- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894569706
作品紹介・あらすじ
英雄は去り行く。劉備の遺志を受け継いだ諸葛亮は、疲弊した蜀の国力を一年で回復させた。蜀に残された道を進むべく、孔明は、自ら豪族たちの蔓延る南中の平定を目指す。一方、大軍を率いて呉に大敗した魏帝曹丕は、周囲の反対を押し切り、再び広陵への親征を強行する。だが、度重なる敗戦は彼の身体をも蝕んでいく。魏の侵攻を悉く退け、さらなる飛躍の機を伺う陸遜。孔明の乾坤一擲の北伐策に、その武勇を賭ける趙雲。遺された志に光は射すのか。北方「三国志」慟哭の第十二巻。
感想・レビュー・書評
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孔明の南征は思いの外あっさりと済んだ。
武将たちは死に際まで潔く。病気でも戦でも何しろ潔い。
寂しくもあるが、納得しながら死に向かっていく。それを見送る側も、不要な言葉はかけないのだ。最後の武将、趙雲も病に倒れる。
あと1巻を残すところ。
少し名残惜しくもあるが、残る武将もなく、あとは国がどうなるかなど、山河を駆けた過去に比べると些少事に思えてしまう。 -
劉備が墜ち、趙雲墜つ。群雄割拠の時代から残る武将は孔明・魏円・司馬懿・孫権・陸遜のみか。次はいよいよ最終巻。
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はぁ…
孔明殿も魅力的なんだが…
趙雲までもが…
はぁ… -
南征に向かう諸葛亮。
孟獲との戦を含めた一連のやり取りが興味深い。
蜀の話が大部分を占めている。
「出師の表」「泣いて馬謖を切る」
そして趙雲も亡くなる。 -
そして趙雲も死す。
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
諸葛亮が天才であることとそれでも埋められない国力の差というもの実感する話だった。
特に第一次北伐は他の作品でもあと少しで成功したと書かれているが、北方三国志では本当にあと一歩だったと印象が強く残った。
一方で魏は曹丕に死が早すぎるといった印象だ曹丕が長命していれば諸葛亮の北伐はもっと苦労していたかもしれないといった感じだ。自らの矜持のために命を削ってしまったな。
呉は相変わらず引きこもっているなと言った印象だ。漢の再興が国是である蜀と天下統一が現実的に可能な魏と異なり、領土を拡張する強い理由がないためだろうか。それが孫権と陸遜の対立とまではいかないが考え方の違いを生み、後々の事件に繋がるのだろうと思うと色々と思うことがある。