- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784896917819
作品紹介・あらすじ
「こうすれば心は満たされる」「性格はすぐに変えられる」「ナンバーワンよりオンリーワン」「あるがままに生きよう」-。巷にあふれるそうした"心理学的"アドバイスのなかには悩みをかかえた人には、むしろ負担になるようなものもある。本書は、マズロー、ライヒ、エリクソンらの心理学理論に立ち返り一生揺れ動きつづける心というものの姿にもう一度光を当てた、"一人ひとりが日々よりよく生きるための心理学"の試みである。
感想・レビュー・書評
-
今の心理状態に刺さる言葉がなく、さっと目を通して読み終えた。あまり現実感が湧かなかった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者は心理学者ではあるが、理論重視のハード心理学を中途で諦め、自己の内面と向き合うソフト心理学なる分野に傾倒した経歴の持ち主。フロイトとかユングとかエリクソンとか著名な理論を引用しながら、著者自らの経験も交えた筆致がユニークである。心理学の理論や症例を淡々と綴り、押し付けがましい人生訓や処世術には触れず(一部例外の章もあり)、人生の到達点とは何か答えに導いてくれる。冒頭に現れる、以下の逆説的な一言が、読み手に安心感を与えてくれた。>>>人生訓を書く人や心理的アドバイスを述べる人は、例外なく自分が賞賛される立場にある人である。<<<
最後の方には世間話に近い心理学になってしまう。>>>歯が痛いだけで、人生を投げ出したくなることがある。<<<
理論的でありながらも浮世離していない記述が好感を持てた。--- 2009.3.26 -
この本の中では、珍しくユングとフロイトが同列に語られていた。というよりあらゆるものが同列に語られていた。最初はフロイトなんて非科学的な歴史上の人物を、とも思ったけど、「味わう」という意味においてはまあ可能かな、と。/考える契機っていう点での大事さがこのへんの心理学の機能かなー。というわけで割と一般的な心理学の理論とか(発達に関するもの。エリクソンなど。)を満遍なく取り上げ、さらに個人的感覚で纏めた、っていう本です。