三国志 7の巻

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 219
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894560550

感想・レビュー・書評

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  • これは本当に奥が深い!多くの視点から多くの人物を楽しめる。特にクローズアップされていたのが裏切りの連続で親殺しも関係なく無法者とされていた呂布の気持ちなど読んでいてよくわかる。池上先生のコミック「覇」にあるような荒々しい呂布とも違い男として時代を駆け抜ける彼の美しさに心震わされ、それに3兄弟の末弟として強さだけが誇張され続けた張飛の繊細さに心配り、そして人を愛する気持ちなどは彼が死ぬ時にすべて読んできた中の思いが一瞬で溢れてきて涙が止まらない!

    先日、北方先生の「黒龍の柩」を読んで山南と土方のお互いの見えない思いについて語ったが、やはりこの三国志も同様であって男性が読むには心を揺さぶるいい作品です。

    史実に沿った作品ではあるが、名前だけでしか知らなかった魏延・馬謖・姜維・王平・許褚・張遼・韓当・馬超などもっともっと知りたいと思える人物が本当にいた。話の中で作られた人物が何人も出てくるが、彼らがしっかりとサポートして史実上の人物をどんどんクローズアップさせていく。

    頭の中で多くのシーンがフィルムとなって映し出されたが一番は呂布の愛馬である赤兎馬が死に掛けた時に劉備の配下であった成玄固に赤兎馬の命を託すシーンなど今でも僕の勝手な映像として頭の中に残っている。

    元々は呂布の配下であった張遼。その後は曹操の勇将として知られるが、呂布軍の伝統を貫き闘志無敵の騎馬隊を率いる姿も忘れられない。やはり何度も言うが北方先生の作品を読むのはすべての先生の作品を読んだ一番最後が妥当だと思う。本当の漢達を読ませてくれます!

  • 何年かぶりの北方三国志。7巻以降が滞っていた。

    『三国志〈6の巻〉陣車の星』のレビュー 北方謙三 (ヴァッホイさん) - ブクログ
    https://booklog.jp/users/vahhoi/archives/1/4894560542

    本巻では赤壁から天下三分の計。天下三分といっても、特に諸葛亮が進言しているシーンは(今のところ)なく、ごく当たり前の流れになっている。
    赤壁の戦いで大活躍なのは周瑜。命を削るほど考え抜いた、でも賭けの作戦。老将黄蓋や張昭だけでなく陸遜も活躍している。
    龐統も出てきたけどわりと普通(笑)で良い。司馬懿も頭角を表し始めている。曹植とは合わないと判断する曹操。で、曹丕とどう噛み合っていくのかが楽しみ。
    斬新で、でも現実的?な北方ワールド。続きが楽しみですね。

  • 赤壁の戦いとその後。最初からだったけれど、石岐がいい味を出している。
    作者、曹操と許楮好きだよね。あと張飛。

  • 相変わらず冷静に話が続いていきます。
    三国志世界の理解は深まるけど、物語としてはどうなんだろうという気がしないでもない。
    なので、袁術の娘の登場がすごく気になります。この先どうなる?

  • 読了。赤壁の戦いに敗れた曹操。長江を押さえにかかる周兪は病に。孔明の戦略戦術が実を結びつつある劉備。天下は二分か?あるいは三分か?

  • ついに赤壁! 若い軍師祭な巻だった。曹操、関羽が老いを自覚し始める。孫権が空気なのが気になる……。

  • 赤壁の戦い、三国志で一番の見せ場ですね。
    本当に風向きが変わるのか、周瑜と一緒にやきもきしながら読み進む臨場感が心地よい。
    孔明が加わって雰囲気が変わってきた劉備軍、少し頼もしくなってきた感が。

  • 面白くなってきた…!
    劉備軍強くなったなあ…孔明孔明

  • もうどの巻にどんな内容が書かれたかわからないから
    コメントしずらいんだけど・・・

    でも本当に好きです!!
    歴史の流れは大きく、抗いがたい気がするけれど
    しかしそれは人が作っていくものなんだなぁ。

    登場人物が素敵です。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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