- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896917192
作品紹介・あらすじ
世界の言語数は「約いくつ」としか答えられない理由とほんとうは得体が知れないバイリンガリズムとの密接な関係。「人はことばではコミュニケーションできない」という意外な話から言語を言語たらしめる七つの性質、声を書き取れない文字の話まで。「単語の数が少ないと文化も貧しい」という思い込みを論破し、ブッシュマン語でも"くさや"は語れると明快に証明する-。数十言語を自在にあやつる破格の天才言語学者が初めて語り下ろした平易かつ高度、専門用語一切なしの、目からウロコの言語学講義。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ことばに関して関心がある人、外国語学習に熱が入る人におすすめの一冊。著者は50もの言語を操るとされる超人で、たゆまぬ努力を通じてそれらの外国語を習得してきた。そんな彼が「ことば」について語った内容を文字に起こしたのがこの本である。専門用語はなく、簡潔な言い回しでもって「ことば」の世界の真髄を語る。
外国語学習に熱が入るあまり言語そのものを絶対化し過ぎていた自分に、「言語だけではお互いわかり合うことはできない」ことを気づかせてくれた。コミュニケーション=伝え合い、は言語を含めてどんな要素から成り立っているのか、外国語学習に関するあれこれ、母語と母国語の違い…どの章も必見。 -
言語に関する様々な思い込みを崩してくれる。例えば「私たち」という言葉に対話相手が含まれる語と含まれない語の区別のある言語。「明日」も「昨日」も今日から1日違う、という意味で同じ言葉で表す言語。
市立図書館借用。20090627