勉強にハマる脳の作り方

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  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894513310

作品紹介・あらすじ

脳は、いきなり始めるということが苦手です。とくに勉強などという、不自然極まりないことを始めるのは苦手です。そんなことを始めやすいようにはできていません。だから、本書で紹介する「勉強アタマ」を作って、それに「あなたの勉強」をはめ込んでいくテクニックが必要です。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの通り、
    脳科学をベースに勉強に「ハマる」方法を紹介している本です。
    私は習慣化に成功していて、既にこの本を読まずとも
    勉強は大好きなのですが、興味があったため一読してみました。

    結論から言うと、35個ほどの勉強にハマるための方法が記載されており、
    どれかは自分のやり方に「ハマります」。
    特に「無意識化」は本書を読む前から、私も実践している方法でおすすめです。(パチンコの例はギャンブルしない方やお子様にはわかりづらいし、表現的にどうかなとは思いますが...)

    自分を俯瞰するイメージなど、
    試してみたくなるような方法もいくつかあったので、
    実験がてら、楽しみながらtryしようと思います。

  • 儀式を作る
    長く続いた理由、三日坊主で終わった理由を考える
    ほめてもらう、報酬を決める

  •  帯にいわく、「パチンコに依存するように勉強にハマる」――。
     すなわち、パチンコ依存症に代表される依存症のメカニズムを脳科学と臨床心理学から解き明かし、それを援用して人為的に「勉強にハマる」方途を考えてみよう、というテーマの本なのである。

     これは、企画として卓抜だ。
     著者も言うように、天才と呼ばれる人たちはみな、自分が職業として選んだ事柄にどっぷり「ハマった」人たちなのである。
     イチローは少年時代から野球にハマり、ある意味“打撃練習依存症”となっていたからこそイチローたり得た。一流の画家は、寝食も忘れてキャンバスに向かいつづけ、手元が暗くなるまで時間の経過に気づかない、なんてことができる人たちだが、それは“絵描き依存症”になっていればこそだ。

     であれば、世の凡人がパチンコその他に「ハマる」仕組みを勉強に援用できれば、凡人は天才に生まれ変わり、灰色の人生が一気にバラ色になるではないか。

     ……と、そのような夢を読者に抱かせる(笑)企画である。

     前に当ブログにも書いたことがあるが、私は80年代末からの一時期(2年ほど)パチンコにハマったことがある。それは、いま思い出しても慚愧の念にたえない我が「黒歴史」だ。
     そんな経験をもっているからこそ、本書前半でパチンコ依存のメカニズムが説明されるくだりはまことに身につまされた。

     ただ、本書はいささか企画倒れ、タイトル倒れの感が否めない。
     前半で「ハマり」が起きる仕組みがくわしく解説され、いよいよ「勉強にハマる」仕組みが明かされるかと思いきや、後半はたんに“脳のメカニズムから見た上手な記憶法”の話になってしまっている。

     絵に描いたような竜頭蛇尾、羊頭狗肉。前半と後半が別の本になっていて、肝心の「勉強にハマる脳の作り方」がどっか行っちゃってるのだ。

     脳科学から見た上手な記憶法の話なら、池谷裕二氏の『記憶力を強くする』(講談社ブルーバックス)のほうが、はるかに手際よく、深く掘り下げた内容になっていた。『記憶力を強くする』をすでに読んでいる人には、本書後半は少しも新鮮ではない。

     ただし、前・後半の内容を頭の中で補助線を引いて読むことでリンクさせれば、「勉強にハマる脳の作り方」がおぼろげに見えてこないこともない。それができる人にとっては有益な本。

     私が本書から読み取った、「勉強にハマる」ためのコツを箇条書きしておく。

    ●勉強に小刻みで具体的な「ゴール」を設定し、そのゴールに到達するごとに脳に「報酬」を与えること。「報酬」は、お金やモノでもいいし、誰かにホメてもらうということでもいい。「脳が快感を感じること」が「報酬」の定義である。ただし、“ゴールに達したら甘いものを食べる”という「報酬」は、肥満につながるので避けるべし(笑)。

    ●ゴールに達したときの「報酬」が自分の心にいくつか設定されていること、それ自体が重要。そのことによって脳が無意識の「報酬探し」を始め、学習意欲昂進につながる。 

    ●その「報酬」への渇望と、「報酬」を得られたときの(快感と同時に訪れる)癒しと安心。2つを感じることが「ハマり」の条件である。ただし、渇望が強すぎると依存症になるので要注意。

    ●小刻みなゴールのほかに最終的な目標(=勉強によってどうなりたいか?)を決めておき、その目標に到達したときの快感をくり返しイメージする。目標は具体的に。「賢くなりたい」などという抽象的な目標ではダメ。“目標に到達したとき、自分が具体的にいまとどう変わるのか?”をイメージする。イメージすること自体が快感となるくらいまで。

  • 脳科学的な見解で中毒症状を分かりやすく説明してくれ、どういう状態で勉強に望めばいいかのヒントを明確に出してくれている本だと思います

  • 3日坊主が悪いことではない、3日坊主でも10回始められれば30日の考え方はいいと思った。

  • 特に目新しい事は書いていないが、きちんとした根拠を元に書かれているので、すっきり納得出来て良かった。

    特に目新しい事はない→基本に忠実こそが王道・・・と言う事なのかも。

  • いかにも怪しげな装丁と「パチンコに依存するように勉強にハマる!」というアオリから、若干の警戒心をもって読み始めた。

    しかし、プロローグから、いい意味で裏切られた。
    筆者はメディアによく登場するそうだが、普段テレビを見ないので、筆者に対する予備知識がなかった。
    彼はNHKラジオの「夏休み子ども科学電話相談」にて、小学一年生から、自分は集中力がないが、つけるにはどうすれば良いか、という質問を受けたという。それに対する回答を読んで、筆者の誠実な人柄が伺え、良い先生だな、と感じた。

    本書の内容に関しても、専門用語に偏るというよりは、パチンコやエヴァンゲリオン、イチローの打席に入る前の「儀式」など、非常にくだけた書き方と、途中に出てくる「レッスン」で実際に体験することで、理論を容易に納得出来る。
    本書のような、勉強法やその理論書の類の本は、納得したところで、実行に移さなければ価値はないが、それは読者のがんばり次第なので、また別問題である。

    そして、本書を読んで特に良かった、と思わせてくれたのが、あとがきだ。
    筆者は「集中と記憶を強めるための勉強に対する心構え」として、「世のため、人のため」という意識が必要だと説く。「勉強法や受験術を勉強道や受験道に昇華すべき」だと説く。
    さらに「学力や知識は個人のものではなく、公共財」だという意識が大事だと訴える。

    私は筆者のこのような主張に強く共感する。
    例えば、本を出版するという行為にしても、どんなに装丁を小奇麗にし、キャッチーなコピーをつけたところで、筆者に「読者をダマして買わせよう」という意識しかなければ、読まれた途端にばれる。そして固定客はつかない。
    逆に、この本は筆者が「研究で得た知識を世に還元しよう」という思いがあったからこそ、増刷を重ねたといえる。
    もちろん、理想だけではダメで、それを伝える分かりやすい語り口も必要だが、上述のように、本書はそれが両立できている。ゆえに本書は良書だといえる。星5つ。

  • この本は、勉強をすることに快感を見出せばハマるということを言っています。ハマるためのコツや心構えが紹介されています。

  • 感想ー病みやすい。
    メモー”はまる”とは、ワクワク感と安心感が組あわさった状態。
        勉強に例えると、新しい事を覚える”ワクワク”と知っていることをしている”安心”
        始めの儀式は必要(人は急には始められない)
         ・机を拭く・机を片づける・勉強の流れを書く・百マス計算
        60分一単位で15分4分割。まず外観(やれそうな所に付箋をつける)。次に記憶項目を抜き出し。次に記憶。最後に確認。
         

  • ごほうびをもうける
    楽しいなぁと思い込む
    3日坊主を何回もくりかえせ。そのたび続く理由を考えろ
    状況を整える
    入る前に儀式をつくる。
    これらは使えそう。
    ただ話の中で色々唐突に脳みその話とか関係ない話が出てきて少々冗長。

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著者プロフィール

公立諏訪東京理科大学情報応用工学科教授、地域連携研究開発機構 医療介護・健康工学部部門長。応用健康科学、脳科学が専門。子どもから高齢者を対象に、脳トレ勉強法、認知機能低下予防、仕事力アップなどの著書や教材の開発多数。テレビや雑誌、NPO活動を通じ、脳科学と健康科学の社会応用を呼びかけている。

「2021年 『やさしいぬり絵 昭和の子ども編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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