館山緑「ONE―輝く季節へ」シリーズの第3弾。今回は盲目の高校3年生・川名みさき(かわな・みさき)先輩がヒロインです。
ある日、高校の屋上で夕焼けを見ていた折原浩平に、3年生のみさき先輩が声をかけます。そのときから2人の交流が始まります。
浩平のことを優しく見守るみさき先輩との時間が、彼にとってますます大切なものになっていきますが、そんな彼の存在感がしだいに希薄になっていきます。同居する叔母の由紀子からも存在を忘れられ、この世界に居場所をもたなくなっていく浩平ですが、そんな彼の存在を、みさき先輩は丸ごと受け入れようとします。
そして1年後、みさき先輩の信頼に答えて、浩平は彼女のもとにふたたび帰ってきます。
シリーズ中で一番気に入っている巻です。