果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894563698

感想・レビュー・書評

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  • 名作かもしれんけど難しい…
    ストーリーが壮大過ぎて、理解出来なかった部分多々あり^^;
    「現在過去未来〜あの人に逢ったなら〜…」って、歌がずっと前にあったなとか思いながら…
    地上でやってる事を空の上から、虫メガネで覗いてて、その覗いてるのを更に上から虫メガネ覗いて、更にそれを上から…っていう無限ループのような…
    どうせ私なんか、最底辺ですよ!高意識体さん(神様か?)頑張って、現在過去未来を管理しといて。管理社会とかイヤやのに、更にその上のレベルで管理されてると考えると…何だかなぁ〜
    自分の未来なんかぜったい見たくない!
    …でも過去に戻りたいと思った事は何度もあるという…(ーー;)
    「時間」「命」「宇宙」などをテーマに壮大なスケールで書き上げた名作をこんな感じで感想書いてもええの?と思いながら書いてしまいました m(_ _)m
    PS
    この世界は、「日本沈没」の世界でもあるんやな。この世界観は、「日本沈没 第二部」の方が分かりやすい。これの何世紀後の話しが少し出でくる。宗教団体に化した日本人も…

  •  N大学理論物理研究所助手の野々村は、
     ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。
     それは永遠に砂の落ち続ける、砂時計だった。

     彼らは知る由もなかった。
     その背後で十億年もの、時空を超えた壮大な戦いが展開されていようとは――



    という、SFの巨匠小松左京によるワイドスクリーンバロック。

    4次元的に閉じられた砂時計の謎を追って、それが出土した古墳へ向かうあたりはSFらしいわくわくがあって先を楽しみに読めたのですが
    中盤から後半は舞台があまりにも飛躍してしまって、追いつくのが大変です。
    あちこちに飛躍するわりに、各エピソードはあまり掘り下げられないので
    どうしても物語が発散してしまっているような印象。

    超未来人と、神のような上位階梯の存在たちとの争いは、
    古典を読むにあたって避けがたい読みづらさもあって、
    ぼーっと読んでいると良くわからなくなってしまいます。

    しかし、序盤にあるエピローグ(その2)と最後のエピローグ(その1)を読むためだけに他の章すべてを読む価値は十分あります。
    エピローグの物哀しさや、壮大な物語に対する小さな結末、な感じはとても好きです。

     ――――あなたたちすらこえるものとはなにか?
     ――――超意識の意味は?
     ――――進化管理の意味は?

  • 名作らしいのだが、合わなかった。
    あまり面白いと感じなかった。古いから?
    時間移動が…何だろうあまり効果的でないというか…
    50年以上前に書かれた本なので30年前くらいまでなら、まだ読めたかもしれない。
    いまは、ありふれた時間移動の概念が昔はワクワクしたかもしれないけれど…

  • 初左京。かなり期待してたんだが…(^^; 決してつまらなくはなかったんだけど、なんか違った…。筒井康隆っぽさを少し感じた。星三つ。

  • 時間移動をテーマにしたSF。いきなり話しが終わってしまい、しかもエピソード2が先にきているという変な構成である。最初のドキドキハラハラから、徐々に、なんだろうなーという話し になるが、最後は締めてくれるので、印象良く読み終えることができた。

  • 小松左京さんのベスト、いや日本SF小説のベスト3とまで、高い評価の作品と知り手に取りました。
    淡々とミステリー仕立てで始まる序盤から、ジェットコースターのような時空を飛び回るエピソードへと大きな転調が目を引きます。
    タイムとラベルと平行世界を同時に描いているのも、当時としては画期的ではないでしょうか。
    本当に昭和40年の作品というのが驚かされます。
    それでも、序盤の佐世子の艶っぽいシーン(大事なシーンなのですが)など、小松氏の大好きな通俗小説風な場面もありますね。
    終盤、急ぎすぎで、付いていけないところもありました。
    他の方の感想を見て、重要な親子関係を逆に捉えていたミスに気がついたくらいですw

  • 宇宙自体に意識があり、進化すなわち生存自体が効率化という管理を要請する。叛逆すらも進化の中で試みられて生まれた火花なのだ、という壮大な話。
    なぜ管理するのかという問いには答えがない。なぜ生きているのかという問いそのものだからだろう。

  • 第二階梯、超生命あたりが、クラークの「幼年期の終わり」にテーマによく似ている。虎よ虎よは読んだことない。
    時空の交錯は、あっちに飛びこっちに飛び、スケールは凄いけれども構成というか繋がりが分からなくなった。
    章が変わるたびに目線が変わるので、松浦って誰だっけ?アイっていい奴?悪い奴?思念体の教授の伏線は回収された?選抜されたもう一群の行く末と影響は??
    などなど、しっかり読み込んでないので大筋しか掴めず、上のような疑問だらけになってしまった。

    日本沈没の数百年後?の日本人が一瞬出てきた。

  • この壮大さは『星を継ぐもの』に匹敵するのでは?!。並行世界、時間旅行。だけでなく、SFと聞いて思い浮かぶほぼすべての要素がこの一冊に詰まってるんじゃなかろうか。とにかくスケールの大きくて面白く読んだ。でもなんとなく、SF入門として勧められる本ではなく、一通りのパターンに慣れて(?)いるSFマニア向けなんではないかな(笑)という気がする一冊でした。「学問全体が魔法に近づいてくる」と言う台詞は落合陽一『魔法の世紀』を思い出した。史実に基づく小ネタにも驚かされ、つくづく知らないことが沢山あるなと思った次第です。

  • 予想以上の壮大さに疲労。

著者プロフィール

昭和6年(1931年)大阪生まれ。旧制神戸一中、三校、京大イタリア文学卒業。経済誌『アトム』記者、ラジオ大阪「いとしこいしの新聞展望」台本書きなどをしながら、1961年〈SFマガジン〉主催の第一回空想科学小説コンテストで「地には平和」が選外努力賞受賞。以後SF作家となり、1973年発表の『日本沈没』は空前のベストセラーとなる。70年万博など幅広く活躍。

「2019年 『小松左京全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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