- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896914634
作品紹介・あらすじ
ニヒリズム、神の死、永劫回帰など、誰もがそれが重要だといい、自分もどこかで聞いたことのある言葉を頼りにして、それをなぞっていく、そんな読み方はもう止めるべきだ。ニーチェその人が何と格闘していたのかをわれわれは知らない、われわれはいかにニーチェを知らずして彼を読んできたか-、ニーチェへの旅の出発点はそれを自覚することにある。世界のつるつるした平面に傷をつけ、堅牢に見えた建物の基礎を掘り崩してしまったニーチェ。彼が世界に傷を負わせてしまった、まさにその場所に赴くこと、そうすれば彼はいまなお読まれうる。
感想・レビュー・書評
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私は哲学者ではないけれど、ある程度哲学的に考えることができそうだ、とわかった。
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引用、人が全体、一体、何らかの力、無制約なものを逃れることが、わたしには重要だと思われる。さもないとひとは、それを最高の審級と受け取り、神と命名せざるを得ないであろう。
真理を問題化しなければいけない。真理とはいいものかと問わないといけない。
真理を試みなきゃいけない
信仰とは病気の兆候で、慰めになるものを真とみなすもの。
認識とは解釈 -
著者は早大文学部卒という以外何者かよくわからないが、高校時代よりニーチェに接してきた人らしい。ニーチェのことばが随所に引用されているが、他の本ではあまり見たことがないものが多く新鮮かつ非常に刺激的なことばが並んでいた。主著以外のところからもいろいろ引っ張ってきているのだろうか。”世界のつるつるした平面に傷をつけ、堅牢に見えた建物の基礎を掘り崩してしまったニーチェ”とありますが、ニーチェはそんな危険な印象があります。