読まずに死ねない哲学名著50冊 (Forest2545Shinsyo 116)

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  • フォレスト出版
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感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894519640

作品紹介・あらすじ

読まずにぼんやり死んでいくなら、読んでもがいて生きていきたい!人類の叡智を一気に読める唯一の本。

感想・レビュー・書評

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  • 古い常識を疑って考え直し、新しい概念として仕上げる。

    今を疑うってなかなか出来ないし、それって今を生きる時には、目先のこと考えると、後でいいんじゃない?てなるけど考え抜く学問。

    今だに答えが出ない訳だ。

    でもカッコいい。みんなの信じていることは、間違ってる、オレはこう思うんだ!ってヒーローみたい。

    知ってしまったからには、もがいて生きたくなる。

    古代

    プラトン
    世界の見え方を目に見えるものから、概念に切り替えた。世界の見え方を変えるには、本質に迫るには、意味を論じるには、善という価値を置いて、教育が必要と論じる。今じゃ当たり前だけど、当時の人々が見ていた世界観からすると凄い発見だと思う。

    アリストテレス
    人間は単なる生存に飽き足らず、より善いものを目がける。そのため政治は私達がつくり出す制度、営みであると説く。

    中世
    歴史の流れからキリスト教が力を持ち、それとあわせて哲学も信仰の体系を打ち立てるために論じられた。そしてルネサンスを迎え、神から人間中心の現実的な思想へとシフトして行く。

    人間の力で社会をつくり出すことが出来るという思想のはじまり。おもしろい。

    近代
    自由、道徳という観念が生まれる。今では当たり前がたった200年前まで無かったとは衝撃。自分達で自分達のよいを追求し始める。

    ミルは、各人と社会全体の幸福を論じる。

    現代

    人間は「いまある」から「あるべき」へ向かおうとする。

    よりよい世界、よりよい生の可能性の条件を出す。自分が毎日諦めて目を背けていた何かに一石を投じる。毎日、満員電車で会社に行って、ストレスためて、はきだして、また繰り返す。これって当たり前?これが幸福?

    これを声高に言うのは、今まではマイノリティで大変だけど、情報革命で声高に言いやすい時代になっている気もする。

    哲学ってやつは、これだけ要約されていても迷子になる。でも著者は繰り返し粘り強く読みなさいと言う。確かに、振り返って反芻してると、しみてくる、とてもおもしろい。

    やばい。

  • 著者が選んだ古代から現代に至る哲学の名著50冊をピックアップして今の言葉で、わかりやすく解説した著作。ブログ風に数ページずつに分かれて1冊ずつ書かれているので分厚い本である一方、どこからでも読める辞書的な著作

  • 1冊につき長くても10数ページ程度の記述。1ページあたりの文章量は抑えめで、あくまでさわり程度。時系列にはなっているが、系譜などはあまり読み取れなかった。哲学特有の思考法というか、雰囲気は感じることはできた気がする。このうち何冊を覚えておけるか。

    ・古代ギリシア 宗教から概念による世界説明へ
    ・中世 キリスト教神学に取り込まれた哲学
    ・近代 普遍性を探求する
    ・現代<Ⅰ> ニーチェ~ハイデガー
    ・現代<Ⅱ> メルロ=ポンティ~デリダ

  • 横槍メンゴさん(後で有名な方だと知りましたが、存じ上げませんでした)の描かれた表紙、ギャルっぽい女の子と哲学というのが好印象で手に取りました。
    特にこれをちゃんと読みたいという著作はなかったのですが、すみません。かなり素人に分かりやすく噛み砕いて書いてくださっているんだろうな、と思いました。

  •  哲学の名著50作品を紹介・解説した本。哲学とは一言で言うと、「概念」によって共通了解を生み出していく営み、とのこと。会話相手の言いたいことを適切に把握する能力、上質な日本語を扱う能力、の2つを鍛えるための課題図書としてボスから貸与された。今までに哲学関連の本は何冊か読んだが、比較的分かりやすく書かれているように思う。ボスの意図した能力開発に関しては、一つ一つの言葉の意味するところや、言葉と言葉の論理的な繋がりを理解しようと読み進める中で鍛えられるように感じた。
     なお、哲学書を読む際の心得として、本書では以下の5点を挙げている。
    ①自分の頭で考えながら読む
    ②動機をすくい取るように読む
    ③繰り返し読む
    ④仲間と読む
    ⑤必要以上に畏敬の念を抱かない
     また折を見て読み返したい1冊。

  • 哲学の歴史的代表作単位で概要を説明している。
    参考になるが、近代以降の哲学が問題にしている問題意識があまり明確になっていないので、最後の方は散漫な感じがした。
    それぞれの派閥が何を問題意識をして、それぞれの派閥へどういう批判をしているのか、取り組んでいる問題意識をはっきりさせると、もっと今の潮流も理解できるのではないかと思う

  •  哲学の本では必ず、意味のわからない言葉が出てくる。知っている言葉でも違う意味で使われていたりする。なかなか意味が入ってこないが、強い気持ち感じる部分は、何度も読み返した。言葉で説明できないが、意識の底の方が頷いている感覚が度々あった。
    わかりやすい例えが多く出てくるが、その例えでいいのだろうか?と思うこともあった。
    哲学にしても、概念の工芸、言語ゲーム、差異のたわむれ、すべては普遍的なものでないと思うことにしている。見方や言葉を変え、誰もが同じことを言いたいのだという気がしてならない。
    生きるための必要性の奴隷になれと言われ続けてきた。確かに、子どもは必要性を知らない。知らずにその先の話をするのは無理だとわかる。必要性を叩き込まれ、僅かな実感、人との関わりの中での気づきを得て、何かの答えを探す自立した思考を持つ。答えを導き出すことではなく、そこへ向かって考えることが目的になる。
    私は、プラグマティズムに傾倒して、今を幸せにするためのツールとして使っている。
    170613

  • 非常に分かりやすかった。哲学とはそもそもなにかについて初学者にも分かりやすく解説されている。特に印象に残った哲学者は、ハイデガーやヘーゲルに代表される近代哲学。この本を読了した後、余裕があれば自力で哲学書に挑戦してみようと思った。

  • タイトルに惹かれて随分と前に買ったものの
    5つくらい読んで断念してた本。

    それから数年。
    休みの日にちまちま読み進めてやっと読了。

    時代背景とともに哲学的思考を辿れて
    大まかすぎる程度には流れがわかった。

    再読して理解を深めたい。


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著者プロフィール

哲学者。1986年北海道生まれ。早稲田大学文学研究科修士課程修了(人文科学専攻)。古代から現代にかけての哲学の歴史・思想・著作を紹介するウェブサイト「Philosophy Guides」主宰。哲学者、竹田青嗣早稲田大学教授に師事し、デビュー作『読まずに死ねない哲学名著50冊』(フォレスト出版)が異例のベストセラーとなり、今、各メディアにて大注目の若き哲学者。

「2017年 『自分で考える練習 毎日の悩みを解決できる「哲学思考」 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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