紫の履歴書 新装版

著者 :
  • 水書坊
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896450088

感想・レビュー・書評

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  • 美輪さんの三十三歳までの半生について書かれたエッセイ。波瀾万丈でした。
    終盤まで辛く苦しい事がわりと多いのですが、ここでは終わらない!みたいな意思の強さが眩しいです。
    周りの人へ真摯に接してらっしゃるのも素敵。男性を翻弄する手練手管も凄かったですが。。
    美輪さんは講演会へも行きましたし、『黒蜥蜴』の舞台を観たことは一生の思い出です。美しかったです。
    わたしも生きている限りは一生懸命生きよう、と襟を正しました。。

  • 生まれながらに芸術的センスを身に付け、美しさに恵まれている美輪さん。
    さぞや、昭和初期の時代を生きていくのは、好奇の目にさらされ苦悩の日々であったことでしょう。

    「マトモ」ってなんでしょうかね?
    この本を読んでいて私が強烈に感じたこと。

    「マトモ」のバロメーターを他人にあてがって自身を満足させている輩。

    美輪さん強いです。

  • 美輪さんの書く文章どれも素敵で、エピソードも素敵で、特にたくさんの恋人との毎日。

    一度の人生こんなに恋多きの人間になってみたい、1人との永い愛派だけど、これ読むといろんな人といろんな形の恋を味わってみたいと心から思います。
    美輪さんがさらに好きになりました❤︎
    30代以降の話もまただしてほしいな

  • 1968年刊行、美輪明宏氏(当時は丸山明宏氏)初の著書を、1992年に再再単行本化したもの。
    何しろ、美輪様が、まだ33歳の時の著書なので、まだ文章が若い、というか、自叙伝なのに、途中所々で詩になったりする、という、ちょっと不思議な構成です。

    一人の美少年が、美しく成長し!歌手として俳優として成功するまでを描いた、サクセス・ストーリーではありますが、生まれた時代が時代なので、複雑な家庭環境から、長崎での原爆体験、という幼少期のエピソードがあまりにもビターな味わいなので、初っ端から、かなりシリアスな雰囲気にさせられます。
    戦後の物語も、長崎時代こそ、まあまあ複雑な家庭環境の物語で、男性同士のラブロマンスが描かれる割と明るいエピソードではあるものの、本格的に歌手を目指して上京してからは、様子が一変。壮絶な苦労エピソードと、驚異のモテエピソード(男性からです)に、圧倒され続けます。
    その後は歌手として売れたり落ち目になったり、また売れたり、というエピソードですが、その間も男性からのモテエピソードは、止まらず。
    それでも、単なる自慢話にならないのは、とても不思議。
    これは、その後の美輪様の活動と、感動的な歌唱を知っているからこそでしょうか。

  • 著者の哲学と美学、そして詩が散りばめられた半生記。
    壮絶な人生でありながら、文学作品のような味わいを感じさせるのは著者の美学か。

  • 美輪さまの歴史を知りたかったらまずこれを読むべし。
    ものすごい苦労をされているからこそ、今こうして輝いていらっしゃるのですね。
    美しい蓮は泥の中から咲く。名言です。

  • 子どもの頃の思い出、戦中・戦後、中学、大学。修行、恋の遍歴、仕事、工夫をし次第に売れていく。家族の世話、芸とは、役者とは。

    名前を聞く程度でしたが、きれいな、すごい人だったのだと知りました。

  • 美輪さんの33歳までの人生を綴った本。
    途中詩的な表現もあり、結構すらすら読めます。

    最初の原爆の体験は物凄いですよね。学校の授業で色々な教材を使って勉強しましたが、実際に体験された方の話を聞くと身が震える思いがします。

    そして、実に恋多き人。
    ここまで人を愛せるのは、愛が溢れているからなのだなぁと思いますが、容姿が整いすぎているが故の弊害なんかもあって「きれいな人も大変なんだな」と思わされました。

  • 舞台「黒蜥蜴」を観てからというもの、美輪明宏氏のことが頭を離れない。Youtubeで銀巴里時代のライヴを聴いたり、コンサートの様子を観ると、一つ一つの曲を、ドラマ仕立てに歌っていて、目も耳も釘付けになる。
    本書は30代までの自伝だが、波瀾万丈の人生に驚かされるだけでなく、シンガーソングライターとしての矜恃というか、表現力にも優れており、美しい日本語で当時の心情を語っていることに感動する。
    多くの作家と交流し、愛されて、そして彼らから沢山のことを学んだ美輪さんだから、このような自伝が書けたのだと思う。来月で80歳になられるというが、40代以降の自伝も書いて頂きたい。

  • 2015.1.23金、TSUTAYAエコブックス購入。

    2015.2.8日、読了。

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著者プロフィール

長崎に生まれ、小学校の頃から声楽を習い16歳でプロの歌手としてデビューし、1957年「メケメケ」、1966年「ヨイトマケの唄」が大ヒット。
ファッション革命と美貌で衝撃を与える。
俳優としては、寺山修司の「演劇実験室◎天井棧敷」の「青森県のせむし男」「毛皮のマリー」、三島由紀夫に熱望された「黒蜥蜴」をはじめ、ジャン・コクトー作「双頭の鷲」、デュマ・フィス原作「椿姫」、エディット・ピアフの生涯を描いた「愛の讃歌」など数々の当たり役を持つ。
作家としても、衝撃の自伝「紫の履歴書」(水書房)をはじめ、「人生ノート」(パルコ出版)など数多くのベストセラーがあり、テレビや映画も、宮崎駿監督によるアニメーション映画「もののけ姫」「ハウルの動く城」への声優としての参加、「ありえへん∞世界」(テレビ東京系)にもレギュラー出演中など枚挙にいとまがない。
2012年から四年連続の出場となったNHK「紅白歌合戦」では、「ヨイトマケの唄」や日本語バージョンの「愛の讃歌」で大晦日のお茶の間を圧倒した。

「2021年 『新装版 天声美語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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