吾輩は日本作家である

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制作 : 立花 英裕 
  • 藤原書店 (2014年8月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894349827

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吾輩は日本作家であるの感想・レビュー・書評

  • 欧米の日本贔屓を念頭においた仕立て。
    日本の古典や文化への造詣が深い。
    日本人というアイデンティティーも考えさせる。

  • 「我が輩は日本作家である」というタイトルを思いついた作家が小説を形にする課程。
    のようなそうでもないような。
    それとアイデンティティ。でもアイデンティティなんてくそくらえという話。
    話というより言葉。筋はあまり残らないというか無いようなもんだけど言葉は残る。

    作者自身がただ書いた随筆を読んでいるつもりが、いつのまにやら小説になっている。
    いったいどこから小説だ?全部か。
    明晰な言葉でつづられる曖昧な世界。
    越境する。でも明確な境なんてない。
    人種もジェンダーも国も階級も。

    (書いた時点では)日本にきたことがない人の書いた本なのに、まったく違和感がない。
    だってこれは「自分のことしか書かない」作家が主人公の、別に日本がテーマじゃない本だから。
    日本のイメージが出てくるだけ。日本は見られているだけ。
    ステレオタイプなんて信じてない人の描くステレオタイプは不思議に快い。
    だんだん不自然になっていく日本人キャラクターの名前の付け方が絶妙。

    どこの国の人だって暑いとか寒いとか感じるのは変わらない。
    そういう、文化の影響なんてどうでもいいような芯にふれているから普遍のようにも思うし、四の五の言わずに「自分の話」を書いているだけだから説得力があるのだとも思う。
    いずれにせよ属性は後回しでいい、言葉をそのまんま読める。
    本文にある、「すべてに本気だし、本気なものは何一つない」という言葉がしっくりくる。
    これに似たようなことをゴーリーhttp://booklog.jp/users/nijiirokatatumuri/archives/1/4309266843も言ってたな。
    こういう人が私は好きだ。


    訳もよい。固すぎずゆるすぎず、気楽にぐだぐだ読んでいける。


    p239,友人の妻の言葉はフレデリックhttp://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4769020023みたいだ。
    「君は僕の太陽」ってこういう意味なのかな。そう思うと文字通りよりも理解しやすい。

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吾輩は日本作家であるに関連する談話室の質問

吾輩は日本作家であるの作品紹介

「世界文学」の旗手による必読の一冊!
「寿司はお好きですか?――いや。」
編集者に督促され、訪れたこともない国名を掲げた新作の構想を口走った「私」
のもとに、次々と引き寄せられる「日本」との関わり――国籍や文学ジャンルを
越境し、しなやかでユーモアあふれる箴言に満ちた作品で読者を魅了する著者の、
アイデンティティの根源を問う話題作。昨年アカデミー・フランセーズに選出さ
れ、今、世界的に注目を集める作家の最新邦訳。

「私の嫌いなものがまた出てきた。本物主義というやつだ。
 本物のレストラン、本物の人たち、本格的なもの、
 本当の人生なんて、これ以上の偽物はない。
 人生は、もっと違う場所にある。」(本書より)

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