- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894565067
感想・レビュー・書評
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バイト先が同じとはいえ、ほとんど面識のない若者7人が、バイト先でもらったバレエのチケットで『白鳥の湖』を見たということで意気投合し、旅行にでかける。
旅先の湖で白鳥の中に一羽だけ黒鳥がいたことで、『白鳥の湖』とオーバーラップしてメンバーは盛り上がるが、黒鳥は弱っており、死んでしまう。黒鳥の死により盛り下がったまま旅行は終了し、もう二度とそのメンバーで集まることもなかった。
…という青春の1ページとメンバーの女性の失踪事件が何年もたったあとに1つになって、色々な謎が解明される。
失踪した女性はどこに消えたのか。
いるはずのない黒鳥があの湖にいたのは何故か。
謎ときや登場人物の行動に不自然なところがあるわけじゃないのに、なんだか読んだあと、スッキリしないのはなんでだろ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
山田正紀『ブラックスワン』ハルキ文庫。
叙述トリック物のミステリー小説。余り得意ではない分野。山田正紀のミステリーなら『女囮捜査官』『人喰いの時代』が好み。
18年前に行方不明になった橋淵亜矢子が白昼テニスグラブで焼死体で発見される。一体、亜矢子に何があったのか…18年前に瓢湖でブラックスワンを見た学生仲間の手記から行方不明になった理由が少しずつ明らかになっていく。そして… -
【糸鋸パズルをなぞっていくような複雑な快楽】
ミステリと呼ぶにはあまりにもエモーショナルで、起こったことよりも思ったことを中心に進んでいく。退屈といえば退屈だし、緩やかといえば緩やか。
雨の日の憂鬱な午後にぴったりな一冊。
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3
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入れ替わりにはすぐ、気がついた。 時刻表トリックはいまいちピンとこず、警察の緊張感もないし18年前の台詞とかよく覚えてるわ、事故死が何らか絡む事もなく「ブラックスワン」の連呼。 何か読むのに時間がかかって疲れた。
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スゴイ!!
完全に引き込まれたー -
シンプルなトリックのはずなのに、若干ややこしい。
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多少不自然と感じる箇所はありますが、真相の意外性は相当なもの。意表をつかれました。武井の手記に、「え?」と思い、その後に明かされていく事実によって、徐々に真相が理解できていきました。アリバイ工作の理由に納得。7人を結びつけた「白鳥の湖」がモチーフとしてうまく真相に活かされていますし、伏線の回収も鮮やか。
不自然と感じたのは、中野がブラックスワンを○○したことと、新大阪のホテルからの電話の件です。そこまでやるかなと思います。