- Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894562660
感想・レビュー・書評
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『人は誰でも『固有の淋しさ』を抱えて生きている。君一人だけの問題じゃ決して無いんだ……
だから、その淋しさをどうこうする必要はない。生涯そっと抱えて生きて行けば良いんだよ。』
名探偵弥生原公彦シリーズ第2段はちょうどいい長さで面白かった。
それにしても、事件が起こるまでの100ページは必要なのかなぁ。
まぁ、『悪霊館の殺人』は事件が起こるまでに250ページを要したから短くはなってるけど。
横溝正史リスペクトは健在。素敵な謎解きと、お約束の…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
角川映画のテーマパーク「ハルキパーク」完成披露のレセプションイベントで発生した難事件を弥生原公彦が解決していきます。
手掛かりの提示はフェアですし、空中密室や四十密室は良く出来ていると思いましたが、某作家の代表作と同じトリックを流用しているので少々残念な気持ちになりました。
また、著者の角川映画愛を表したい気持ちは解りますが、「角川映画は日本映画史上最強のエンターテインメント映画!」はヨイショしているようにしか思えないですし、『本陣殺人事件』や『犬神家の一族』の重大なネタバレが含まれており不誠実な印象を受けました。 -
既存作品に寄りかかった物語は卑怯で好きではないけれど、作中の「ハルキ・ワールド」を一瞬でも面白そうと思ってしまったので負けました。
実現したらあっという間に倒産→廃墟化→心霊スポットだろうなあ。
いまさら野生の証明もないだろう。 -
作者が神戸市出身の現役高校教師で、登場人物の探偵が大倉山というので興味を惹かれた。
物語としてはトリックがふんだんに盛り込まれているが、推理小説をよく読んでいる人は判ってしまう部分もある。
長編で手が込んでいる割には「やられた」という感覚は残らない。 -
2009.6.16