時空の旅人 前編: とらえられたスクールバス (ハルキ文庫 ま 4-2)
- 角川春樹事務所 (1999年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894564879
感想・レビュー・書評
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日本を代表するSF作家眉村卓が1981~83年に発表した「とらわれたスクールバス」を、1986年にアニメ化する際に改題して再発行した作品。サイトに掲載されている写真は「ハルキ文庫」から発行された書籍だが、私が今手元にあるのは1980年代に角川文庫から発行された、萩尾望都がキャラクターデザインした表紙である。奥付を見ると「昭和61年発行」という懐かしい日付が。そう、この本はあの悪名高い「消費税」というのが存在しなかった時代に私が購入した本なのだ~…などと感興に浸っている場合じゃないなw
物語は22世紀からやってきたという少年が、主人公たちが通う学校のスクールバスにあやしげな装置を取り付け、これを操作するところからはじまる。彼はあることで当局から追われており、戦国時代に逃れるのだという。たまたまバスに乗り合わせていた生徒たちは少年の不遜な物言いに反発を覚えるが、彼と一緒に現代→戦時中→昭和15年→幕末と時間旅行をするうちに、奇妙な連帯感が目覚める。上巻に出てくる時代は、現代でいえば「空気を読まない人間は仲間はずれにするぞ」という雰囲気が強かった時代だが、これは少年が過去に逃げようとする原因である。さて、その理由とは?昭和15年からの時間旅行は、「危険思想の持ち主」として当局から指弾されていた社会学者が、彼らの指南役として加わる。彼らの時間旅行の行方はいかに?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
SFファンタジーが読みたいならおすすめ。
どきどきな展開も時空移動もかなりツボでした! -
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