金子みすゞ童謡集 (ハルキ文庫 か 3-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894563865

作品紹介・あらすじ

「見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ」(「星とたんぽぽ」)。大正末期、彗星のごとく登場し、悲運の果てに若くして命を絶った天才童謡詩人・金子みすヾ。彼女は子どもたちの無垢な世界や、自然や宇宙の成り立ちをやさしい詩の言葉に託し、大切な心のありかを歌った。いま、歴史の闇に散逸した幻の名詩が再び発掘者の手でテーマ別に編まれた。殺伐たる時代の中で、もう一度目に見えぬ「やさしさ」や「心」を見つめ直すために。

感想・レビュー・書評

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  • <見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ>(「星とたんぽぽ」)。
    大正末期、彗星のごとく登場し、悲運の果てに若くして命を断った天才童謡詩人・金子みすヾ。
    彼女は子供たちの無垢な世界や、自然や宇宙の成り立ちをやさしい詩の言葉に託し、大切な心のありかを歌った。
    いま、歴史の闇に散逸した幻の名詩が再び発掘者の手でテーマ別に編まれた。
    殺伐たる時代の中で、もう一度目に見えぬ「やさしさ」や「心」を見つめ直すために。

    東北の震災の際、ACのコマーシャルで代表作「私と小鳥と鈴と」の朗読が話題になった。
    代表作「私と小鳥と鈴と」は、多様性や自分らしさを朗らかに肯定する内容だが、それ以外の作品は子供心のままに生き物や自然を慈しむ無垢な優しさや寂しさを込められた作品が多く、心洗われる詩集。

  • 金子みすゞさんといえば、テレビコマーシャルなどの影響で、何編か知り、いくつか心に残っています

    私と小鳥と鈴と

    かつて、知った時に、思いました
    みんなと同じじゃなくて、いいんだ

    「なれないものに憧れて苦しむより、気持ちよく自分自身でいた方がいいもの」

    ぼくの好きな漫画の登場人物の台詞です
    そうできたら、いいな、と思っていました

    でも、ずっと、それなのに、息苦しかった
    どんどん息苦しさは増しました

    今は、

    みんなちがって、みんないい。

    なんて、かけらも思えない

    理解されない違いを抱えて苦しむのに疲れました

  • 金子みすゞ展を観るにあたって購入。的を射た分かりやすい表現で感覚的に理解できるからこそ、現代人にも受け入れられているのだろう。一度は埋もれかけていた彼女の詩。出会えてよかったと思うと同時に、文学史上で本当に埋もれてしまった素晴らしい作家がたくさんいるのだろうと思うと悲しくもなったり。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「的を射た分かりやすい表現」
      切り返しと言うのか、「?」や「!」が、子どもの目で見たような、驚きに満ちていますよね。
      私が初めて読んだ時、最...
      「的を射た分かりやすい表現」
      切り返しと言うのか、「?」や「!」が、子どもの目で見たような、驚きに満ちていますよね。
      私が初めて読んだ時、最近の方かと思ってしまいましたヨ。。。
      2013/01/04
  • 言葉遣いがとても優しく、良い意味で独特でした。
    どんな意味かと考えると、案外とても深い意味の詩が沢山ありました。

  • 「私と小鳥と鈴と」の“みんなちがって、みんないい”、このフレーズに触れた途端に何とも言えない安心感と優しさに包まれる。みすゞさんのお人柄そのものなのだろう。
    他人に追いつかない劣等感に苛まれていた学生時代の生き方が、この詩に出会って随分楽になった。「林檎畑」も好きだし、ここ最近は「ながい夢」が心に沁みる。
    宝物のような一冊。

  • 童謡集
    童謡詩人なだけあって優しい言葉遣いだと思った。しかしその言葉の中にもどこか哀愁が漂う。それは金子みすゞ自身が体験した悲しい別れや出来事があったからでは無いだろうか。
    特に印象に残ったのは「花屋の爺さん」と「わらい」

    小学生の頃、授業で教えられた為名前だけは知っていたもののそれ以降読むことはなかった。ただ漠然と優しい詩なんだろうと思っていたが、この本を読んで印象が変わった。少しだけ金子みすゞの世界観がわかったような気がする。
    まだ多くの詩集を読んだことがない為、あまり良し悪しが分からない。なので星3

  • 一番好きな詩集

  • 大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した童謡詩人 金子みすゞの選集。生前に残された約500編の詩から約100編が選ばれています。手軽にみすゞの詩に触れられるというのは素晴らしいと思います。色々な物事に対しての視点が面白いです。それだけ感性が豊かだったのだと思います。何度読んでも新しい気付きがあります。日本人による詩なので、読んだ時のリズム感がしっくりくる。なお、某CMで有名になった「こだま」は未収録。

  • 【真ん丸の月の出る夜一人きり、悲しい御本を読んでたの、寂しい気持ちで読んでたの】

    金子みすず、小学生の時ぶりに読んだけれど、とてもよかった。詩を読むと言うことが実に素晴らしいことだと再発見できた。全集が欲しいくらいだ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「全集が欲しいくらいだ。」
      私も欲しいな、、、でも、手軽に持ち出せるパーパーバック(文庫・新書)の方が似合ってるような気がする。
      100...
      「全集が欲しいくらいだ。」
      私も欲しいな、、、でも、手軽に持ち出せるパーパーバック(文庫・新書)の方が似合ってるような気がする。
      100年以上の前の人なのに、全然古くない。。。
      2014/06/12
  • 私の宝物の言葉たちです。
    金子みすずさんのような優しい視点で世界を見ることができたら、どれだけ世界が美しく見えるだろうと思うのです。

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著者プロフィール


山口県生まれの童謡詩人(1903~1930)


「2018年 『混声合唱組曲 みんなを好きに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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