原寿雄自撰 デスク日記1963~68 (ジャーナリズム叢書)

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著者 : 小和田次郎
制作 : なし  なし  なし  なし  なし  なし 
  • 弓立社 (2013年5月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896679991

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原寿雄自撰 デスク日記1963~68 (ジャーナリズム叢書)の感想・レビュー・書評

  •  「デスク日記」全5冊は、1965年から69年にかけみすず書房から、著者小和田次郎名で刊行された。
     以来40余年後の自選復刊だが、あの頃の、メディアはこうなっているのか、とワクワク読んだ記憶が改めて蘇り、かつ現代も実は変わっていない、あるいは劣化しているという感じももった。
    時代の証言として、メディアの実情として現在も活き活きと輝きを失っていない力作。もう一度全册を拾い読みしようか。(14/1)


    ●「いまジャーナリストに問う~『デスク日記』復刊記念のつどい」の報告(2013年-06月-25日)美浦克教
     6月23日に東京で、原さんを招いた出版記念のシンポジウム「いまジャーナリストに問う~『デスク日記』復刊記念のつどい」があり、わたしも参加しました。
     (※原さんのことはこのブログでも4年前に「『ジャーナリズムの可能性』を語る会」のリポートを書きました。
    「競争の目的に自覚を失えば『癒着』になる~原寿雄さんを囲む会から」=2009年4月12日
    http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20090412/1239543607)

     復刊記念のつどいには、マスメディアで働く現役記者やOBのほかメディア研究者、表現の自由に力を注ぐ弁護士ら約130人が参加しました。印象に残ったことを書き留めておきます。

     基調講演ではTBS報道特集キャスターの金平茂紀さんが「いまジャーナリストに問う」と題して、マスメディアの劣化の現状を具体的な事例を挙げながら指摘し、原因を分析しました。メディアの「公共」的役割が後退し「営利」最優先になっていること、想像力が劣化して「外部」(メディアの外の人々)とのつながりを喪失していること、歴史が忘却され刹那主義に陥っていること、等々の指摘は、いずれもわたし自身の認識にも思い当たるところがあるものばかりでした。記者教育のシステムについても、メディア内で「サツ回り」と呼ぶ警察回りから始めていることに対し、まず最初に取材相手との「癒着」を覚えてしまうと批判しました。

     ではメディアで働くわたしたちは何から始めたらいいか。金平さんが挙げたのは、ユーモアを持ち笑いのめすこと、メディアの外の人たちとつながり独善主義から脱すること、いいものを褒めて励ますこと、そして「メディアを耕す」ことでした。マスメディアに対しては「マスゴミ」に代表される批判が絶えません。しかし、公共財としての情報は民主主義社会に不可欠であり、その送り手としてのマスメディアの役割と責任は変わることがありません。再生のために、まずは身の回りから、できることから始めていくこと。わたしなりに、メディアを耕す実践を続けたいと思います。

     原さんからの発言は、朝日新聞編集委員の河原理子さん、放送レポート編集長の岩崎貞明さんの聞き手2人との対談の形式でした。河原さんは朝日新聞紙上の企画記事「ジャーナリズム列伝」で原さんを取り上げた連載を2011年に執筆しています。

    f:id:news-worker:20130623153951j:image:right

     やり取りはいずれも、マスメディアで働く上で示唆に富むものでした。途中、岩崎さんから指名をいただき、私も発言させてもらいました。通信社で働く後輩であり、新聞労連の専従役員としても後輩にあたります。職場の現状を少しだけ報告しました。会場の参加者は皆、マスメディアのありようを真摯に考えている人ばかりでした。わたしの報告に対して、原さんからは「全員発言が大事だ。全員が発言していれば、そうおかしいことにはならない」と励ましをいただきました。

     最後に、まとめの一言として原さんが指摘したのは、特ダネや政治報道(政治部)がマスメディアのアキレス腱になってしまう、... 続きを読む

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原寿雄自撰 デスク日記1963~68 (ジャーナリズム叢書)の作品紹介

一線で取材する記者、デスクそしてOB諸兄。ジャーナリズムに関わる、学者、研究者のみなさん。ジャーナリストを目指す若い諸君。そしてマス・メディアに不信感をもつ読者諸氏に送る、老ジャーナリストの古くて、新しいメッセージ。

原寿雄自撰 デスク日記1963~68 (ジャーナリズム叢書)はこんな本です

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