騙されないための世界経済入門

  • 216人登録
  • 3.49評価
    • (9)
    • (23)
    • (23)
    • (6)
    • (2)
  • 25レビュー
著者 : 中原圭介
  • フォレスト出版 (2010年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894514218

騙されないための世界経済入門の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 環境をテーマにして米国、欧州が大きなビジネスチャンスを作ろうとしているという流れが分かった。
    ユーロの矛盾(通貨は同じ、財政は別)などに触れている。

    中国については不動産バブルではない、とバブル懸念には楽観的だが、民主化運動の高まりなどをリスクとして挙げている。

    全体として、米国、欧州、中国経済の流れと課題を解説。
    数字好きの私にとっては、数値データが多くはなかったので、少し不満が残る結果となった。

  • 内容的にあまり突拍子なこともなく理性的な論調。

  • 予測は、許容の範囲内。まあまあかな。

  • 2011年以降の世界経済を大胆予測。米国経済のゆくえ、欧州経済のゆくえ、中国経済のゆくえ、世界経済のゆくえ、そして日本経済が生き残る道はあるのか。

    先日読んだ「2015年までは通貨と株で資産を守れ!」(2012年3月初版)が面白かったので、そちらで紹介されてた前著を読んでみました。
    こちらは2010年10月初版本ですが、「2015年までは~」と基本線変わらず。「2015」は2013~2015年の情勢を予測しているのですが、2010年、震災前に書かれているこの本の上に乗って最近の状況が付け加わっているという感じです。
    かぶっているところも多いので新しいほうだけを読んでもいいと思いますが、こちらの本のほうが詳しく書かれているので、金融の動きがさっぱりわからない私的には両方読んでみて理解が深まったと思います。
    本当は、書かれている指標が本当にそうか、今はどうなっているのか、数字を追っていくとなおさらいいんだと思うんだけど。。。

    帯には「具体的に何をすればいいのかが分かる!資産運用、経営に使える!」と書かれているのですが、これはちょっと微妙かと。
    どちらかというと経済というものがどういう動きをするのか、各国の情勢について書かれているので、具体的なHow toは大してないです。(こちらは2005~も同じ)
    ただ基本を説明しているので大まかな流れが掴みやすく、私はこのほうが信頼できる気がしました。といっても、検証できるだけの知識がなかったりするのでなんとも言えないですが、概ね納得いく説明で、こういう視点で考えればいいんだなと思えたのが収穫でした。

    以下ほほー!と思ったポイント
    ・経済の本質から言って、物価が上がらない最大の原因は、労働者の賃金が上がらないこと
    ・経済の本質では、財政再建を進めれば景気は悪くなる
    ・2007年までの世界は米国が大量消費をして海外にドルを支払う見返りに、米国に輸出した国々は稼いだドルで米国債を買い支えることで世界経済は上手く回っているようにも見えた。その構造は最早崩れているが、グローバル経済下では、世界全体に占める経済規模のシェアが下がっても米国の影響度はむしろ増す。
    ・ユーロ圏内の経常赤字国は歴史的に有効だった、通貨安によって輸出を拡大させ外需で稼ぐという手段が取れない。したがって経常黒字国と赤字国の格差は拡大する。これは通貨だけでなく財政を1つにしないと解決できない。但し現実的には財政統合よりも軍事的統合が先に進む?
    ・EUの最大の輸出先はEUであり、輸出元もEUである。「自分に甘く、他人にも甘く」がEUの本質で、域外に対する情報公開も非常に遅く、危機が深刻化してから情報がでる。
    ・EUとユーロの存在意義はそもそも安全保障。経済的事象ばかりを見ていると見誤る。
    ・中国は不動産バブルではない!国家統制経済の最大のメリットは、自由主義経済の弱点である需要と供給の行きすぎを、国のいのままにコントロールできることである。
    ・中国は成長モデルの最終段階に入っており、外需異存から内需主導への経済構造の転換を徐々に計っていくだろう。そしてその過程で安易な妥協の通貨高を認めないだろう
    ・中国の成長モデルをあと10年続ける事は難しい。理由は2つ、中国の人件費の上昇ともっと人件費が安い他諸国の台頭。
    ・中国が抱える4つのリスク「外資企業撤退のリスク」「インフレリスク」「国家統制経済の効果減退リスク」「民主化運動の高まり」。
    ・中国のGDPで個人消費は35%しかない。これが60%を占めるようになったら国家統制経済は行き詰るだろう。
    ・世界経済が抱える2つの本質=世界経済の弱点。不均衡と連鎖である。

    最後の世界経済の2つの本質、こちらは「2015」のほうにも詳しくかかれてましたが、結局これを解消する術は誰も持っておらず、世界は結局一連托生なんである、ということがよくわかりました。

  • 不本意ながら・・・とりあえず昨年読んだものをアップしちゃいます。


    late majorityの少し屈折した代表といった感のある筆者の"毒吐く"(独白)は、内容は兎も角も読み物としては面白いものでした。
    買うまではいかないものの(中原さんスミマセン…)、図書館で予約して順番がくるのを待つのが少し楽しみでした。

    でも・・・
    本書は、正直言って結構悲しいものした。多くを学ぶことができる内容ではないのは仕方ないとして、読み物としてももう一つ。
    後半なんかは、ほぼページ稼ぎのような内容でがっかりです。

    また、筆者の偏った視点は一面としては間違いじゃないですし、まあ何より面白い(面白かった?)のですが、あまりバックボーンのなさそうな方が「的確な分析」とか書評されているのを拝見すると懸念を抱いていしまいます。
    特に今回の作品はいろいろと危惧してしまいました。

    しかし、そんな筆者も「20年以内に資本主義の限界が来る」と書いています。
    長いスパンとぼやかした表現で、また「的中!」とか言いたいの?とか、そんなに長くはもたないだろう…とか思ってしまいますが、筆者のような方が声高に言い始めること自体に大きな価値を感じてしまいます。


    結果として、「社会が良い方に変わってきている」そんな確信を少し後押ししてくれた一冊でした。


    ■金融依存
    米国の企業収益に占める金融機関の割合
    1980年代  10%  2000年 45%

    ■金融規制法(グラス・スティーガル法以来の大改革)
    自己勘定取引の原則禁止
    店頭デリバティブの規制強化

    ■中小企業の割合
    日本90% アメリカ50%

    ■IMFの提言
    米国は2011年は財政再建に向けての景気刺激策の減少をすすめるべき

    ■IPCCの報告書のねつ造
    地球温暖化とCO2排出量の因果関係を裏づける科学的根拠はない
     ⇒ EU-ETS

    ■国民性
    自分達が稼ぎ出す以上の見返りを国に求める ギリシャ
    自己責任の意識が強い国民性 スウェーデン

    ■累積した不均衡は、いずれ解消に向かう
    不均衡累積経済
    ・先進国と新興国
    ・マネー経済と実体経済の乖離


    【目次】

    米国経済のゆくえ
    欧州経済のゆくえ
    中国経済のゆくえ
    世界経済のゆくえ
    日本経済が生き残る道はあるか?

  • 散文だった。
    流し読みするにはおもしろい本。

  • 世界経済がますます混沌とする今読み返してみるとまことに的を得た予測をしている。さすがに大震災を予測はしていないが概ね同じ流れになっている。中央銀行という権威に振り回されている市場が突きつけたNO。アメリカ国債の切り下げが現実となりこれから国債バブルの崩壊が始まるのか。いずれにせよ、高度資本主義社会の終わりが始まった。

  • 的中率NO1と言われている中原氏が2011年(今年)以降の経済について、米国・欧州・中国・その他・日本に分けて動向を説明しています。

    深く読み込めば、更には中原氏が主宰しているブログ等を読めば、より具体的にわかるのかもしれませんが、資産運用をどのようにすればよいかと私がこの本から感じたことは、中国発展の可能性に賭けるということでしょうか。

    今後も米国、欧州、日本と不況が続いて元気のない経済が続きそうな気はしましたが。この本から得た強いメッセージは、国際優良企業がアフリカ全土に進出してしまったとき、資本主義の限界が見えてくる(p277)というポイントでした、あと資本主義は何年もつのでしょうか。

    以下は気になったポイントです。

    ・米国の金融機関の業績回復は、単に民間の赤字が政府へ移転された結果に過ぎない(p15)

    ・共和党議員の反対の中で金融規制法が制定されたが、2011年11月の中間選挙で民主党が敗北することになると、どの程度実施されるかは不透明(p31)

    ・FRBによる住宅ローン担保証券の直接買い取りが2010年3月末で終了、住宅購入減税は4月末で終了、住宅市場をさせていた財政と金融は終了し、金融機関の不良債権が増加することになる(p42)

    ・ECBは間接的にギリシア国債を、FRBは住宅ローン担保証券を買っていたというのは、まったく同じ構図の上にある(p60)

    ・かつて日本ができなかったように、FRBが推し進めようとしている量的緩和では、現在のディスインフレ状態を抜け出すことはできない(p79)

    ・米国人口は年間300万人増加しているが、新生児は120万人、残りは移民(p86)

    ・ウォーレン・バフェットが巨額の資産を築けたのは、米国株価が右肩上がりだったことに加えて、圧倒的な情報格差があったから(p97)

    ・新規に発行される住宅ローンのうち、9割は、フレディマックとファニーメイが引き受けている(p104)

    ・IPCCのねつ造事件で明らかになったのは、地球温暖化と二酸化炭素排出量の因果関係を裏付ける科学的証拠はなかった、ということ(p126)

    ・欧州は、環境経済の必要性の切り口を、「地球温暖化対策」から「脱石油エネルギーの推進」にすり替えて、立て直しを図っている(p130)

    ・欧州は、とうとう、温室効果ガスの目標値を引き上げるのは、地球温暖化防止のためではなく、欧州経済を活性化するためと堂々と、2010年7月に認めた(p137)

    ・ユーロ安が進めば、ドイツやフランスなどの経常黒字国はメリットを受けるが、赤字国は競争力が低下する、通貨は統一したが財政はバラバラという構造的な矛盾のため(p149)

    ・金融機関救済のための公的資金の規模は、欧州全体では3500億ドル、米国の2500億ドルを超えた(p163)

    ・中国は沿岸部に富が集中しているように見えるが、この地域のGDPは全体の1割程度、残りは内陸部が占める(p185)

    ・中国が企業に対して行っている2つの政策は、1)企業合併、2)過剰設備の廃棄と、過剰投資の抑制、である(p189)

    ・中国の景気回復に成功した理由は、1)国家統制経済による即断即決、2)GDPに占める個人消費割合が少ない、である(p193)

    ・2013年に中国は労働者人口は減少に転じる可能性がある、そのため労働者の賃金が上昇することになる(p201)

    ・日本の場合は外貨準備は国の特別会計で管理するが、中国では人民銀行の資産として計上される、人民元が切り上げられると人民銀行に巨額の含み損が生じる(p220)

    ・相対で取引されるデリバティブの市場残高は、世界経済で600兆ドル(5.1京円)あり、世界GDPの10倍程度(p245)

    ・国際優良企業がアフリカ全土に進出してしまったとき、資本主義の限界が見えてくる(p277)

    ・現在も好調なサムスン電子も、ウォン相場が主要国通貨に対して円相場並みであったとしたら、黒字を確保するのがやっとである(p283)

    2011/5/2作成

  • 詐欺まがいの投資本が多い中で、中原圭介はいぶし銀のような光を放っている。経済の原則から合理性を追求する姿勢は信頼に値する。わけのわからん勝率や利益率とも無縁だ。彼は2007年のサブプライムショックを事前に予測した人物の一人でもある。

    http://sessendo.blogspot.com/2011/06/blog-post_5705.html

全25件中 1 - 10件を表示

騙されないための世界経済入門を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

騙されないための世界経済入門を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ツイートする