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- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784895013987
作品紹介・あらすじ
本書の中心は、鳥類学者でありベルリン動物園の長年にわたる指導者であったオスカル・ハインロートと、世界的に有名な動物行動学者でありノーベル賞受賞者であるコンラート・ローレンツとの間で交わされた往復書簡集である。1930年から1940年にかけての173通の手紙は、彼らが動物行動学の萌芽期の問題点がどこにあったかをよく描き出しており、原資料としてきわめて重要である。
感想・レビュー・書評
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絶版ハードカバー。図書館より借りて読了。かつてはちくま文庫でも出版されていたけれどそちらも絶版の模様。近所の図書館には良好な状態で常にあるので数年に1度上下巻ともに借り直して読み返している。動物行動学の師弟の往復書簡で、弟子にあたるローレンツが師匠へ主に鳥の生態の観察結果について報告や質問する手紙が中心となっている。この報告にいろいろなユーモアがちりばめられている。あくまで師を尊敬しつつ、学術的に貴重な発見もしつつ、こんなに面白い手紙がかけるとは、さぞかし受け取る師匠(ハインロート)も楽しみだったことだろう。対象の期間が長い(1930年~1940年)こともあって人間側にもいろいろなことが起こったことも伺える。訳文もとても読みやすく、翻訳者はさぞかし苦労されたのではと思う。図書館などで見かけたら一度手にとってみてほしい良本。
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