姿、そしてイメージを膨らませる雪の描写、素晴らしい。
この小説を読んで、トルコのイスラム社会について、少しなにかが掴めたのではないかと感じるところに、水面に小石を投じるかの如きあのラスト。
ある登場人物の一言が重く効く。ラストの会話は効き過ぎている。
汽車でカルスを遠く去っていく語り手は泣く。読者である私たちも静かに泣くだろう。感動の涙というよりも、ただ心で静かに泣く、というのが一番適当ではないかしら。
自分たちの立ち位置から見れば、やはり異質な社会だと感じてしまう。それが当たり前で、しかし当地ではそれがあたりまえの社会構造なのだろう。
「わかりはしない」というイスラムの青年。しかしやはり彼ら側もKaの感情を「わかりはしなかった」のだろう。
異質な者同士が理解し合うこと(というか理解し合う努力というか)や人の孤独について、そして神とはなんなのか、そんなことが過ぎった。
神について、宗教について、信仰について、日常的に考えることの少ない身には、イスラム教におけるスカーフやトゥールバンの存在を、抑圧の象徴として捉えることのほうが、まだしもわかりやすい。当局による盗聴に驚きもしないような市民の生活も、政教分離政策へのムスリムの少女たちの抵抗も、“神を信じているのか、否か”と、常に問い詰められるような状況も、“西側”に対する感情も、簡単には理解できそうもない。 それで... 続きを読む »
爆笑問題の太田さんのおすすめとして紹介されていた。彼がすすめなかったら読んでなかったとおもう。
この本の感想を言うなら、美しいの一言につきる。カルスという、明るい未来のない場所に降り積もる雪。その緻密な描写の美しさ。この本のもつ空気が大変美しく感じた。
そして、トルコの人々の思い、そしてイスラム教に関する問題について、この本を読むまで全く理解していなかったことがわかった。いままで、自分はわかったふりしていた。
それにしても、この本を読むのに、1週間くらい費やしてしまった。訳文をどうにかしてほしい。
雪の描写と詩が重なって、非常に美しい光景が脳内で繰り広げられます。
トルコの文化的なこと、政治的なことも勉強になる本です。
翻訳がひどいので星マイナス1ですよ。
翻訳のせいか、読みにくかった。
しかし、素晴らしい作品だと思った。SATCのキャリー風に言えば"May I just say, Wow."・・・か?
アルメニアとの国境にあるトルコの田舎町カルスにやってきた詩人Kaは、愛する女性との再会を果たすも、雪に閉ざされた町で政治に巻き込まれる。
政教分離を掲げるトルコでは、学校でのトゥルバン(女性が頭に巻くスカーフ)の着用が禁止され、少女たちの自殺が相次ぐ。
この状況にイスラム原理主義者らが憤慨し、市長選挙でイスラム派政党が優位に立つが、反対に西欧近代化を目指すグループがクーデターを起す。
Kaは愛する女性とともに町を出られるか?
2006年度のノーベル文学賞受賞者、オルハン・パムクが『私の名は紅』で描いた「イスラム原理主義vs西欧化」という主題を、違った素材でまたも描いています。
9.11テロの直後に出版され、欧米でベストセラーとなった作品。
作者が、自分の友人である主人公の物語を読者に語る、という手法を用いています。
ニン、トン♪
トルコの東部にある寂れた貧しい町、カルスに帰郷した詩人Kaが大雪によって外の世界から孤立し、陸の孤島となった状況下で体験したことを通じて、現代のトルコが抱える問題があぶりだされた小説である。 中東諸国で販売される文芸作品に触れる機会が圧倒的に少なく、またメディアとしては他地域(特に欧米諸国やアジア)と異なる情報の貧しさ、特に政治以外の文化や宗教と密接した生活を送る人々の様子をしることがない... 続きを読む »
けっこう時間がかかった。重厚な本だ。そして今の時代の本で、トルコという国の本だ。 しっかりとその土地に根付いた物語で、ヨーロッパとトルコの関係、イスラム圏の中でのトルコの位置、トルコの国内事情がよく判る。 この本を読み始めて改めてグーグルでトルコという国の位置を確かめた。イラン、イラク、シリアに接し、さらにグーグルで地図が描けない国に接し、ヨーロッパ側ではブルガリアとギリシャに接している。そし... 続きを読む »






