あなたは僕を愛していない (ルナノベルズ)

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著者 : 華藤えれな
制作 : 小山田 あみ 
  • ムービック (2011年8月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896017953

あなたは僕を愛していない (ルナノベルズ)の感想・レビュー・書評

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  • 「シナプス」の海棠先生が受ということに意表をつかれました…絵師さんも佐々木センセじゃなくて小山田センセになっていたのは、出版社も違うせいなのかな?

    交通事故で生死を彷徨った海棠が、もう一度会いたいと神に祈ったのは金髪碧眼の天才脳外科医ミハイル。忘れようとして忘れられなかった男に会うためにベルリンに来て、彼にはマリオンという大切な人がいることを知ります。
    それでも、海棠は献身的というか健気というか、その場に留まりミハイルとマリオンのために身も心も尽くそうとします。
    海棠は女々しい感じがなくて、男としての矜持をしっかり持ち合わせているのがいいです。マリオンじゃないけど、ピエタのマリア様みたいなイメージがあります。
    くせものはミハイルでしたね。ツンデレというか、ゆがんでるというか、素直じゃない。本音がまったく見えない男を最後まで貫いています。なので、マリオンのノートに海棠が気づかなかったら、すごいすれ違いラブのバドエンになってたに違いない…
    ミハイルは金髪碧眼、天才脳外科医の見掛け倒しですが、ダメダメなところがわかったら、かえって愛しくなっちゃうキャラです。

    そして、そんな彼のバックグラウンドを支える作者さまの凄腕な描写力!ベルリン、東欧の情景描写や、歴史的背景を単なる観光案内的説明に終わらせず、ミハイルやマリオンなど登場人物の生き様にしっかり重ね合わせているところは心を鷲づかみにさせられます。華籐センセは、そういうところがすごい。ハンパな文芸作品読むよりずっと心に響くものがあるし、作品としてのレベルも高いと思います。

    でも、作中クスッと笑わせてくれるところがあるのもステキです。
    忘れろと言いつつミハイルが心のモヤモヤをマリオンに話してたのが、まさか「忘れること」で記録されているとは恥ずかしすぎ。小山田センセと同じところでツボった。
    「エゴイストMの憂鬱」はサービス満点なSSで、ミハイル視点のとても残念な攻様の煩悩がかわいすぎです。
    特典SSも、やっぱりミハイルのいじわるが残念で笑いました。泣いちゃうなんて、海棠どこまでいじらしいのか…

  • 電子書籍。ドイツ人医師・ミハエル×日本人医師・一臣。どちらも自分の気持ちを曝け出せない不器用さんなのに一途で一途で… おかげで最後までジリジリさせて頂きました。最後、マリオンの「忘れることのノート」で、こういうのは弱いんだと思いつつ案の定ウルッとさせられてしまいました。ミハエル視点のSSもあり。

  • 泣きました。

  • あらすじというか表題にそそられて購入したんだけれど、これ!良かったわ~! スピンは読んでいないんだけれど、是非読みたいと思ってます。 恋愛的というか再会の時の攻はなんて酷いやつなんだ~! マリオンはいったいどうなんだ~!と色々ともやもやしながら読んだんだけれど、泣けたね! と言っても主人公の二人じゃなくってマリオンの”忘れることのノート”にですけれど、 最初の別れの理由からすべて載っていてなんかとっても切なかったです。

  • 素晴らしかった。ミハイル(攻)がずぅっと一臣に冷たくてモブ6人に「犯されろ」なんて言うし…でもすんでのところで止めたから、ああ、やっぱり両想いじゃんとホッとしたけど一臣は全くネガティブ健気で…。マリオンの可愛い会話に癒されて、彼の「忘れることのノート」に号泣。一臣に自分が死んだらクマのリュックをもらってと言っていたのにはこんな深い意味が込められていたのだと素直に感動。後書きの担当さんの反応の記述がかなり笑えました。ペーパーはミハイルの斜め上を行く甘々なエピでほっこり。こちらも小山田さんイラ。素敵です。

  • あらすじを読んで、始まりからあまりにも切ない内容だったので、最後まで読めるかな~と心配だったけれど、途中から涙無しでは読めない内容に、一気に読み終わった。
    お互いがどれだけ求め合っていても、その心を隠して身体だけの関係を続けなければならない辛さと、身体を繋げているときだけがお互いを独占できる切なさ。
    そんな関係を強いなければならない二人の間に、余命いくばくかの愛らしい存在が氷の心を溶かし、霧を晴らしてくれる。
    登場人物の誰もが優しく、美しい心で医療という現場で闘っている。
    日本は島国だから、内紛も民族間の争いも身近には感じられないことだけれど、自分の国を失い、これまで絶対とされてきた指針を180度変えられ、同じ国の人間同士が戦い殺し合う、そういう世界に生きてきた人が、どれほどの深い平和を願うのか、そんな人たちを研修生だった頃から主人公一臣の笑顔が支えてきたんだろうなと思う。
    心の中にどんな傷があろうと、人を大切に想い信じる掛け値なしの一臣の笑顔は、故郷を戦火で焼かれ、家族を亡くし、国を無くした登場人物たちにとっては眩しいほどの平和に満ちていたのかもしれない。
    結末に向かうまでの流れは、本当に涙無しでは読めなかったけれど、最高のエンドになったんじゃないかな。

  • いや……私、ハードなBLは苦手なんですけど、腐友に押し付けられて、読みました。
    かなりエッチな描写もあって、「これは大阪府じゃ発禁になるかも」と思いながら読んでいました。

    でも、ストーリーは切なくて、読んでいて思わず泣いてしまいました。
    すっごく胸に迫ってくるものがあるっていうか。
    ビターテイストな、大人の恋でした。

  • 「シナプスの柩」で登場した海堂のお話。
    いつも笑顔で周囲から好かれる海堂と周りは気にせず我が道を行く無愛想なミハイル。最初はなんて対照的な二人だろう、と思ったけれど海堂の言うとおり、二人は"似ていた"んですね。それがとても切なくなりました。

    最初から最後までどきどき、というかどうなってしまうのだろうと心配させられましたがマリオンが愛のキューピットとなってくれたおかげで救われました。最後の「忘れることのノート」には号泣。
    マリオンの言葉は一つ一つがあたたかく、読んでいるこっちまでほっとさせてくれる、すごい人物でした。

    途中からでてくるオスカーも素敵。この本は"優しい"人で溢れていますね。


    番外編のミハイルの可愛さ(大人気なさ)ににやにや。二人が幸せそうでよかったです。

  • 天才脳外科医だった海堂は事故により右手を損傷してもう以前の様な手術が出来なくなってしまった。そんな時昔愛した男のいるベルリンの病院へサバティカル休暇を取って再び向かえる事になり。
    病院で再会したミハイルは相変わらず冷めていて「使えない医師など、ただのゴミだ」と言い放つ。
    ショックでその場を離れた海堂が偶然出くわしたのは複数の男に喜んで嬲られている美しい少年。
    彼がミハイルの大切にしている異母弟、マリオンだった。
    マリオンは脳に重い障害があり手術不可能で余命も僅か。そんなマリオンが一目で美しく優しい海堂を気に入って天使さん、と呼び懐いてくる。
    非情な迄のミハイルの態度に心痛めながらもマリオンとミハイルを守る為に身体を張る海堂が痛々しかった。
    その日の出来事を忘れてしまうので忘れたくない事を書いておくマリオンのノートの文章がたどたどしくけれど胸を打ちます。
    最後の力を振り絞ってモザイクを完成させたマリオンが残していったノートのお陰で二人は幸せを掴めたのですね。
    読み終わったら無意識に涙が零れてしまいました。
    愛は人を感動させますね☆〜
    華藤先生はウイーンへ留学経験があるんですね。
    海外に住んだ事のある方の文章にはあちらの香りが文中に漂っている気がします。それは自然と。

  • 『シナプスの柩』の海堂の話ということで楽しみに発売を待ってた作品、シナプス並に泣かされた。一臣(海堂)は笑顔で、ミハイルは無表情で、それぞれに本当の心を隠してしまうため二人の先が見えてこなくてもどかしい。まさに読み手も霧の中。そしてそれはラスト間際まで引っ張られエンドの行方に不安を感じ始めたところで開かれるマリオンのノートに滂沱の涙。見事に霧を晴らしてくれたマリオン。脇キャラだけどとても重要なキャラ。二人の関係を止めたのも再び動かしたのもマリオンだから。純粋無垢なマリオンこそ天使。とても愛しい存在でした。彼の言う『トクトクトクは安心の音』が心に温かく響いた。後日談では心の狭いミハイルが可愛く思えてくるwペーパーのミハエルは…大人気ないったら!(笑)

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