小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略

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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894511385

感想・レビュー・書評

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  • どこかで1位にならないと利益を得られない。
    ブリジストンと横浜ゴム、日清食品と東洋水産、富士写真フィルムとコニカ、花王とライオンなど、各業界の1位と2位を社員一人あたりの経常利益で比べると2~8倍になっている。でも、社員の能力自体にそんなに差があるはずは無い。
    なので、戦う地域を選択する事が重要。
    ランチェスターの法則とは、
    第一法則は近接戦闘で、残存戦力はランダムに敵部隊に攻撃を加える場合、攻撃力=兵力数×武器性能になる。
    第二法則は射程が長い武器を使って、残存戦力は味方の支援を行える場合、攻撃力=兵力数2×武器性能となる。
    というもの。なので、第一に合致する近接戦闘の場合、戦力の多い部隊が勝つものの、敗軍と同じだけ戦力は減耗する。つまり、5対2の人数差なら戦力差も同じ。
    第二に合致する遠距離船の場合、兵力数に乗数がかかるため、5対2の人数差だと25対4の戦力差となる。

    つまり、兵力数が多い優勢軍は第二法則に合うよう戦場を選び、見通しの良い戦場で、相手と離れて射程距離の長い武器で戦うと戦いを有利に進められる。主戦場は利用者の多い大都市を重視し、広域に売れる商品を選ぶべき。
    兵力の少ない劣勢軍は接近戦がしやすい商品を選び、営業エリアを絞って勝負するべき、となる。

    ・日本生命は九州に4000人程のセールスレディーがいる。成績一位の人はどこの管轄か?人口2万人しかない島、平戸の60代半ばの女性が20年連続で九州でほぼ1位。セールスの腕は二流だったが、ライバルは田舎にいないので、独り占めできた。

    ・ローソンは1990年代末に全国47都道府県出店達成とお祭りムードだった。店舗数は7700。セブンイレブンは9000店舗あるが、2002年までの出店エリアは31都道府県。それだけが原因では無いだろうけれど、本部一人あたりの経常利益はローソンが1012万円に対して、セブンイレブンは3746万円。

    ・営業エリアの半径を2倍にすると円の面積は半径の二乗だから、回る面積は4倍になる。一般的に業務用の販売では35%が移動時間として使えるMAX。

  • 中小企業にとってバイブル的な本でないか。
    大企業と同じことをしてもダメ。特に市場規模の大きいところに目が行きがちなのが田舎の中小企業だ。至極納得。

  • 弱小、中小企業ほど細やかさが必要。ニッチな御用達経営こそが求められている。下手な字で良いのでマメにハガキ、というのは相手の心に残る。

  • ランチェスター戦略についてわかりやすくまとめられており、実践的な内容だと思う。

  • 勝てる業種と勝てる地域選択が大事。

  • ランチェスター経営戦略について書かれた本.
    ランチェスター経営戦略とは,中小企業向けの経営戦略.もともとは戦いの法則から成り立っている.近接戦では,攻撃力=兵力数×武器性能,間接戦では,攻撃力=兵力数^2×武器性能というもの.従って中小企業(=兵力数:少)の場合は近接戦(=お客様の近く)を選べという理屈.近接・間接は商品(汎用or特殊)×営業方法(介在or直販)×営業エリア(広いor狭い)の3軸で評価する.
    大企業には適応できないとは書かれていたものの,お客様起点の考え方を持ってないと昨今厳しいなと感じる.特にB2B事業はそうではないかな?
    後半はやや営業メソッドの毛色が強いが,それはそれで結構おもしろい.コラムに事例企業も多く収録している.
    体系的に理解するには少し読みにくい部分があるが,内容は平易で分かりやすい.サッと読めるボリューム.メッセージは結構率直な感じ.
    個人的に最後の方にあった,成功するには長時間働けってメッセージに共感した.

  • 【ランチェスター戦略をわかりやすく解説】
    弱者(1位以外の会社)が強者(1位の会社)に勝つためにはどうすればいいのかを、『ランチェスター戦略』という方法論も用いてわかりやすく解説している。

    差別化・選択と集中…などなど聞いたこのある言葉が本の中では登場し、今まで学んできたことは少なからず『ランチェスター戦略』に関連のあることなのだと気付かされる。

    「言うは易く行うは難し」
    この戦略、実践してこそ意味がある。『ランチェスター戦略 弱者逆転の法則(福永雅文)』と一緒に読むといい。この本は、わかりやすさ重視、後者は数値・具体性重視の本。

    どちらも読むことでより実行に移しやすくなる。

  • 経営学に出てくる,ランチェスター経営の解説本です。
    知り合いのおすすめの考え方だったので読んでみました。

    ランチェスターの法則は,もともと競争とか戦争なんかで使われてた考え方を経営に置き換えて使われてきた考え方みたい。

    あと,戦略と戦術の違いや,経営者としてどう地域や顧客,商品と向き合っていくかみたいなことも書かれていました。

    経営者じゃないんで「ふーん」ってとこもあったけど,自分の仕事や人生,趣味に生かせるかどうかは自分次第でしょ!!

  • メルマガで、「バカ社長」の栢野氏が、
    いつも豪語しているのであるが、
    とてもいい本だった。
    当たり前のことが、当たり前に書いてあった。

    「世の中に紹介されている情報の9割は大企業のもの。
    大企業経営者でないあなたは、
    それをあなたのビジネスに適用してもむだである。」30ページ

    まさに、そのとおりだね。
    今まで、かなりたくさんの経済書を読んできたが、
    この指摘は、一番大切な指摘なんだよね。
    何故、そのことがわからなかったのだろうか?

    ソニーがすごい。カルロスゴーンがすごい。
    などと考えていたが、ちょっと違うんだよね。

  • チェック項目9箇所。世の中の情報の9割は大企業向け。経営の目的顧客作りと多くすること。自分の天職は何か?小さなナンバーワンを目指す。用途を限定した〇〇専用商品で絞る。人口が多いところはライバルも多い、田舎で勝負する。必勝は人の3倍(1,7倍)、圧勝は人の4倍(2倍)働く。

著者プロフィール

ランチェスター経営(株)代表。福岡県久留米市出身。福岡大学経済学部を卒業後、建材メーカーに入社。 経理を3年、営業を3年経験したあと、28歳のときに企業調査会社に転職。中小企業の信用調査と、倒産会社の取材を担当。営業面では入社3年で九州地区1位、5年で全国1位になる。ランチェスター法則との出会いは35歳の時、福岡駅前で開かれたセミナーに参加してから。以来、経営戦略の研究に取り組むとともに、経営を構成する8大要因の1つひとつに、ランチェスター法則の応用を始める。44歳の時、独立してランチェスター経営を創業。講演で全国を回り、合計4300回にのぼる。F・ランチェスター先生の墓参りにイギリスまで行き、原書を手に入れて翻訳。これまでに渡英計7回。趣味は物理と音楽。著書多数。詳しくはアマゾンで検索。サイトは「竹田陽一」で検索。

「2016年 『小さな会社の稼ぐ技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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