森と神と日本人

著者 :
  • 藤原書店
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894349254

作品紹介・あらすじ

『古事記』に記された「共生」=「とも生み」。日本の歴史と文化の基層につながって存続してきた「鎮守の森」は、聖なる場所でありながら人々の集まる場所であり、自然と神と人の接点として、"人間と自然との共生"を象徴してきた。

感想・レビュー・書評

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  • 様々な講演内容や関連する小文をいろいろ集めたもの。
    内容も話す対象相手も口調も様々で、重複部分も多いが、平易な言葉で繰り返される内容から上田の言わんとすることは掴みやすい。
    鎮守の森という概念に表されるように人々は森を神として祀り、守ってきた。森とともに生きて暮らしてきた。
    自然の、神のおかげで人間は生活している。
    神は願い事をする相手ではなく平穏であることを感謝し、畏怖すべき相手なのである。
    それを忘れたことからいわゆる環境破壊や自然とのアンバランスが生じ始めた。
    熊楠のエピソードや出雲の神々、裏日本という表現など頷かされることがちりばめられている。
    そうでない部分を差し引いても大事なことがたくさん詰まった本である。

  • 勉強になりました。

  • 森やら杜やら盛りだくさんでしたよ

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著者プロフィール

一九二七年、兵庫県生まれ。歴史学者。専門は古代史、神話学。京都大学文学部卒業。京都大学名誉教授、世界人権問題研究センター理事長、高麗美術館館長、島根県立古代出雲歴史博物館名誉館長。勲二等瑞宝章。著書に『日本神話』(岩波新書)、『古代伝承史の研究』(塙書房)、『上田正昭著作集』(全八巻、角川書店)、『私の日本古代史』(上・下、新潮選書)、『渡来の古代史 国のかたちをつくったのは誰か』(角川選書)、『古社巡拝―私のこころの神々―』(学生社)、『森と神と日本人』(藤原書店)、『「大和魂」の再発見 日本と東アジアの共生』(藤原書店)、『歴史のなかの人権』(明石書店)他、多数。

「2015年 『「とも生み」の思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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