まれに見るバカ (新書y 52)

著者 :
  • 洋泉社
3.13
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  • (3)
本棚登録 : 185
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784896916010

感想・レビュー・書評

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  • まれに見るバカの本ではなくて、なんでもかんでもバカと言い切ってしまうバカ批判の本。

    著者は自分のことをバカではないとしているが、著者ものの見方が偏狭でこんな人にはなりたいとは思えないので、むしろバカのほうが幸せで、バカを目指したくなってしまう。という本である。

    著者の主張は、読者にとっては逆効果。
    何のために書いた本なのか?
    自分はバカじゃない、といいたいだけか?
    著者のバカ嫌悪は、ようは同族嫌悪なだけではなかろうか?

  • バカバカとバカを連呼すればいいと思ってるバカの作品。
    この手の本は、著者自身もバカだって認めちゃって、軽く書いて笑い飛ばせばいいと思うけど、バカになりきれていないためか、どうも著者が小難しく書こうとしちゃってるから、どうにも中途半端な作品になっているな。
    多少読んでみたけど、得られるものがないのがはっきりしたので途中で読了。多分最後まで読んでも、後味悪くスッキリしないんだろうな。

  • バカの定義や実態が書かれて
    面白く読むことができた。

  • 経年によって何を言っているのかわからなくなるというクソみたいな本。関西弁に「アホいう奴がアホ」というのがあるが、メディアに露出する人々を次から次へとバカだバカだと書いてどうなるのか。それも(執筆された)2002年ごろの一時的な「時代の雰囲気」的なものに乗っかっているだけで、すでに忘れ去られたような話題が多い。単にその時代の、世論とも言えぬ雰囲気だけに乗り、わかったようなことを言っているだけなのだ。著者はバカというよりゴミ、ミドリムシの糞よりも質の低いクソ野郎であり、一日も早く死んだほうがいい。

  • 10年前に初めて読んで以来、2年に1回くらいのペースで再読。

    読む度に「なで斬り」という言葉を思い出す。
    日本に蔓延する「バカ」は一粒たりとも逃さぬ、みたいな気迫を感じる1冊。

    ここで言われる「バカ」とは、自己愛のオバケ、手前ひとりが後生大事な「自分バカ」の事であり、有名無名老若男女問わず(むしろ有名無名老若男女それぞれに固有な)バカぶりを発現させた瞬間、恥を知れ、とどやしつけられるのだ。いや別に知らなくてもいいが、とも言われるのだ(←勢古ツッコミ)。

    筆者の述べる「自分バカ」を私も本当にバカだと思うし、筆者同様私も「バカがきらいである」。
    しかし、初読時の私は世間知らずな上に生意気な、近くにいるとかなり鬱陶しいタイプの「自分バカ」であり、このままでは自分で自分がきらい、という更なる鬱陶しさを上塗りする状況に陥ってしまう。
    その時点で頬被りを決め込んでしまえれば晴れて「全身バカ」へとレベルアップ、甘美なるバカ道をワ~イ!かなんか言って邁進していたに違いないが、幸いにしてそうはならなかった。

    恥ずかしすぎたからだ。

    仕事を終え、その足で友人とお茶なんか飲みに行って、テーブル席に差し向かいに座った直後に「あらあなた、服を後ろ前に着てるわよ」(「ボタン段違いよ」でも「ファスナー全開よ」でもいいが)、と言われた時の絶望感。い、一体、いつから……穴はありませんか……私が入るのに手頃な大きさの穴は……。
    本書通読後に感じたのは憤りでも開き直りでもなく、ただただ羞恥。やってます私。第1章と第5章に、私の事が書いてあります。

    恐らくこれは美意識の問題なのではないか、と思う。
    「自分バカ」は美しくない。醜い。見苦しい。みっともない。格好悪い。だから、そういう生き方はしたくない。していたなら改めたい。
    身に覚えのない事でバカ呼ばわりされたならムカつきもしようが、ひょいと突きつけられた鏡に映る自分が本当にバカ面で、バカ呼ばわりどころかバカをバカだと言われただけなんだから仕方がない。バカと呼ばれる事よりも、実際にバカである方が何倍も嫌だ。私はね。

    この手の本には「そう言うお前は何様だ」(これもバカ言葉)という批判は付き物だが、私に限って言えば、筆者が何者だろうが何様だろうが関係ない。筆者の本性にも興味はない。
    本書に提示された「自分バカ」の醜悪さは、「お前だって出来てないじゃないか」「みんなもやってるじゃないか」なんてありきたりな台詞で自分を安心させられるようなレベルではない。

    って、こんなに恐れ憎んでいるはずなのに、油断するとバカになっている。
    本書は人生の気付け薬として常備しておきたい。

    ただ、第4章「現代無名バカ列伝」で「プロレスファン」が取り上げられている事に関してだけは、「うるせえ」と言わせていただきたい。愛嬌愛嬌。

  • 2012.8.1 イオンモール鈴鹿BF

  • [ 内容 ]
    人の世に一定程度のバカがいるのは常識である。
    「浜の真砂はつきぬとも、世にバカの種はつきまじ」と。
    しかし、そうは知りつつも、平成の世にわが日本につぎつぎとバカが異常発生している驚くべき事態をいったいどう考えればいいのか。
    性別も年齢も、収入も地位も関係がない。
    さらには有名人・無名人も問わない。
    なぜ、こうした事態がこの国に出現したのか?
    「バカ」の生態と由来とその現状をあますところなく伝え、読む人に不思議なことに、生きる勇気が湧いてくる「当世バカ」生態図巻。

    [ 目次 ]
    第1章 バカはなぜ罪なのか
    第2章 バカ本を読む
    第3章 現代バカ著名人列伝
    第4章 現代無名バカ列伝
    第5章 わたしの嫌いな10のバカ言葉
    第6章 「あとがき日付」一言バカの諸君
    終章 バカを寿ぐ

    [ POP ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • あげつらっている、という感じがイヤ。正論もあるのに聞く気になれないなあ。

  • 最初はどうかと思ったが,なかなか面白い.

  • 「まれに見るバカ」

    著者 勢古浩爾
    出版 洋泉社

    p40より引用
    “人間は楽なことを選ぶ生き物だからである。”

    バカということについて幅広く深く書かれた一冊。
    ひたすらに鋭く辛辣です。
    名指しで著名人をバカ呼ばわりしているので、
    読んでいてひやひやします。

    上記の引用は、
    人間が簡単にバカになってしまう理由として書かれた一文。
    私自身の経験と照らし合わた場合、
    大変納得のいく意見だと思います。
    とほほ。
    この著者のような口調で面と向かって言われたら、
    私は生まれたてのヤギのようにプルプル震えて、
    目の幅で涙を流すことでしょう。
    ハートの強い人向けです。
    ーーーーー

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著者プロフィール

1947年大分県生まれ。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に入社したが2006年に退社、執筆活動に専念。「ふつうの人」の立場から「自分」が生きていくことの意味を問いつづけ、『まれに見るバカ』(洋泉社・新書y)で話題に。その後も『アマチュア論。』(ミシマ社)、『会社員の父から息子へ』(ちくま新書)、『定年後のリアル』(草思社文庫)など著書多数。

「2017年 『ウソつきの国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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